Mac mini M4 Proで使うCFexpressリーダーは何を選ぶべきか
※この記事では、Nextorage製のCFexpress Type Bカードおよびカードリーダーを使用する前提で話を進めている。
他社製品でも基本的な考え方は同じだが、対応規格や実効速度、相性は製品ごとに異なるため、購入時には各メーカーの仕様を確認してほしい。
Nikon Z9やZ8などでCFexpress Type Bを使い始めると、次に必要になるのがカードリーダーである。
そこで少しややこしいのがMacとの組み合わせだ。
Amazonなどを見ると、
USB 10Gbps
USB 20Gbps
USB4 40Gbps
Thunderbolt対応
といった製品が並んでいる。
「Mac mini M4 ProにはThunderbolt 5があるのだから、どれを買っても爆速なのでは?」
と思いたくなるが、実際にはそう単純ではない。
Mac mini M4 Proのポートはかなり強力
Mac mini M4 Proは、前面にUSB-Cポートを2つ搭載している。
この前面USB-CはUSB 3対応で最大10Gb/sである。
一方、背面には3つのThunderbolt 5ポートがあり、Thunderbolt 5およびUSB4に対応している。
つまりCFexpressカードリーダーを高速で使うのであれば、基本的には背面のThunderbolt 5ポートへ接続するのが理想である。
Mac mini M4 Pro側のインターフェース性能が足りなくなる心配はほぼない。
問題になるのは、むしろカードリーダー側だ。
Nextorage NX-SB1SEはMacで使える
CFexpress Type B用として比較的買いやすいのが、Nextorageの「NX-SB1SE」である。
USB-C接続で、規格はUSB 20Gbps、正式にはUSB 3.2 Gen 2×2。
Nextorageによる公称最大転送性能は、
20Gbps接続時:約1,820MB/s
10Gbps接続時:約1,090MB/s
となっている。
Macで使用すること自体にも問題はない。
ただし、ここで注意したいことがある。
「USB 20Gbps」が少し曲者
NX-SB1SEの20Gbpsは、USB4ではなく「USB 3.2 Gen 2×2」という規格である。
Mac mini M4 Proは背面にThunderbolt 5/USB4を搭載しているが、USB 3.2 Gen 2×2の20Gbps動作とは少し話が違う。
つまり、
NX-SB1SEはMac mini M4 Proで使える。
ただし、
「USB 20GbpsモデルだからMacでも必ず20Gbpsで動く」とは考えないほうがいい。
特に前面USB-Cへ接続した場合、Mac mini側が最大10Gbpsなので、リーダーもそこが上限になる。
CFexpressから写真を取り込むだけなら十分高速だが、スペックを最大限使う目的で20Gbpsモデルを買う場合は注意したい。
ディスプレイのUSB-C経由でも使える
Mac miniの背面ポートがすでに埋まっている場合、USBハブ機能を搭載したディスプレイのUSB-CポートへCFexpressリーダーを接続する方法もある。
つまり、
Mac mini M4 Pro
↓
ディスプレイ
↓
CFexpressリーダー
という接続である。
これでもCFexpressカードの読み込み自体は可能だ。
ただし、速度はディスプレイ側のUSBハブの性能に制限される。
たとえばディスプレイ側のUSBポートが5Gbpsなら、20Gbps対応CFexpressリーダーを接続しても通信速度は最大5Gbpsになる。
理論上は約625MB/sであり、実際のファイル転送速度はさらに低くなる可能性がある。
数GBから数十GB程度の写真を取り込むだけなら十分使えるが、Z9などで数百GB撮影したデータを一気に取り込む場合には、Mac miniへ直接接続したほうが圧倒的に快適である。
3台のディスプレイでThunderbolt 5が全部埋まっていたら?
Mac mini M4 Proを写真編集環境として使っている人なら、ディスプレイを複数接続していることもあるだろう。
たとえば3台のディスプレイを使用していて、
Thunderbolt 5ポート × 3
= すべてディスプレイで使用中
という状態である。
この場合、CFexpressリーダーを高速接続するためのThunderbolt 5ポートが残らない。
そこで有効なのが、3台のうち1台をHDMI接続へ変更する方法である。
接続構成を、
Thunderbolt 5 → ディスプレイ1
Thunderbolt 5 → ディスプレイ2
HDMI → ディスプレイ3
とする。
すると、
Thunderbolt 5 → CFexpressリーダー
として1ポートを確保できる。
写真を大量に扱うなら、この構成はかなり合理的だ。
ディスプレイは一度接続すれば常時使うものだが、CFexpressリーダーは撮影後に数十GB、数百GBというデータを一気に読み込む。
この瞬間だけは、USBの帯域がそのまま作業時間に影響する。
そのため、CFexpressを本格的に使うのであれば、
「ディスプレイ3台だからThunderbolt 5を全部ディスプレイに使う」
よりも、
「ディスプレイ1台をHDMIへ逃がして、Thunderbolt 5を高速ストレージ用に1本残す」
という考え方のほうが使いやすい。
Mac mini M4 ProならUSB4リーダーも相性がいい
M4 Proの性能をきっちり使いたいなら、USB4対応CFexpressリーダーも選択肢になる。
Nextorageなら上位モデルの「NX-SB1PRO」がある。
こちらはUSB 40Gbps、USB4対応のCFexpress Type Bリーダーである。
Mac mini M4 Proの背面Thunderbolt 5ポートはUSB4にも対応しているため、規格として非常に分かりやすい組み合わせになる。
Thunderbolt 5だからThunderbolt 5対応カードリーダーを探す必要はない。
USB4 40GbpsのCFexpressリーダーをThunderbolt 5ポートにつなげばいい。
CFexpress 2.0カードなら高価なリーダーが必須とは限らない
USB4 40Gbpsのリーダーを買ったからといって、すべてのCFexpressカードが3,000MB/sや4,000MB/sで読めるわけではない。
最終的な速度は、
Macのポート
↓
カードリーダー
↓
CFexpressカード
↓
保存先SSD
この中で遅い部分に引っ張られる。
たとえば最大読み出し2,000MB/s前後のCFexpress Type Bカードであれば、3,000MB/s以上出せるUSB4リーダーを使ってもカード自体が先に限界になる。
写真中心でCFexpress 2.0カードを使うなら、USB 10Gbpsクラスでも実用上はかなり速い。
大量のRAWデータを毎回コピーする、数百GB単位の撮影データを頻繁にMacへ取り込む、といった用途になるとUSB4のメリットが大きくなってくる。
512GBをコピーすると差が積み重なる
CFexpressは1枚あたりの容量が大きい。
128GB程度なら多少転送速度が違っても待ち時間はそれほど気にならないが、512GB、1TBとなると話が変わってくる。
仮に実効速度が約1GB/sなら、512GBのコピーには単純計算で8分以上かかる。
約1.8GB/sなら5分弱。
3GB/sクラスなら3分前後まで短縮できる計算になる。
実際の速度はカード、ファイル数、発熱、macOS、保存先SSDなどにも左右される。
それでも撮影のたびに数百GBを取り込む人なら、数分の差が毎回積み重なっていく。
安く済ませるならNX-SB1SEでも十分
結論として、Mac mini M4 ProでNextorage製CFexpress Type Bを使う場合、大きく2つの考え方になる。
価格を抑えて普通に高速転送したい
→ Nextorage NX-SB1SE
Macで使用でき、USB-C接続なので扱いやすい。特にCFexpress 2.0カード中心なら十分実用的である。
Mac mini M4 Proの高速I/Oを活かしたい
→ Nextorage NX-SB1PROなどのUSB4 40Gbps対応CFexpressリーダー
こちらならMac mini M4 Pro背面のUSB4/Thunderbolt 5ポートを活用でき、CFexpress 4.0カードへの移行も見据えられる。
Mac mini M4 Proなら「Thunderboltを1本空けておく」という発想も大事
Mac mini M4 ProはCFexpressを扱うPCとしてかなり恵まれている。
問題はポートの性能ではなく、その高速ポートを何に使うかである。
特に3画面環境では、Thunderbolt 5をすべてディスプレイで埋めてしまいがちだ。
しかしHDMIで接続できるディスプレイがあるなら、
ディスプレイ1台をHDMIへ移す。
Thunderbolt 5を1ポート空ける。
そこをCFexpressや高速SSD専用にする。
この構成はかなり使いやすい。
Z9などで大量のRAWを扱うようになると、CFexpressカードリーダーは単なる周辺機器ではなく、撮影ワークフローの一部になる。
Mac mini M4 Proには高速なThunderbolt 5が用意されている。
ならばディスプレイですべて埋めてしまうより、高速ストレージ用に1本残しておく。
Nextorage製のCFexpressカードとリーダーを中心に考えるなら、特にこのポート配分が効いてくるのである。
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