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「新人賞おめでとうございます」の裏で、現場作業員は今日も排水口を分解している…“キラキラ表彰"の裏で、現場作業員は今日も乗換検索している

ある日、家事代行会社から突然メールが来た。

「今月の新人賞に選ばれました」

えっ。

私!?

いや確かに最近かなり現場回してたよ!?

千葉の住宅街から都心タワマンまで、
団地、社宅、駅徒歩3分、徒歩15分(体感27分)、
京葉線の強風遅延リスクまで含めてフル稼働してたよ!?

でもさ。

新人賞って聞くと、
なんかこう…

キラキラした人を想像するじゃないですか。

しかし現実の私はその時、

・リュック激重
・洗剤詰め替え忘れ確認
・昼ごはん7分
・乗換検索3画面同時起動
・「京葉線止まるなよ…」を毎朝祈る

という、“移動型現場生物”だった。

しかも受賞メールの直後に来た会社からの依頼。

・コメントお願いします
・掲載写真OKですか
・掲載名どうしますか

急に芸能事務所。

昨日まで
「浴室の黒カビ、今日どこまで削れる!?」
「このタワマン、エレベーター待ち長っ!!」
「排水口パーツどこまで分解できる!?」
みたいな世界線で生きてた人間に、突然“受賞コメント”を書かせようとしている。

温度差で風邪ひく。

でも、この仕事やってるとわかる。

家事代行って、結局かなり“人間”が出る。

掃除技術だけじゃない。

音の立て方。
物の戻し方。
空気の読み方。
会話量。
退出5分前の謎の静けさ。

全部含めて、

「また来てほしい」

が決まる。

私は、“掃除”だけをやっている感覚があまりない。

暮らしのノイズを減らすとか、
動線を整えるとか、
空気の圧迫感を軽くするとか、

そういう謎のことをずっと考えている。

なので現場終了後、

図書館のトイレで歯磨きしながら
「あの家、なぜ圧迫感が強かったのか」
を分析している時もある。

完全に職業病。

でも、そういう積み重ねを、会社側もちゃんと見てたのかもしれない。

新人賞って、
“ただ沢山働いた人”だけじゃなく、

「この人なんか独特だな」

も含まれてる気がする。

……とはいえ。

受賞した次の日も普通に現場。

朝起きて、
水筒確認して、
リュック背負って、
電車乗って、
今日も排水口を分解している。

それが現場仕事。

でも私は、こういう泥臭い仕事、結構好きなんだと思う。

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