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『ブルーボーイ事件』。1965年、東京オリンピックの最中で、性別適合手術を巡る、トランスジェンダー女性の戦いの物語。

こんにちは、翼祈(たすき)です。
2025年11月28日、同性婚を巡る訴訟で、東京高裁は「合憲」との判断を示しました。今まで5高裁の判決が全て「違憲」と判断し、唯一判断が違いました。

早ければ2026年度中にも、最高裁が統一判断を下す可能性もあります。

現状でも東京高裁は、

①扶養相続や義務など一部の法制度は契約で代替可能
②同性間の結合関係などは侵害されていない
③人口比でおよそ93%の自治体がパートナーシップ制度を取り入れた

点などを挙げました。国会の裁量を考慮すると、同性婚が認められていないことは「法の下の平等」を定義した憲法14条に違反しないと結論となりました。

その上で、結婚に関連する法律は両性の本質的平等と個人の尊厳」に基づいた憲法24条2項にも違反していないと説明しました。

参考:(朝日新聞デジタル) 同性婚認めないのは合憲 二審判決6件そろい、唯一の合憲 東京高裁 2025/11/28

この様に、LGBTQの人たちの周りでは、日々議論と課題が浮き上がっています。

この記事で紹介する映画のことも、今なお議論されるトランスジェンダー の方を巡る話となります。

[僕らの未来][フタリノセカイ][世界は僕らに気づかない]などで知られている、トランスジェンダー男性である期待の若手・飯塚花笑(いいづか・かしょう)監督の最新作『ブルーボーイ事件』が2025年11月14日(金)より、全国の映画館で公開中です。

今回は、『ブルーボーイ事件』のあらすじと、中川未悠さんが主演に選ばれるまでの経緯を述べたいと思います。

あらすじ

1965年、オリンピック景気に沸く東京。警察は街の国際化に伴う売春の取り締まりを強化していたが、性別適合手術を受けた「ブルーボーイ」と呼ばれる者たちの存在に頭を悩ませていた。戸籍は男性のまま女性として売春をする彼女たちは、現行の売春防止法では摘発対象にならないのだ。そこで警察は、生殖を不能にする手術が「優生保護法」に違反するとして、ブルーボーイたちに手術を施した医師・赤城を逮捕し裁判にかける。一方、東京の喫茶店で働くサチは、恋人にプロポーズされ幸せの絶頂にいた。ある日、赤城の弁護を担当する弁護士・狩野がサチのもとを訪れる。実はサチには、赤城による性別適合手術を受けた過去があった。サチは狩野から、赤城の裁判に証人として出廷してほしいと依頼される。

画像・引用元:(映画.com) ブルーボーイ事件

予告編はこちらから


ここからは、『ブルーボーイ事件』のキャストは、どこを選考し、主演の中川さん始め、共演が決まったのかを説明します。

『ブルーボーイ事件』で、中川未悠さんが主演に選ばれるまでの飯塚監督が賭けた並々ならぬ思いとは?

このかつて実際に起きた“ブルーボーイ事件”に衝撃を受け、映画を執ることを決心したのは、トランスジェンダー男性であるというアイデンティティを反映した、他にはない独自性の強い映画作りで国内外から定評がある新鋭・飯塚花笑監督でした。当時の社会状況と事件に関して隅々まで調べて、裁判での証言を決意したトランスジェンダー女性のサチを主人公に置いて、ストーリーを考えました。

飯塚監督の渾身の企画に惚れたのは、[深夜食堂]シリーズを筆頭に、黒沢清監督作[岸辺の旅]、中村義洋監督作[アヒルと鴨のコインロッカー]、廣木隆一監督作[月の満ち欠け]など沢山のヒット作を携わった映画プロデューサーの遠藤日登思(えんどう・ひとし)氏。飯塚監督などと幾重にも脚本の改訂を試行錯誤し、オリジナル作品として本作品は完成しました。

「この『ブルーボーイ事件』を描くにはトランスジェンダー当事者によるキャスティングが絶対に必要」という飯塚監督の強い意志を受けて、主人公のサチ役を起用する上で、色んな経歴を持つトランスジェンダー女性たちを集めたオーディションが開催されました。

沢山の候補者の中から主演のサチ役に選出されたのは、2017年に公開された、ドキュメンタリー映画[女になる](田中幸夫監督)へ出演した中川未悠さんでした。演技は初めて挑戦しながら、自身の経験をベースにしつつ、見事にサチ役に同化していく姿に感銘を受けた監督たちによる大抜擢を果たしました。

裁判の証人となるサチの以前の職場の同僚たちを演じるのは、シンガーソングライターで俳優の中村中さんと、これが映画初出演となるドラァグクイーンのイズミ・セクシーさん。

ブルーボーイ役として、六川裕史さん、真田怜臣さん、泰平さんなど若手の俳優たちが出演しました。彼と敵対する検事役を安井順平さん、サチに証言を依頼する弁護士の狩野役を錦戸亮さんが演じる以外にも、山中崇さんや前原滉さんなども勢揃いしました。

撮影監督を務めるのは、深田晃司氏、黒沢清氏、原田眞人氏、沖田修一氏、大友啓史氏など日本を代表する監督たちの作品に数多く携わってきた芦澤明子氏です。

参考元:(クランクイン!) 新鋭・飯塚花笑監督最新作『ブルーボーイ事件』秋公開 「性別適合手術」が違法とされた1960年代の事件から着想 2025/3/25

その他のLGBTQに関するニュース

出生時の性別と性自認が違うトランスジェンダーの人たちが、戸籍上の性別を変更する時、外観も変更する様に要求する法律の要件は違憲かが問われた家事審判の決定で、東京高裁は、当事者の状況では「違憲の事態が発生している」と判断しました。申立人のケースは違憲になるといい、女性への性別変更を許可しました。

今回、この要件に関連する高裁の違憲判断がハッキリしたのは初でした。さらに決定は「立法府は裁量権を合理的に行使し特例法の改正をしなくてはならない」などと説明し、国で法改正の議論を指示しました

参考:(朝日新聞デジタル) 性別変更の外観要件、高裁が違憲判断 トランス女性「やっと…」 2025/11/9

本当に色々ある世の中ですね。

この記事の本題の『ブルーボーイ事件』も実話とあって、重厚感のある映画となっていそうです。

中川さん始め、高く作品が評価されている『ブルーボーイ事件』。これをきっかけに、性別適合手術の問題を、また考えてみませんかー?

参考サイト