葬送のフリーレンに学ぶ人生論 アニメ21話(後編)
アニメ「葬送のフリーレン」は、「もっと早く出会っていたら人生を変えた」と思える、示唆に満ちた作品だ。
笑いあり、涙あり、そして人生について考えさせられる。
そんなフリーレンを何度も見直し、感想を綴る「ゆっくり視聴」が好きだ。引用の太字は人生論や重要なセリフ等、通常はツッコミ他。コメント歓迎。
過去回はマガジンに掲載中。
今回は21話「魔法の世界」の後編。
お前なら教えると思うか
フリーレンはシュティレを取り返そうと、デンケンに「ラオフェンの居場所を教えて。お前なら分かるはずだ」と告げる。
デンケン お前がわしの立場だとして、教えると思うか。
フリーレン そうだね。
フリーレンはデンケンを蹴りつけ、杖をつきつける。
フリーレン ラオフェン。近くに潜伏しているんでしょ。シュティレを持ってここに来て。こなければデンケンを殺す。
デンケン よせラオフェン。こいつに殺意はない。分かるだろう。
ラオフェンも、フリーレンがリヒターや自分よりはるかに格上と認識していた。何とかデンケンを助け出そうと考えるラオフェンに、デンケンは「潜伏し続けろ。少しでも魔力を発すれば探知される」と警告する。
ラオフェン (この距離なら、じいさんを回収して逃げられる)。
デンケン やめろ、罠だ。
フリーレン あまりこういうことはしたくないんだけど。
攻撃魔法を発動しかけるフリーレン。ラオフェンが思わずジルヴェーアを使うと、フリーレンは「見つけた」と、デンケンを抱えたラオフェンの服をつかむ。2人を拘束魔法で縛るフリーレン。
「殺意がないことなど、わかりきっておろうに」というデンケンに、ラオフェンは「死なない程度には痛めつけるつもりだったよ」と返す。デンケンは覚悟の上だったようで、「それでも、わしらが勝った」と答える。
ただラオフェンには、富も権力も持っているデンケンが、なぜそこまで一級魔法使いになりたいのか理解できなかった。
デンケン わしの故郷は北部高原の奥地でな。魔族どもが暴れたせいで、今じゃ一級魔法使いしか入れない。久々に墓参りに行きたかった。それだけだ。
デンケンはフリーレンに、「ガキども(カンネ、ラヴィーネ)を助けに行った方がいいんじゃないか」と声をかける。
リヒターは合理的に、フリーレンの到着前に2人を殺すとの見立てだ。しかし。
フリーレン それなら大丈夫だよ。カンネたちが勝つ。結界の解析がちょうど終わった。
ラオフェン 結界?解析?どういうこと?
デンケン ハッ。フリーレン、まさかお前は…。
最後の大魔法使い
リヒター まさかデンケンがやられるとは。さて…ガキのお守りはもう終わりだ。
リヒターの巨大な岩柱を、かろうじて回避するカンネ達。ラヴィーネも「本気で殺すつもりだな。マジで1分もたねえぞ」と焦る。
その時、フリーレンの両手から光が輝き、柱が上がる。遠くから見ていたゼンゼは驚くが、ゲナウは「問題ない。あり得ないことだ。天地がひっくり返っても」と、結界が破られることはないとみる。
フリーレンの両手から放たれた光が、結界の頂点をめがけて上っていく。
ゼンゼの「破られる」の声とともに、結界はガラスが砕け散るように崩壊し、雨が降り注ぐ。
ゲナウ あのエルフの魔法使いは何者だ。
ゼンゼ 受験者名簿によると、名はフリーレン。
ゲナウ 勇者一行の魔法使いと同じ名だ。
ゼンゼ それに彼女は聖杖の証しを持っていたらしい。
ゲナウ 最後の大魔法使いか。
結界が破られたのはゼーリエも探知していた。
ゼーリエ やってくれたなフリーレン。千年ぶりだというのに、ずいぶんな挨拶じゃないか。これだから魔法使いはやめられん。魔法の世界では、天地がひっくり返ることもある。
言葉とは裏腹に、楽しそうなゼーリエ。
「想定外」はいつか起こる。20世紀の人に、トランプ大統領が誕生すると言ったら鼻で笑われるだろう。21世紀に生きる私たちは、テロや災害、戦争、パンデミックなど、数多くの「想定外」を見てきたはずだ。
デンケン 本当に結界を破壊するとはな。
ラオフェン なんでこんなことを。
フリーレン カンネがかわいそうだったからね。魔法は自由であるべきだ。
デンケン 水を操る魔法使いか。
フリーレン 魔法はイメージの世界だ。水を操る魔法使いに、雨の中で勝てるイメージができる?少なくとも私はできない。たぶんリヒターってやつも同じだよ。
カンネに本来の力を出させるために、わざわざゼーリエの結界を破壊するフリーレン。「魔法は自由であるべき」の、確固たる信念故だろう。
結界が破られる想定外の事態に、リヒターは「何が起こった?」と焦る。2人にとどめをさそうと、動揺したまま水たまりに手をついた途端、ラヴィーネが水を凍らせる。
ラヴィーネ やっと隙を見せやがったな。焦って魔力が乱れてるぜ。
リヒター この程度の時間稼ぎ…。
氷を破壊した瞬間、リヒターの頭上に巨大な水の塊が浮かび上がっていた。
ラヴィーネ 今なら分かるぜ。お前が水を操る魔法を恐れた理由が。お前が言った、物質による圧倒的な質量攻撃そのものだ。
カンネ 逃がさないようにね。
リヒターの足元を凍らせるラヴィーネ。そしてカンネが水の塊をリヒターに落とす。
リヒター もともと逃げ場なんてないだろうが。だから水は嫌いなんだ。
リヒターの防御魔法はあっけなく破られ、目の前に水が迫る。一気に押し流されるリヒター。
よく頑張った
フリーレン 勝てたみたいだね。早くここから離れよう。日没まで2時間だけど、それまで魔力消せるよね。
ラヴィーネ 消せるも何も、魔力切れだよ。
フリーレン そう、よく頑張った。
2人の頭をなで、相変わらず褒めるフリーレン。カンネは「エヘヘッ」と喜び、ラヴィーネは「なでんな」とそっぽを向く。よきよき。
最後まで醜くあがくんだ
一方、リヒターはデンケン達の元に流されてきた。
リヒター すまん。
デンケン やむを得んさ。
デンケン、リヒターが魔力切れとなり、あと2時間のみ。リヒター、ラオフェンは「もう終わりだな」と諦めモードだが、デンケンはラオフェンに木を折らせ、拘束魔法から脱出する。
デンケン こういう時、宮廷魔法使いならどうすると思う?最後まで醜くあがくんだ。他のパーティーの戦闘の痕跡を探してたどるぞ。
これまでも、最後まで諦めなかったことで逆転した人生だったのだろう。デンケンの生きざまがよく分かる。
服が透けて見える魔法とか
一方、フェルン達は洞窟に潜伏していた。戦闘で基礎魔法しか使わないフェルンに、ユーベルは「ホントつまんない」と毒付く。
フェルン (フリーレンには)戦闘魔法以外は制限されていませんよ。
ユーベル そういえば、鳥を捕まえる魔法、使ってたっけ。他にどんな魔法使えるの?
フェルン え~っと、服が透けて見える魔法とか…。
いきなり無言で距離を取り、体を隠すユーベル。殺人鬼なのに意外とかわいいとこあるw
フェルン 使いませんよ。
冷静にツッコむフェルンが笑える。
ラント 楽しくおしゃべりしてるところ悪いけど、手の内はあまり晒さない方がいいんじゃないの?第二次試験からは、僕らは敵同士なんだからさ。
ユーベル でもメガネ君はもう少し打ち解けてもよかったと思うよ。
殴り合いじゃあ〜!
デンケン達は、敗走したパーティーを見つける。少し離れたところに仲間の死体があり、既に失格だが、シュティレの入ったカゴを大切に抱えている。
リヒター 交渉でもするのか?デンケン。
デンケン 応じんだろう。仮にわしがやつらの立場なら、金を積まれたって断る。
ラオフェン 何で?
デンケン 気に食わないからだ。こういうのは理屈じゃない。
さすがデンケン、人間のなんたるかがよく分かっている。
デンケンは立ち上がると、ラオフェンに「隙があればシュティレを奪え」と伝え、自分はリヒターを連れて出て行く。「どうするつもりだ」と戸惑うリヒター。
シュティレを抱えた相手にデンケンが向き合うと、リヒターは「正面から行くのか。もう魔力なんか残っちゃいないぞ」と尋ねる。
デンケン 分かっているだろう。それは相手も同じこと。
デンケンが近づくと、座り込んでいた2人も立ち上がる。
デンケン 腹をくくれ。男だろうが。
マントを脱ぎ捨てるデンケン。
リヒター おい、冗談だろ。
デンケン 殴り合いじゃあ~!
この場面めっちゃ好きw
デンケンの生き様にしびれる。フリーレンも以前言っていたが、最後の最後に勝負を決めるのは努力と根性。それは現実世界でも同じで、まさに諦めたらそこで試合終了だ。
幸せすぎて怖いぜ
そして日没。第一次試験の合格者は6パーティーの18人だった。第二次試験は3日後。参加者は解散する。
シュタルク 2人が試験に行ってから、もう2日か。夜遅くまで起きていてもフェルンに怒られない。幸せすぎて怖いぜ。
バーテンダー 苦労してんだな、兄ちゃん。
シュタルクの幸せがささやか過ぎて怖いぜw
そしてそんな幸せも、脆くも崩れ去る…。
今回のまとめ
「想定外」はいつか必ず起こる。
何かを成し遂げたいなら、醜くても最後まであがくべき。
最後に勝負を決めるのは努力と根性。諦めたらそこで試合終了。
