あなたのお金は、どんな未来を応援しますか~資産運用でも「Win-Winを考える」~
この記事は「ナッジで身につく7つの習慣」シリーズ、第4の習慣「Win-Winを考える」編のスピンオフです。
投資という行為にも、Win-Winの視点が重要だというお話。
今回は、私自身のちょっと恥ずかしいFX失敗談を交えながら、「幸せなお金の使い方」について考えてみました。
投資をしている方も、していない方も、少し立ち止まって考えるきっかけになればうれしいです。
「その投資、誰かを“幸せ”にしていますか?」
そう聞かれて、すぐに答えられる人は少ないかもしれません。
最近では、「投資は自己責任」「儲けた人が勝ち」そんな言葉が当たり前のように飛び交います。確かに、投資は儲けることが大事です。
でも私は思うのです。
投資したお金が、誰かを笑顔にしているかどうか、それもまた投資の価値じゃないのか?と。
株式投資は、未来に賭ける「応援」
株式投資とは、本質的には企業への応援です。
「この会社の未来に期待して、資金を託しますよ」という意思表示。
それが企業の資金調達となり、新しい技術や雇用が生まれ、より良い商品やサービスが社会に届けられます。
たとえば、地元発のスタートアップ企業に投資した資金が、誰かの仕事になり、その人が稼いだお金で地元のカフェに行く――こうして経済が回る仕組みです。
ここでは誰かが得をするほど、他の人も得をするというプラスサムの構造、Win-Winの関係が成立します。
FXは、誰かの損が自分の得になる世界
一方で、為替取引(FX)の世界は全く異なります。
例えば、今後は円安が進むと予想して1ドル=150円で買ったとしましょう。予想が当たって155円で売れば利益が出る。でもその取引で、何か新しい価値が生み出されることはない。裏では必ず、損をしている人がいます。
誰かの利益は、誰かの損失――これはゼロサムゲームです。
しかも通貨は、株式と違って「応援の対象」になりにくい。
「円を心から信じてるから!」とか「ドルを応援してます!」なんて理由で取引してる人は、ほとんどいないでしょう。
私の失敗:投機から得た利益が生んだ未来
えらそうに書いていますが、実は私はFXで大失敗した経験があります。
当時も、頭ではプラスサムとゼロサムの概念を理解してはいましたし、プラスサムの投資をすべきだと思っていました。
でも、海外旅行の資金作りにドル建て運用をやってみようと、軽い気持ちで始めたFXで、いとも簡単に利益が積みあがる体験をしてしまったのです。いつしか、株式投資に回していた資金もFXに振り替え、不動産投資で得た利益もFXに注ぎ込み、最終的に大損をしてしまいました。
当時の私も、FXは“投資”ではなく“投機”――その違いを頭では理解していました。自分の儲けが社会の役に立っていないことへの後ろめたさも感じていました。
そのため、100万円儲けるたびに3%を寄付しようと、カンボジアに井戸を掘るNPOに寄付をしたりもしていました。カンボジアに掘られた2基の井戸は、私のFXが世の中の役に立った数少ない事例です。でももし、私がFXで出した損失額を、すべてそのNPOに寄付(=投資)していたら、100倍以上の井戸と笑顔が生まれていたことでしょう。
応援したい未来に、お金を託すという選択
私は、FXでの失敗を経て思いました。
自分が儲かるだけでなく、誰かも幸せになれるお金の使い方をしたい。
そう考えて、再び資金を株式投資にシフトしました。
もちろん、株式投資だってリスクはあります。損をすることもある。
でも、少なくとも「この会社、応援したいな」と思えるところにお金を預けている安心感があるのです。
そこには、自分の選択に対する納得と誇りがあります。
応援した未来が、ある日、近所にやってきた
最近、私が経営理念に賛同して投資している外食チェーンが、ついに、近所に新しいお店をオープンしてくれました。
さっそく訪問し、株主優待の食事券を使い、家族でおいしい夕食をいただきました。
食事をしながら、こう思いました。
「自分の思いを込めた投資が、巡り巡って、家族や自分、地域の人たちの胃袋を幸せで満たしている……これぞ、幸せの循環投資。」
最後にもう一度、問いかけます
あなたの投資は、誰かを幸せにしていますか?
もし少しでも「うん」と思えたなら、その投資には、ちゃんと意味がある。
それは、あなたが「幸せな社会づくりの一員」になっている証拠です。
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