第60話 【赤っ恥】宝くじ売り場でプロ風を装ったら即バレした話
【もとしの爆笑日記 第60話】
◆導入(つかみ)
「なんで俺は、たった300円の紙切れに“プロのフリ”なんてしようと思ったんだろう。」
27歳、独身。趣味は読書と朝散歩とプラモデル作り。
どちらかというと堅実で慎重なタイプ……のはずなのに。
その日の夕方、いつもの商店街の一角にある 宝くじ売り場 の前で、
なぜか僕は“自分がプロ級に当たりそうな気がする男”だと思い込んでいた。
(あれ……今日の空気、なんか流れがいいぞ……?)
意味不明な自信が、胸の奥からジワジワ湧いてきた。
そして、もうひとつの違和感――
普段はガラガラなのに、今日は売り場に 異様な長蛇の列。
その列の途中、スーツ姿の男がこちらをじっと見ている。
(……なんだあの視線?俺、なんかした?)
このときはまだ知らなかった。
その男こそ、今日の“赤っ恥地獄”を引き起こす最重要人物であることを――。
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◆本文(前半〜中盤)
見出し①:なぜか今日だけ“当たりそうな気がする”問題
僕は列の最後尾に並びながら、自分の胸の鼓動が妙に高ぶっているのを感じていた。
(なんだこれ……第六感?いや、27歳のただの会社員に第六感なんてある?)
でも、こういう“根拠なき自信の日”に限って、
人生はとんでもない方向へ転がる。
家族にも散々言われてきた。
父:「もとし、お前は“調子に乗った瞬間”に事故るタイプだ」
母:「変に目立とうとすると、必ず失敗するのよねぇ…」
弟:「兄ちゃんって、なんか“運だけ悪いプロ”だよね」
……弟よ、それは言いすぎだ。
しかし、この日だけは違った。
(今日は……“プロ風”でいけるのでは……?)
そう思ってしまったのだ。
これが、最初のフラグである。
伏線①:スーツ男の意味深な視線
伏線②:もとしの異様な自信
伏線③:なぜか今日は長蛇の列
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見出し②:“プロっぽさ”を求めて謎の演技が始まる
列がじわじわ進む中、僕はさりげなく腕を組み、
宝くじ売り場の数字表を眺めながら、プロ風の雰囲気を出してみた。
(うん……この“考えてる風”の角度。
プロにしか見えない……気がする。)
そんな時、前に並んでいたおばちゃんが振り返った。
「兄ちゃん、なんか詳しそうだねぇ。今日どれが当たりそうなんだい?」
(よしきた……!)
僕はなぜか自信満々に、数字表を指差した。
「今日は……“流れ”が来てますね。
第1688回、狙い目です。」
おばちゃん:「流れ!?」
完全に思いつきである。
しかし、なぜか周囲はザワついた。
おばちゃん:「ほら見て!やっぱり詳しい人っているのねぇ!」
女子高生:「え、あの人プロじゃない?今日来るって噂の!」
(噂……?プロ……?俺……?)
ここでやめておけばよかった。
でも僕の脳は興奮していた。
もとし、プロ風スイッチON。
伏線④:売り場に妙に広がる“プロの噂”
伏線⑤:おばちゃんの賞賛がもとしの暴走を加速
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見出し③:謎の“宝くじプロ誕生”が加速してしまう
周りからの視線に気を良くした僕は、
さらに意味のわからないコメントを追加してしまう。
「数字って……風向きなんですよね。
運が流れ込む方向があるんです。」
(俺は何を言っているんだ!?)
女子高生:「え、風向き!?すご…!」
サラリーマン:「今日の当たり、あの人知ってるのか…!」
完全に誤解が広がっていく。
(ちょ、待って……やめて……!
俺そこまでの人間じゃない……!)
しかし人は一度“プロ扱い”されると、
もう後戻りできなくなる。
そして、列の中央にいた スーツ男 が、ゆっくりと僕の方を見て言った。
スーツ男:「……あなた、どこの所属です?」
(しょ、所属!?)
宝くじに所属って何だ。
僕:「えぇと……独立系、ですね。」
独立系って何だよ。
伏線⑥:意味深すぎるスーツ男
伏線⑦:独立系(自爆ワード)
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見出し④:スーツ男の正体が気になりすぎる
スーツ男はさらに一歩近づき、名刺入れに手を伸ばした。
スーツ男:「私は“宝くじ公式アナリスト”ですが……
あなたはどちらで活動を?」
(こ、公式!?)
やばい。
本物が現れた。
周囲がどよめく。
「え、公式来てるの!?」
「じゃあ……あの人は……?」
「プロの人とプロ(?)の人が対面してる!」
(対面って何!?俺はただの会社員!!!)
心臓が爆発しそうになる。
伏線⑧:公式アナリスト登場
伏線⑨:観客モードに入る周囲の人々
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見出し⑤:公開処刑のカウントダウンが始まる
列は完全に停止し、
売り場のスタッフまでこちらを見ている。
スタッフ:「あのお客様……なにかお困りですか?」
困ってるのはこっちだ。
おばちゃん:「公式さんと話してるってことは、やっぱり本物だよねぇ!」
女子高生:「風向き読めるんだって!」
サラリーマン:「今日伝説の瞬間じゃん!」
(伝説にしないでくれ……!)
しかし最悪はここからだった。
スーツ男:「先ほどの“風が動く”という理論ですが……
どういうロジックです?」
(ロ……ロジック!?)
僕は必死に頭を回転させた。
読書好きの知識を総動員し、少しはマシなことを言おうとした。
でも僕が口にしたのは、史上最悪の言葉だった。
「えっと……感覚です。」
スーツ男:「……は?」
(終わったぁぁぁぁぁ!!!!!)
空気が一瞬で凍りついた。
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見出し⑥:そして地獄の扉が静かに開く
列の人々は完全にヒソヒソモード。
「感覚で言ってたの…?」
「え、プロじゃなくない?」
「なんかやばい空気じゃん…」
スタッフまで困惑している。
(ま、まずい……このままだと……
俺、“自称宝くじプロ男”として商店街の黒歴史になる……!)
だが――この絶望のさらに先に、
もっと強烈な赤っ恥が待っていることを、
僕はまだ知らなかった。
スーツ男が次に言った衝撃のセリフが、
僕の人生を“文字通りひっくり返す”ことになる。
――だが、この続きは有料部分へ。
ここから先が本当の地獄です。
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