見出し画像

カメラ・レンズ趣味は本当にお金がかかるのか──買い方次第でお金はかからない趣味

カメラ趣味はお金がかかる。

これは、よく言われる。

たしかに間違ってはいない。
最新モデルのカメラが出るたびに買い替え、最新レンズが出るたびに買い足していれば、当然お金はかかる。

ボディは数十万円。
レンズも一本で10万円、20万円、30万円を超える。
フルサイズの大三元レンズなどを新品で揃えようとすれば、普通に車が買えるくらいの金額になる。

だから「カメラ趣味は高い」と言われる。

ただ、本当にそうなのか。

買い方によっては、カメラ・レンズ趣味はそこまでお金が減らない趣味でもある。


新品最新を追えば、そりゃ高い

一番お金がかかるのは、新品の最新モデルを追い続けることだ。

新型カメラが出たら買う。
新型レンズが出たら買う。
旧型になったら売って、また新型へ乗り換える。

これはかなりお金がかかる。

特にカメラボディは電子機器に近い。
新型が出ると、旧型は一気に古く見える。

AF性能が上がった。
手ブレ補正が強くなった。
動画性能が良くなった。
液晶が見やすくなった。
AI認識が進化した。

こうした進化があるたびに、前のモデルはどうしても型落ち感が出る。

新品で高く買って、数年後に安く売る。
この差額が趣味のコストになる。

スマホやパソコンに近い感覚だ。


中古レンズは「消費」ではなく「資金移動」に近い

一方で、中古レンズは少し違う。

たとえば中古で10万円のレンズを買う。
半年、1年使う。
そのあと9万円〜10万円で売れる。

この場合、実際に失ったお金はかなり少ない。

もちろん、送料や販売手数料、店舗の買取差額はある。
完全に無料ではない。

それでも、新品を買って大きく値落ちするよりは、かなりダメージが小さい。

見方を変えると、これは「10万円を使った」というより、

10万円を一時的にレンズという形にして置いていた

という感覚に近い。

買った瞬間に価値がゼロになるものではない。
むしろ中古相場が安定しているレンズなら、かなり現金に戻しやすい。

つまり、中古レンズ趣味は実質レンタルに近い。

10万円で買ったレンズを、1年後に9万円で売ったなら、1年間1万円で使ったことになる。
月にすると約833円。

そう考えると、かなり安い。


レンズはボディより値落ちしにくい

カメラボディに比べると、レンズは値落ちしにくい。

ボディは性能競争が激しい。
新型が出るたびに、旧型は明確に古くなる。

でもレンズは違う。

古いレンズだから悪い、とは限らない。
むしろ古いレンズだからこその描写がある。

現代レンズのように完璧ではない。
周辺が少し甘い。
逆光に弱い。
開放ではにじむ。
色収差が出る。
ボケにクセがある。

昔なら欠点と言われたものが、今では「味」になる。

特にツァイス系のレンズやオールドレンズは、単純な解像力だけでは語れない魅力がある。
写りすぎないこと。
整いすぎないこと。
少し破綻すること。

そういう部分に価値を感じる人もいる。

だから、レンズは単なる消耗品ではない。
時間が経っても価値が残りやすい。

場合によっては、買ったときより中古価格が上がることすらある。


中古で買って中古で売れば、ほぼお金は減らない

もちろん、何を買ってもいいわけではない。

人気のないレンズ。
マウントの先行きが不安なレンズ。
状態が悪い個体。
相場より高く買った個体。

こういうものは売るときに損が出やすい。

でも、相場を見て、人気のある定番レンズを中古で買うなら、かなり安全だ。

たとえば、ソニーEマウント、キヤノンRF、ニコンZ、ライカM、富士Xなど、需要があるマウントのレンズは中古市場でも動きやすい。

買う人が多いものは、売るときにも買い手がつきやすい。

つまり、入り口と出口がある。

趣味で一番怖いのは、買ったものが売れないことだ。
しかしカメラ・レンズは、中古市場がかなり整っている。

カメラ専門店もある。
フリマアプリもある。
オークションもある。

売るルートが多い。

これがかなり大きい。


本当に怖いのは周辺機器

ただし、カメラ趣味には罠がある。

本体やレンズより、周辺機器でじわじわお金が減る。

保護フィルター。
レンズフード。
マウントアダプター。
SDカード。
CFexpressカード。
ストラップ。
カメラバッグ。
防湿庫。
三脚。
ストロボ。
ディフューザー。
予備バッテリー。
充電器。

ひとつひとつは数千円から数万円。
でも積み重なると、けっこうな金額になる。

しかも周辺機器は、レンズほど高く売れないことが多い。
ここが地味に効く。

カメラ趣味で本当にお金が溶けるのは、レンズではなく周辺機器説すらある。

レンズは売れば戻る。
しかし、細かいアクセサリーは戻りにくい。


「売れば戻る」は危険でもある

中古で買えばお金がかからない。

これは半分正しい。

ただし、油断すると危ない。

なぜなら、売れば戻ると思って買いすぎるからだ。

10万円のレンズを買う。
これは資産だと思う。
また別の10万円のレンズを買う。
これも資産だと思う。
さらに15万円のレンズを買う。
これも資産だと思う。

たしかに売れば戻るかもしれない。

でも、手元の現金は減っている。

防湿庫にレンズが並んでいる状態は、言い換えれば、現金がレンズに変わって寝ている状態でもある。

資産性はある。
でも現金ではない。

ここは忘れてはいけない。

「売れるから大丈夫」と思って買いすぎると、普通に資金繰りが苦しくなる。

カメラ趣味は、現金管理が大事な趣味でもある。


買って使って売ることで、自分の好みがわかる

ただ、中古で買って中古で売ることには大きなメリットがある。

それは、自分の好みがわかることだ。

レンズのレビューを読む。
作例を見る。
スペックを比べる。

それも大事だ。

でも、結局は自分で使わないとわからない。

焦点距離が合うか。
重さに耐えられるか。
AFの感覚が好きか。
色の出方が好きか。
開放の描写が好きか。
ボケ方が気持ちいいか。
持ち出したくなるか。

これは、実際に使わないとわからない。

中古で買って、合わなければ売る。
この繰り返しは、無駄遣いではない。

自分の感覚を知るための授業料だ。

しかも、その授業料は意外と安い。


趣味としてのカメラは、買い方で大きく変わる

カメラ・レンズ趣味は、本当にお金がかかるのか。

答えは、買い方次第だ。

新品最新を追い続ければ、高い趣味になる。
ボディを頻繁に買い替えれば、値落ち分がそのままコストになる。
周辺機器を無計画に買えば、じわじわお金は減っていく。

でも、中古で買って、中古で売る前提なら、かなり話は変わる。

人気レンズを相場で買う。
使ってみる。
合わなければ売る。
気に入れば残す。

これなら、実際の出費はかなり抑えられる。

カメラ・レンズ趣味は、浪費にもなる。
一方で、実質レンタルのようにも楽しめる。

大事なのは、買う前に売るときのことまで考えることだ。


結局、手元に残るレンズが一番怖い

ただ、最後にひとつ問題がある。

売るつもりで買ったレンズほど、なぜか手元に残る。

「これは試すだけ」
「合わなければ売ればいい」
「一回使ってみたいだけ」

そう思って買ったレンズに限って、妙に気に入ってしまう。

完璧ではない。
最新でもない。
でも、なぜか撮りたくなる。

そういうレンズが出てくる。

そして気づけば、防湿庫に残っている。

結局、カメラ・レンズ趣味で一番お金がかかる理由は、値落ちではないのかもしれない。

売れるはずのレンズを、売れなくなること。

これが一番怖い。

(この記事には、アフィリエイトリンクが含まれます。)

いいなと思ったら応援しよう!

あかうさ📸 もし記事を気に入っていただけたら、チップをいただけると嬉しいです。より良い記事がかけることに投資させていただきます。