呪願の代償 第五章 地獄 ④ バッドエンド分岐
月乃がそう言って、井戸の中に消えた。夕季も井戸の中に飛び込んだ。残された涼々はラムネ瓶を握ったまま、井戸の縁を越えて、そのまま飛び降りた。
痛い
涼々は目を開けた。じめっとした土から、なんとも言えない悪臭が漂っている。体の下に固いものが当たっている。もしかしたら、それは月乃かもしれない。右手に握っていたラムネ瓶がなかった。割れてしまったんだろうか。
涼々の足が逆方向に曲がっている。腕が折れて、月乃の腕のような形になっている。涼々の目に映るのは、丸く切り取られた夜空だ。
意識がもうろうとする。足首をだれかが摑んでいる感覚がある。
「ママ?」
『ここよ』
でも何も見えなかった。
「お姉ちゃん?」
『いるよ』
涼々の足がどんどん冷たいものに包まれていく。何が足に纏わり付いているのか、涼々には分からなかった。ラムネ瓶が割れているのかどうなのかすら確認出来そうにない。
ずるりと足が引っ張られる。腰の感覚がなくなる。胸に何かが這い上がってきた。
『すずの おねがいごと かなったね』
ママが悲しげに囁いた。
『涼々、ばいばい』
夕季が涙声で言った。
涼々は自分が何かに包み込まれたのを感じた。
『なんで それに おねがいごとをしたの』
寂しげな声で月乃が言ったのが聞こえた。視界が真っ暗になる。
「だって、一人になるのが嫌だったんだもん」
涼々の声は、冷たい灰色の腕に呑み込まれて消えた。
井戸の底に涼々の肉体が取り残された。足元に落ちていたラムネ瓶は、まるで灰のように崩れて霧散していった。 痛い
涼々は目を開けた。じめっとした土から、なんとも言えない悪臭が漂っている。体の下に固いものが当たっている。もしかしたら、それは月乃かもしれない。右手に握っていたラムネ瓶がなかった。割れてしまったんだろうか。
涼々の足が逆方向に曲がっている。腕が折れて、月乃の腕のような形になっている。涼々の目に映るのは、丸く切り取られた夜空だ。
意識がもうろうとする。足首をだれかが摑んでいる感覚がある。
「ママ?」
『ここよ』
でも何も見えなかった。
「お姉ちゃん?」
『いるよ』
涼々の足がどんどん冷たいものに包まれていく。何が足に纏わり付いているのか、涼々には分からなかった。ラムネ瓶が割れているのかどうなのかすら確認出来そうにない。
ずるりと足が引っ張られる。腰の感覚がなくなる。胸に何かが這い上がってきた。
『すずの おねがいごと かなったね』
ママが悲しげに囁いた。
『涼々、ばいばい』
夕季が涙声で言った。
涼々は自分が何かに包み込まれたのを感じた。
『なんで それに おねがいごとをしたの』
寂しげな声で月乃が言ったのが聞こえた。視界が真っ暗になる。
「だって、一人になるのが嫌だったんだもん」
涼々の声は、冷たい灰色の腕に呑み込まれて消えた。
井戸の底に涼々の肉体が取り残された。足元に落ちていたラムネ瓶は、まるで灰のように崩れて霧散していった。
バッドエンド分岐
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