配色を感性で決めるのをやめた。バナーの色を、根拠ごと設計する仕組みを作った話
バナーのワイヤーを見せた瞬間に、「この色で行くんですか」と聞かれる。今日見てほしいのは構図なのに、レビューの論点が色に移ってしまう。こんにちは、アイトリガーのAXユニットです。今日は、私たちがずっと感覚のままにしていた「色の決め方」を、どう仕組みに移したかという話をさせてください。
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構図を見てほしいのに、色の話になる
ワイヤーは、どこに何を置くかを決めるための下書きです。色はまだ決めていません。それでも色がついていれば、人はそこに反応します。「この色で行くの」と聞かれ、そこから色の議論が始まり、構図の合意は先に進まなくなります。そして後の工程になってから、構図ごと作り直しになることもありました。
色見本を並べても、「これは何」で終わっていた
では色だけ先に出せばいいのかというと、それも簡単ではありませんでした。最初は色板を並べて渡していたのですが、返ってくるのは「これは何」という反応です。どの色がどこに使われるのかも、なぜその色なのかも、色板だけでは伝わりません。感覚で選んだ色は、理由を問われたときに答えられないという弱さも抱えていました。
決めたのは、ワイヤーから色を外すことでした
そこで私たちが決めたのは、ワイヤー本体はモノトーンのままにして、色の合意だけを別で前倒しに取る、という進め方です。構図は構図として、色は色として合意する。論点が混ざらないように、レビューの単位そのものを分けました。色はテイストと配信月、商品画像から、役割ごとの配色(ベース、サブ、アクセント、テキスト、帯)として2案を先に出します。
ブランドの核は動かさない。多様性はサブ色で出す
ここで悩んだのが、どこまで色を変えていいのかという線引きです。ブランドには世界観を支える基調色があって、そこを毎回バラバラにすると、案としては新鮮でもブランドとしては崩れてしまいます。そこで核となる色は固定し、多様性はサブ色だけで出すことにしました。
ただ、最初はこれで別の問題が出ました。同じテイストだと毎回そっくりで、案を出し直しても変化が乏しいのです。そこで「クリア、フレッシュ、信頼、上質、ナチュラル」という色戦略を用意し、出し直すたびに戦略ごと切り替わるようにしました。今は色相がはっきり動きます。あわせて、商品画像に色があればサブに取り込む商品連動も入れています。色味のない商品には、無理に色を足しません。
「なぜこの色か」まで、パレットに載せた
見せ方も作り直しました。その配色で組んだ1:1のバナーをミニサイズで再現し、背景はベース、見出しはテキスト、差し色はアクセントという色の使いどころを一覧にまとめています。さらに各案に、なぜこの配色なのかという根拠(色の心理効果、季節感、訴求との一致、ブランド整合、可読性)と、コントラスト比やブランド整合、配色バランスといったレビュー観点の自己点検を添えました。
結果として、パレット1枚を見れば「どんな色か、実物はどう見えるか、なぜこの色か、レビューに通る根拠があるか」までが完結します。先方への説明がしやすくなり、後工程での差し戻しも減りました。「サブをほんの少し落として」といった細かい要望も、カラーピッカーでその場で選んで反映できるので、微調整のたびに作り直す必要がありません。
これは色の話ではなく、判断を設計する話です
私たちが変えたかったのは、色の選び方そのものよりも、感覚に委ねていた判断を業務として設計できるかどうかでした。この仕組みは試作で止めず、自社の広告制作業務で本番運用しています。運用に耐えると判断できたので、AXerの提供領域を広げ、同型の課題を持つ企業へ順次提供していきます。
大事にしているのは、これが完成したパッケージではないということです。各社のブランドや商材、制作体制に合わせて組み替える前提のものなので、課題が整理しきれていない段階からでもご相談いただけます。
色で揉めて構図の話が進まない、というのは私たち自身の課題でした。同じところで止まっている方に届いたらうれしいです。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。参考になったら、スキやフォローで応援いただけるとうれしいです。
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会社概要
株式会社アイトリガー(AITRIGGER Inc.)
本社:東京都新宿区西新宿6-11-3 Dタワー西新宿16階
事業内容:デジタルマーケティング支援(運用型広告・インハウス支援)、マーケティングリソース提供(MRM)、マーケティングAX事業
URL:https://aitrigger.co.jp/
