忙しいのに成果が出ない人は「最初」を間違えているかもしれない。『最初の「10分」がすべて』書評
毎日「やりきった!」と思って眠りについていますか?
「今日も一日、忙しかったな……」
夜、ベッドに入るときにそう感じることは多いけれど、「今日はこれをやりきった!」という充実感よりも、「なんとか一日を乗り切った」という疲労感の方が強い。
そんな風に感じることはありませんか?
私はまさにそのタイプでした。
やるべきことに追われて、気づけば夕方。なんとなく70点くらいの出来で一日が終わっていく。
「もっと時間をうまく使いたい」「早起きして朝活を充実させたい」
そう思って手にしたのが、今回ご紹介する『最初の「10分」がすべて 人生を制する冒頭戦略』(井上皓史 著)です。
著者は「5時こーじ」の名で、朝活コミュニティを主宰されている井上さん。
この本、単なる「早起きのすすめ」や「詰め込み型の時間術」ではありませんでした。
タイトルにある通り、「冒頭」に一点集中するだけでいいという、非常にシンプルかつ強力な戦略の本でした。
なぜ「最初の10分」なのか?
この本でハッとさせられたのは、「時間をどう管理するか」よりも「最初に何をするか」が重要という視点です。
私たちはつい、1日24時間をどう配分するか考えがちですが、著者はこう言います。
人生の質は「冒頭」で決まる。
朝起きてすぐの10分、仕事に取り掛かる前の10分。
この「冒頭」の過ごし方が、その後の数時間、ひいては1日のパフォーマンスを決定づけてしまうのです。
例えば、朝起きてすぐにスマホでSNSやニュースをダラダラ見てしまう10分と、今日の最優先事項を確認して「よし、やるぞ」とセットアップする10分。
この違いが、その後の時間の「密度」を劇的に変えてしまいます。
1日を「ブロック」で捉える新発想
本書の中で特に実践しやすいと感じたのが、1日を「4〜7つのブロック」に分けて考えるというメソッドです。
・起床〜始業の「モーニングブロック」
・午前中の「集中ブロック」
・午後の「コミュニケーションブロック」
・夜の「リラックスブロック」
……といった具合に、1日をいくつかの区切り(ブロック)として捉えます。
そして重要なのが、「各ブロックの最初の10分」を聖域化すること。
多くの人は、前のブロック(例えば会議)の疲れを引きずったまま、なんとなく次の仕事(メール返信など)に入ってしまいます。
そうではなく、ブロックの変わり目に「最初の10分」を設け、そこでリセットとセットアップを行うのです。
これなら、「朝失敗したから今日はもうダメだ」とならず、1日のうちに何度もリスタートのチャンスがあることになります。これは精神的にもすごく楽ですよね。
根性論はいらない。「リズム」を作るだけ
「早起き」や「時間管理」というと、どうしても「意志の力」が必要だと思われがちです。
しかし、著者は「根性論は不要」と断言します。
必要なのは「気合い」ではなく、冒頭の10分を固定化(ルーティン化)して、生活に「リズム」を作ること。
・朝起きたらまずはコップ1杯の水を飲む
・デスクに座ったら、まずはToDoリストを眺める時間をとる
こういった小さな「冒頭の儀式」を決めておくだけで、脳が勝手にモードを切り替えてくれるようになります。
私が今日から始めた「冒頭戦略」
この本を読んで、私も早速2つのことを始めました。
1. 朝イチのスマホ断ち(最初の10分だけ)
目が覚めてすぐSNSを見るのをやめ、最初の10分は「今日絶対にやりたいこと」を1つだけイメージする時間にしました。これだけで、朝のバタバタ感が嘘のように消えました。
2. 仕事の切り替えに「10分」の空白を作る
会議が終わってすぐ次の作業に移らず、10分だけお茶を飲んだり、深呼吸をして「次は何をする時間か」を意識し直すようにしました。
さいごに
「時間が足りない」と嘆く私たちは、実は時間を失っているのではなく、時間の主導権を失っているだけなのかもしれません。
1日24時間をすべてコントロールするのは大変ですが、「最初の10分」だけなら、誰でも今日からコントロールできるはずです。
・毎日がなんとなく過ぎてしまう人
・「やりたいこと」があるのに後回しにしてしまう人
・夕方になるとガス欠になってしまう人
そんな方は、ぜひこの本を読んで、ご自身の「冒頭戦略」を立ててみてください。
たった10分で、見える景色が変わるかもしれません。
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