今週の星空あるあるショートストーリー第1話「断れないLINEの誘い」
今週の星の動きが巻き起こす「あるある」をショートストーリーにしてみました。
夜の10時。お風呂も済ませて、あとは布団に潜り込むだけ──というタイミングで、スマホがピコンと鳴る。
画面には「明日、飲みに行かない?」の文字。
本当は、最近疲れが溜まっている。明日こそ早く寝て、体力を回復したい。
けれど、頭の片隅で別の声が響く。「ここで断ったら悪いんじゃない?」「既読つけたまま放置は感じ悪いよね?」
この瞬間、私はまるで小惑星の間に取り残された宇宙飛行士だ。
片方からは土星の重力がずっしりとかかる。土星は「責任と義務」の象徴。
「誘ってくれた人の期待に応えるのが礼儀でしょう?」と囁いてくる。
もう一方からは、月の光が柔らかく照らす。月は「感情と共感」の星。
「相手を傷つけたくない」「断ったら寂しい思いをさせるんじゃないか」と、心を揺らす。
こうして私の指は、LINEの返信ボタンの上で宙ぶらりん。
「行く」と打つか、「ごめん」と送るか。
宇宙空間でフワフワ漂う探査機みたいに、なかなか着陸できない。
でも、少しだけ視点を変えてみる。
土星は厳しい教師だ。ときどき不可能ミッションを課すけれど、その裏には「成長のためのレッスン」が隠れている。
もしかしたら、今日は「断る練習をしてみなさい」という課題なのかもしれない。
勇気を出して「ごめん、最近疲れてるからまた今度ね」と打ち込む。
送信ボタンを押したときの解放感たるや、まるで地球に帰還する宇宙船のよう。
しかも返ってきた友人のメッセージは「実は私も疲れてた。うん、ゆっくり休もう〜」。
あぁ、そうか。断ることは、相手の気持ちを踏みにじることじゃなくて、むしろ関係を健全に保つためのバランス調整なんだ。
宇宙飛行士が酸素を確保するのと同じくらい大事なこと。
──でもここでちょっと気になった。
もし明日SNSを開いたとき、その友人が別の仲間と飲み会で盛り上がっている写真をアップしていたら?
その瞬間、心の中で静かに爆発音がするだろう。
そう、それはもう──冥王星(破壊と再生の星)案件である。
⭐本編もぜひお楽しみください。
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