見出し画像

記録メディア高騰時代、α7IIIの2400万画素がまた魅力を放ち出す

高画素機が少し重たく感じる時代になってきた。

もちろん、高画素機は魅力的だ。

4000万画素。
5000万画素。
6000万画素。

細部まで写る。
トリミングに強い。
解像感がある。
あとから構図を詰める余裕もある。

高画素機には、高画素機にしかない強さがある。

ただ、そのぶんデータも重い。

そして今、その重さが以前よりも無視しづらくなっている。

理由はシンプルで、記録メディアが高いからである。


高画素機は、カメラ本体だけでは終わらない

高画素機を買うと、写真のデータ量が一気に増える。

RAWで撮ればなおさら。
連写すればさらに増える。
動画も撮るなら、もう一気にストレージを食っていく。

カメラ本体を買えば終わりではない。

SDカード。
CFexpressカード。
外付けSSD。
HDD。
NAS。
バックアップ用の記録メディア。

撮った写真を残す人ほど、あとから保存コストが効いてくる。

しかも最近は、SSDもHDDも安いとは言いづらくなってきた。

昔の感覚で、
「容量が足りなくなったらあとで買い足せばいい」
と思っていると、意外と痛い出費になる。

高画素機は写る。
しかし、保存も重い。

この現実が、少しずつ見えてきた。


低画素機というより、普通の画素機がまた強い

そこであらためて魅力を放ち出すのが、2400万画素クラスのカメラである。

低画素機という言い方もできるが、実際にはこのくらいが普通の画素数だった。

2400万画素あれば、多くの撮影では十分だ。

スナップ。
ポートレート。
旅行。
ライブ撮影。
日常写真。
SNS投稿。
note掲載。

このあたりなら、2400万画素で困る場面はそう多くない。

むしろ扱いやすい。

データが軽い。
パソコンへの負荷も少ない。
保存容量を圧迫しにくい。
撮影後の選別も現像も軽い。

これは地味だが、かなり大きい。

写真は撮って終わりではない。

保存して、見返して、選んで、現像して、投稿する。

その全体の流れを考えると、2400万画素というサイズ感はかなり現実的である。


現代の2400万画素といえばα9III、しかし高い

現状、ソニーEマウントで2400万画素といえばα9IIIがある。

ただし、α9IIIはかなり特殊なカメラだ。

グローバルシャッター搭載。
超高速連写。
歪みの少ない電子シャッター。
プロ向けの高速機。

つまり、単なる「2400万画素のカメラ」ではない。

価格も80万円級の世界である。
気軽に買えるカメラではない。

α9IIIは、2400万画素だから安いカメラではない。

むしろ、グローバルシャッターという特殊性能に価値があるカメラだ。

だから、2400万画素の扱いやすさだけを求めて買うには、かなり高い。


そこでα7IIIである

そこで出てくるのがα7IIIである。

中古市場では10万円前後で手に入ることもある。
フルサイズ機としては、かなり手頃な価格になってきた。

しかもα7IIIは、ただ古いだけのカメラではない。

発売当時、このカメラの登場はかなり大きかった。

α7IIIをきっかけに、ソニーEマウントへ移行した人も多かったはずである。

フルサイズ。
2400万画素。
よく写る。
AFも実用的。
バッテリーも持つ。
価格と性能のバランスが非常に良かった。

当時のα7IIIは、かなり強烈な存在だった。

「これで十分ではないか」

そう思わせるだけの完成度があった。


私は実はα7IIIを経験していない

個人的な話をすると、私はこの当時、初代α9を使っていた。

同じ2400万画素ではあるが、使っていたのはα7IIIではなくα9だった。

さらに高画素機としてα7RIIIも興味本位で使い、α9と併用していた。

つまり、α7IIIという大ヒット機を、実は自分では経験していない。

当時はα9の高速性に惹かれていたし、α7RIIIの高画素にも興味があった。

そのせいで、α7IIIは世間的には大ヒットしていたにもかかわらず、自分の中では少し通り過ぎてしまった機種だった。

ただ、今あらためて見ると、α7IIIの立ち位置はかなり面白い。


高画素疲れの時代に、α7IIIはちょうどいい

今のカメラはどんどん高性能になっている。

高画素。
高速連写。
高性能AF。
高ビットレート動画。
高性能な手ぶれ補正。
優秀な被写体認識。

もちろん進化は素晴らしい。

ただ、そのぶん本体価格も上がる。
必要な記録メディアも高くなる。
保存環境にもお金がかかる。
パソコンにも負荷がかかる。

気軽に写真を撮るつもりが、いつの間にか全体のシステムが重たくなっていく。

そこでα7IIIである。

2400万画素。
フルサイズ。
データが扱いやすい。
中古価格が手頃。
今でも普通によく写る。

このバランスは、今の時代に見るとむしろ新鮮だ。


バッテリーを共有しやすいのも大きい

もうひとつ、α7IIIの地味に大きな強みがある。

それは、バッテリーを共有しやすいことだ。

α7IIIで使われているのはNP-FZ100バッテリー。

これは、ソニーEマウント機を使っている人にはおなじみのバッテリーである。

α7C II。
α7 IV。
α7 V。
α9 III。
α1系。

こうした現行機や比較的新しい機種と、バッテリー環境を共有しやすい。

もちろん、現行のα7R VIは新しいNP-SA100へ移行している。

ここは大きな例外である。

ただ、逆に言えば、α7R VI以外の多くの現行αユーザーにとって、α7IIIは手持ちのNP-FZ100環境を活かしやすいカメラでもある。

これは中古カメラを買ううえでかなり大きい。

本体が安くても、予備バッテリーや充電器を買い足すと、結局コストが増える。

その点、すでにNP-FZ100のバッテリーや充電器を持っている人なら、α7IIIは導入しやすい。

カメラ本体が安い。
データも軽い。
記録メディアの負担も軽い。
さらにバッテリーも共有しやすい。

こう考えると、α7IIIは単に中古で安いだけではない。

ソニーEマウントを使っている人にとって、運用コストまで軽いカメラになる。


ただし、現代のクリエイティブルックはない

ただし、α7IIIを今から買うなら注意点もある。

現代のソニー機に搭載されている「クリエイティブルック」はない。

ここはきちんと理解しておきたい。

α7IIIは、現代のクリエイティブルックではなく、従来のクリエイティブスタイルの世代である。

最近のα7C II、α7 IV、α7 V、α9IIIなどで使えるような、FL、IN、SHといったクリエイティブルックは使えない。

これは意外と大きい。

RAWで撮ってあとから現像する人なら、そこまで大きな問題にはならないかもしれない。

しかし、JPEG撮って出しの色を楽しみたい人にとっては、現代ソニー機とは感覚が違う。

最近のソニーは、クリエイティブルックによって撮って出しの色がかなり使いやすくなった。

特にFLやSHなどは、撮って出しで雰囲気を作りやすい。

その感覚でα7IIIを買うと、
「あれ、思ったより今のソニーの色ではないな」
と感じる可能性はある。

α7IIIは安くてよく写る。
2400万画素で扱いやすい。
中古価格も手頃。
バッテリーも共有しやすい。

ただし、色作りの部分では現代ソニー機ではない。

ここは注意点として明記しておきたい。


それでもα7IIIは魅力的である

では、クリエイティブルックがないからα7IIIはダメなのか。

そんなことはない。

むしろ、その点を理解したうえで選ぶなら、かなり魅力的なカメラである。

RAW現像前提なら、今でも十分戦える。
JPEG撮って出しでも、設定を詰めれば使える。
なにより、2400万画素の扱いやすさがある。

高画素機のように、1枚1枚のデータに身構えなくていい。

たくさん撮って、保存して、見返して、選ぶ。
その流れが軽い。

写真を続けるうえで、この軽さはかなり大事だ。


高画素が必要な人もいる

もちろん、高画素機が不要という話ではない。

高画素が必要な人もいる。

風景を細部まで写したい。
商品撮影で細かい質感を出したい。
大きくトリミングしたい。
大型プリントをしたい。
解像感を作品の中心に置きたい。

そういう人にとって、高画素機は強い。

ただ、すべての人に高画素が必要なわけではない。

むしろ多くの人にとっては、2400万画素で十分すぎることもある。

特に、撮った写真を大量に残す人ほど、データ量の差はあとから効いてくる。

高画素機は写る。
しかし、保存も重い。

この現実は無視できない。


“普通の画素数”がまた見直される

カメラは新しいほど良い。
画素数は多いほど良い。

そう考えがちである。

しかし、実際に使い続けると、必ずしもそうとは限らない。

保存しやすいこと。
編集しやすいこと。
パソコンが重くならないこと。
撮影枚数を気にしすぎなくていいこと。
バックアップ環境に過剰なお金がかからないこと。
手持ちのバッテリー環境を流用できること。

これも立派な性能だ。

そう考えると、2400万画素という普通の画素数は、今またかなり魅力的に見えてくる。

記録メディアが高騰し続ける時代。
高画素機に手を出しづらくなる時代。
機材全体の運用コストを考えたい時代。

その中で、α7IIIは再注目されるかもしれない。

今さらα7III。

そう見えるかもしれない。

しかし実際には、今だからこそα7IIIである。

安くて、よく写って、データが軽い。
NP-FZ100環境も活かしやすい。
ただし、現代のクリエイティブルックはない。

その注意点まで含めて理解できるなら、α7IIIはかなり現実的な選択肢になる。

高画素機全盛を一周して、
「やっぱりこのくらいがちょうどいい」
という流れが来てもおかしくない。

α7III。

記録メディア高騰時代に、もう一度見直されるカメラかもしれない。

(この記事には、アフィリエイトリンクが含まれます。)

いいなと思ったら応援しよう!

あかうさ📸 もし記事を気に入っていただけたら、チップをいただけると嬉しいです。より良い記事がかけることに投資させていただきます。