SIGMA 28-105mm F2.8を使ってわかる、王道レンジ70-200mmの強さ
このレンズは、かなり強い。
28mmから105mmまでをF2.8通しで使える。
標準ズームとしては広いレンジで、105mm側まで使えるので、ポートレートにもかなり踏み込める。
しかも、SIGMA Artらしい解像感がある。
便利ズームなのに、写りが妥協にならない。
ここが、このレンズの恐ろしいところだと思う。
SIGMA公式の仕様でも、28-105mm F2.8 DG DN | Artはソニー Eマウントで約990g。最短撮影距離はズーム全域で40cm、105mm時の最大撮影倍率は1:3.1とされている。標準ズームとして見ると、かなり欲張った設計である。
28mmで引ける。
50mm前後で自然に撮れる。
85mmから105mmで、ポートレートらしい距離感も作れる。
1本で済ませたい日には、かなり頼れる。
しかし、使っていると気づく。
105mmは便利だ。
でも、105mmでは足りない場面がある。
105mmで届かない写真がある
近い距離のポートレートなら、105mmはとても使いやすい。
バストアップも撮れる。
背景もある程度整理できる。
被写体との距離感も自然で、近づきすぎない撮影ができる。
しかし、ライブ撮影やイベント撮影では、少し話が変わる。
ステージとの距離がある。
撮影位置が前方から少し外れる。
被写体が奥へ下がる。
横移動で一瞬遠くなる。
照明や人の重なりで、撮れる位置が限られる。
そのとき、105mmでは少し足りない。
もう少し寄りたい。
表情をもう一段大きく撮りたい。
背景をもっと削りたい。
余計なものをフレームから外したい。
この「もう少し」が、撮影ではかなり大きい。
もちろん、あとからトリミングすれば画角は詰められる。
しかし、最初から200mmで撮る写真には、トリミングとは違う密度がある。
遠くにいる被写体を、こちら側に引き寄せる。
背景を圧縮して、主役を浮かび上がらせる。
距離があるのに、画面の中では近く感じさせる。
ここに、70-200mm F2.8の強さがある。
70-200mmは、ただの望遠ではない
70-200mm F2.8というレンジは、昔から王道である。
ポートレート。
ライブ。
スポーツ。
イベント。
ブライダル。
ステージ撮影。
あまりにも定番なので、逆に新鮮味がないように見える。
しかし、SIGMA 28-105mm F2.8を使ったあとに70-200mmを見ると、このレンジが王道であり続ける理由がよくわかる。
70-200mmは、ただ遠くを撮るためのレンズではない。
撮影者が動けない場所で、構図を作るレンズである。
被写体に近づけない場所で、表情を拾うレンズである。
背景を削り、主役だけを立たせるレンズである。
28-105mmは、近距離から中距離をかなり広くカバーできる。
しかし、70-200mmは、その先の距離を作品に変えてくれる。
ここは、標準ズームでは埋めきれない。
28-105mmは万能──70-200mmは決定力
SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Artは、万能寄りのレンズだと思う。
日常。
ポートレート。
イベントの近距離。
旅行。
スナップ。
ちょっとした望遠表現。
かなり広い場面を1本で押さえられる。
一方で、70-200mm F2.8は万能というより、決定力のレンズである。
遠くの表情を拾う。
ステージ上の一瞬を引き寄せる。
背景を大胆に整理する。
被写体を大きく、濃く、強く見せる。
特にライブ撮影では、この差が出る。
ステージ上の人物は、常にこちらの近くにいるわけではない。
前に出る瞬間もあれば、奥に下がる瞬間もある。
横に流れることもある。
他のメンバーや照明との関係で、撮りたい瞬間が遠くに発生することもある。
そのとき、105mmで届かない表情が、200mmなら届く。
この差は、かなり大きい。
SIGMA 70-200mm F2.8は魅力的──しかし重い
SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sportsは、かなり魅力的な選択肢である。
SIGMAらしい写りへの期待がある。
70-200mm F2.8という王道レンジを、サードパーティらしい価格感で狙える。
28-105mm F2.8 DG DN | Artの解像感に満足している人ほど、SIGMAの70-200mmにも興味が出るのは自然だと思う。
ただし、重い。
SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | SportsのSony Eマウント版は、公式仕様で約1,335gとされている。
これは、覚悟がいる重さである。
70-200mmは、カバンに入れて終わりのレンズではない。
現場で構え続けるレンズである。
ライブ撮影でも、イベントでも、ポートレートでも、使うときは長時間手に持つことが多い。
そうなると、重さはかなり効いてくる。
写りがよくても、持ち出すのがつらい。
構え続けるのがつらい。
撮影後半で腕が疲れる。
移動中に体力を削られる。
そうなると、機材としての強さは少し変わってくる。
レンズは、写りだけで選ぶものではない。
持ち出せるか。
構え続けられるか。
撮影中に集中力を保てるか。
そこまで含めて、実用性になる。
重さが気になるなら、純正GMに行ったほうがいい
重さが気になるなら、素直に純正へ行ったほうがいいと思う。
Sony FE 70-200mm F2.8 GM OSS IIは、公式仕様で約1,045g。三脚座別とはいえ、70-200mm F2.8クラスとしてはかなり軽い。
SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sportsが約1,335g。
Sony FE 70-200mm F2.8 GM OSS IIが約1,045g。
この差は約290g。
数字だけ見ると、ペットボトル1本より少し軽いくらいの差に見える。
しかし、70-200mmを手持ちで構えると、この差はかなり大きい。
特にライブ撮影やイベント撮影では、構えて、下ろして、また構えて、移動して、また構える。
この繰り返しになる。
そのたびに重さが効いてくる。
そして70-200mmは、前玉側に存在感があるレンズでもある。
単純な重量だけではなく、構えたときのバランスも大事になる。
軽いことは、正義になりやすい。
もちろん、SIGMAの重さには理由がある。
Sportsラインらしい堅牢性、描写性能、手ブレ補正、インナーズーム構造。
しっかり作られたレンズだからこその重量でもある。
しかし、重さが気になる人は、そこを無理してSIGMAに行かなくてもいい。
70-200mm F2.8を長時間使うなら、軽さそのものが性能になる。
その意味で、FE 70-200mm F2.8 GM OSS IIの1045gはかなり強い。
SIGMAを選ぶ理由、GMを選ぶ理由
SIGMA 70-200mm F2.8を選ぶ理由は、かなりわかりやすい。
価格に対する満足感。
SIGMAらしい描写への期待。
Sportsラインのしっかりした作り。
70-200mm F2.8を現実的な選択肢として考えやすいこと。
特に、すでにSIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Artを使っていて、その解像感に満足しているなら、SIGMAへの信頼感は自然に高くなる。
SIGMAの写りは、やはり強い。
一方で、GMを選ぶ理由も明確である。
軽い。
純正としての安心感がある。
ボディとの連携に期待できる。
長時間の手持ち撮影で負担が少ない。
70-200mm F2.8を本気で使い込むほど、軽さの価値が出てくる。
SIGMAは、写りと価格のバランスで強い。
GMは、軽さと総合力で強い。
どちらが絶対に正しいという話ではない。
ただ、重さに少しでも不安があるなら、GMに行ったほうが後悔は少ないと思う。
70-200mm F2.8は、買ったあとに「重くて持ち出さない」となるのが一番もったいない。
このレンジは、持ち出して、構えて、撮ってこそ意味がある。
28-105mmを使ったからこそ、70-200mmの意味が見える
SIGMA 28-105mm F2.8 DG DN | Artは、かなり完成度の高いレンズだと思う。
標準ズームとしての自由度が高い。
105mmまで使える。
解像感も強い。
1本で撮れる範囲が広い。
使えば使うほど、標準ズームとしての満足度は高い。
しかし、それでも105mmの先には写真がある。
ステージの奥にいる表情。
少し離れた場所の一瞬。
背景を大きく圧縮したポートレート。
被写体との距離を保ったまま、しっかり寄る写真。
この領域は、70-200mmが強い。
28-105mmは、かなり広い範囲をカバーできる。
しかし、70-200mmは距離そのものを支配する。
この違いがある。
28-105mmで足りる日も多い。
むしろ、日常的には28-105mmのほうが便利な場面も多い。
しかし、ライブやイベントや望遠ポートレートでは、70-200mmの存在感が一気に増す。
「105mmでは少し足りない」
この感覚を一度持つと、70-200mmの王道感が急にリアルになる。
王道には、王道である理由がある
70-200mm F2.8は、昔からある王道レンジだ。
あまりにも定番なので、面白みに欠けるように見えることもある。
しかし、実際に撮影していると、このレンジがなぜ消えないのかがわかる。
遠くの被写体を引き寄せる。
背景を整理する。
表情を拾う。
動きのある現場で、構図の自由度を作る。
これは、標準ズームだけではできない。
SIGMA 28-105mm F2.8を使うと、標準ズームの可能性がかなり広がる。
その一方で、105mmの限界も見えてくる。
だからこそ、70-200mmの強さがわかる。
SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sportsは、写りと価格面でかなり魅力的。
ただし、重さはしっかり考えたほうがいい。
重さが気になるなら、Sony FE 70-200mm F2.8 GM OSS IIへ行く。
1045gという軽さは、70-200mm F2.8を現場で使い続けるうえで大きな武器になる。
28-105mmは万能。
70-200mmは決定力。
この2本の役割は、重なっているようで違う。
SIGMA 28-105mm F2.8を使って満足した人ほど、たぶん次にこう思う。
やっぱり、70-200mmは強い。
そしてそれは、ただの物欲ではない。
105mmの先にある写真を知ってしまった人にとって、かなり自然な流れなのだと思う。
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