♋ 蟹座あるあるショートストーリー 「大切になった理由」
「星がくれた個性」と「人が持つ認知バイアス」。
その交差点に生まれる“あるある”を、ショートストーリーとしてお届けします。
今回は、蟹座(ビジネス編)です。
担当替えの話を聞いたとき、
胸の奥が、わずかにざわついた。
「今の顧客は若手に引き継いで、
次はこの企業を担当してもらいたい」
資料を見れば、条件は悪くない。
業績も安定しているし、将来性もある。
……理屈では、納得できる。
それでも、言葉が喉元まで出掛かった。
「できれば、このままの担当を続けたい」
そう伝えようか、何度も迷った。
今の顧客は、
長い時間をかけて関係を築いてきた相手だ。
顔を思い浮かべるだけで、
安心する自分がいる。
それでも結局、
反対の言葉は飲み込んだ。
数日後。
新しい顧客との初回打ち合わせ。
名刺を交換し、
簡単な挨拶が終わったあと、
相手は、にこやかに笑って言った。
「これから、よろしくお願いします」
その一言が、
私の中の何かを変えた。
会議室を出るころには、
さっきまで、いくつもある会社の取引先の一つだったお客様が、
ぐっと身近に感じられていた。
(悪くないかもしれない)
帰り道、ふと気づく。
数日前まで、
あれほど大事に思えていた顧客よりも、
今は、「この新しい顧客の方が会社にとって大切だ」
と考えている自分がいる。
条件が変わったわけでも、
実態が変わったわけでもない。
ただ──
「自分のお客様になった」
それだけなのに。
☁️ 読み解き(保有効果 × 蟹座)
保有効果とは、
自分が「持っているもの」を、
実際以上に価値あるものだと感じてしまう心の働きです。
蟹座は、
関係性を結んだ瞬間に、
相手を“自分の内側”に迎え入れる星座。
だからこそ、
担当になった仕事や顧客は、
他のものより、少し特別に見えやすくなります。
それは執着ではなく、
縁あるものを大切にしようとする力のあらわれ。
ただ、その価値は、
対象そのものが持つものではなく、
「つながった」という感覚から生まれていることもあります。
そこを混同しないことが、より良い判断には大切です。
🛠 ナッジ(小さな工夫)
何かを「手放せない」「替えがきかない」と感じたときは、
こう問いを置いてみてください。
「これは、“私が持っているものだから”
良く見えているだけなんじゃないか?」
「どちらも未だ自分のものでないとしたら、
どっちを選ぶ?」
一度“所有”の感覚を外すだけで、
判断の景色は少し変わるかもしれません。
✴️ あとがき
「担当になった瞬間、見え方が変わった」
そんな経験はありませんか?
それは判断の甘さではなく、
人と関係を結ぶ力を持っている証。
よかったら、
あなたの“価値が切り替わった瞬間”を
コメント欄で教えてください。
📓お知らせ
この連載は「12星座 × 認知バイアス × ナッジ」をテーマに、
各星座の行動のクセを “ビジネス・人間関係・お金” の3つの視点から読み解くプロジェクトです。
noteでは「12星座 × 1テーマ」を順次公開し、
読者の皆さんと一緒に育てながら、
完全版(36作品)をKindleで出版したいと思っています。
次回は、獅子座(人間関係編)をお届け予定です。
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ではまた次回の
「星座あるあるショート」でお会いしましょう。
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