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さっちゃんの、黄色いランドセル

こんにちは、愛音です

4月になると思い出す、我が家の有名なお話を。



母が6歳の時です。もうすぐ小学生、ランドセルを買う時期に母はとあるニュースを耳にしました。それは小学生が自動車事故に遭う話で、ランドセルは目立つ色が良いというもの。その時に目立つ色、として挙げられたのが【黄色】でした。

「お父さん!私、黄色いランドセルがいい!!」

最初は祖父も祖母も母から黄色をリクエストされて、何言ってるの?という反応。女の子はみんな赤だよ。お兄ちゃんは男の子だから黒のランドセルでしょ。

「黄色じゃないと事故に遭うの!だってそう聞いたもん!!」

祖父は母の真剣さを受け止めました。「分かった。父さんが黄色のランドセル買ってやる」でも今から65年は前の話です。今でこそ色とりどりのランドセルを買うのは簡単ですが、当時はどこを見ても赤か黒。
ですが、祖父は娘からのリクエストだから叶えてやりたい。あんなに欲しがっているんだ、黄色いランドセルを。そして銀座に足を運び、やっと見つけました。ただし、買う時に母に確認しました。

「黄色いランドセルを使うのは絶対に学校中でさっちゃん(母)だけだぞ。
さっちゃんは6年生まで黄色のランドセルでいいか?
みんなと違うけど嫌な思いしないか?」
「しないよ。私はこのランドセルが好きなの」
「よし、分かった。じゃあ買おう」

そして母は本当に学校でただ1人、黄色いランドセルを6年間背負い続けました。さっちゃん、赤じゃないの?なんでさっちゃんだけ、その色なの?と聞かれても母は泣いたり、怒ったりせず「このランドセルが好きだからいいの」と一貫していたそうです。

母のランドセルは黄色。周りと違う、学校中のただ1人の黄色でした。最初は事故に遭わない色として選んだけれど、自分を事故から守ってくれる黄色が大好きになったそうです。周りと違っても凛として、自分の意思を心を6年間貫いた。

母の強さです。周りと違って泣いたり、恥ずかしがったり、やっぱり赤が欲しい!と途中で言うこともなく。大切に、大切に、祖父が銀座でやっと見つけた黄色いランドセルをずっと背負い続けました。
母は6歳の時点ですでにもう、人格が出来ていた。そのまま真っ直ぐ大人になり、私の知っている母になりました。

この黄色のランドセルの話、実は続きがあります。
でも。それは音声配信で語りたいと思います。お時間ある方、音声配信で続きのお話をしましょうね。



それでですね。
4月に小学生になる甥っ子君。ランドセルの色、何色だと思いますか?黒?青?いいえ。違います。自分で沢山あるランドセルから選んだ色は【ワインレッド】でした。とてもカッコいい色で、これが甥っ子君の欲しかった色、母を思い出しました。
男の子だから青系かなと思ったけど随分大人っぽい色に。さすがさっちゃんの孫です!自分というものを貫く姿勢は遺伝していました。

私は何も考えず、女の子だから赤いランドセルでした。今なら何色選ぶかな。母の真似して黄色もいいな。

だって自分を守ってくれる、自分を強くしてくれる、さっちゃんの黄色いランドセルですよ?

*愛音*

2026/03/30
みんなと違って何が悪いの?
自分に嘘ついて
周りに合わせて
それで呼吸できる?
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