日記0646あるいは鬱積眼鏡
手を拭くためのタオルに、そっと隠されるかのように、眼鏡はあった。
「なんで?」
私はどうやらボケたらしい。ひどく、それはそれは、ひどく、ボケた。
「頭の中がうるさい」
誰かが勝手に頭の中でラジオを流しているかのような、制御のできないミュージック。拳を固く握る。あまりにも優しい音に、真綿で首を絞めるとは、まさにこのこと。
「掻き鳴らすようなギター、叩き壊すようなドラム、恨みの籠もったベース、俺が好きなのは排水口みたいなロックなんだ」
病院に行かなくては。診断書をもらいましょう。
「ありがとうございます」
食事だと思っていた。砂だった。
