「イーロンが狂ってるとわかる前に買った」というテスラ車専用ステッカーがバカ売れ
かつて、テスラは最先端のEV技術とクリーンエネルギーの象徴として、多くのリベラル層に支持されていた。環境意識が高く、未来志向の消費者たちは、テスラを「地球に優しくて、カッコいいクルマ」として誇りを持っていた。しかし、そのブランドイメージがここ数年で激変してしまった。
そのきっかけとなったのが、イーロン・マスクの政治的な発言と行動だ。
イーロン・マスクの政治的迷走とテスラの衰退
2022年頃から、マスクはTwitter(現X)を買収し、政治的な発言を積極的に行うようになった。もともと自由な発想と過激な発言で知られていた彼だが、買収以降は極右的な陰謀論を拡散したり、反LGBTQ的な立場を取ったり、さらにはトランプ前大統領との親密な関係を強調するなど、リベラルなテスラ支持層とは真逆の方向に舵を切った。
結果として、テスラのコアなユーザー層だった環境志向のリベラル派や都市部の高所得層が、マスクの言動に嫌気がさし始めた。かつては「テスラを持っていることがステータス」とされていたのに、「マスクの信者」と思われることが恥ずかしい」という状況へと変わっていったのだ。
参考記事:Tesla's future may be more GM than OMG
この変化は、テスラの販売台数にも如実に表れている。
欧州での販売台数は50%以上減少
アメリカ市場でもEVシェアが78%→44%に縮小
「イーロンのせいでテスラを売る」という声が続出
テスラの販売台数がピークを過ぎたのは、競争の激化だけではなく、「オーナーとして誇れなくなった」というイメージの低下が大きな要因だった。
「マスク・シェイム(Musk-schaamte)」という新現象
こうした状況の中、オランダでは「マスク・シェイム(Musk-schaamte)」という言葉が生まれた。これは、「テスラを持っていることが恥ずかしい」という感情を表すもので、特に環境意識の高いヨーロッパのテスラオーナーの間で共感を呼んだ。
さらに、アメリカ国内でも、テスラオーナーたちの間で「自分がマスク支持者と思われるのが嫌だ」という動きが広がり、「イーロンが狂ってるとわかる前に(このテスラを)買った」というステッカーが大ヒットすることとなった。

「イーロンが狂ってるとわかる前に買った」ステッカーの爆売れ現象
「I bought this before we knew Elon was crazy」というステッカーは、オンラインマーケットプレイスのEtsyで販売され、短期間で数万枚が売れるほどの人気商品となった。実際に「このステッカーを貼らないと、街でテスラに乗っているだけでイーロン支持者と勘違いされる」というオーナーの声もある。
テスラは今や、単なるEVブランドではなく、持っているだけで政治的立場を問われるクルマになってしまったのだ。
テスラオーナーが車を手放し中古テスラ車も暴落
すでに報告されているように、中古テスラ車の価格は 1年で25%下落 し、一部のモデルでは30%以上の値崩れも発生している。このまま行くとどうなるのか?
更なる値下げの連鎖
テスラ自身が新車価格を引き下げることで、中古市場の価格はさらに下落する可能性が高い。特に「値下げ待ち」の心理が広がると、オーナーが「今売らなきゃさらに価値が下がる」と焦り、投げ売りが加速する。テスラのリース終了車が市場に溢れる
多くのテスラはリース契約で利用されており、その契約が終了するにつれて中古市場に大量の車両が流れ込む。需給バランスが崩れ、中古車価格の暴落が続く可能性。中国メーカーの影響
BYDをはじめとする中国EVメーカーが低価格かつ高性能なモデルを市場に投入しており、テスラに対する競争圧力が増している。特にコストパフォーマンスを重視する層は「中古のテスラより、新品のBYD」を選ぶ可能性が高い。
テスラはこの状況をどう乗り切るのか?
さらなる値下げ
マスクは過去にも「価格を引き下げることで需要を維持する」という戦略を取ってきたため、新車のさらなる値引きがあり得る。ただし、それが中古市場のさらなる価格崩壊につながる可能性も。ブランドの立て直し
「テスラ=マスクの会社」というブランドイメージが強すぎるため、CEOとしての影響力を抑える方向に進む可能性もある。しかし、マスクが自らそれを受け入れるとは考えにくい。自動運転技術で巻き返し?
マスクは「完全自動運転(FSD)」を次の成長戦略の柱に据えているが、規制のハードルや技術的な問題があり、すぐに利益につながるわけではない。
他社ブランドのロゴシールを貼るムーブまで来ている!
なんと、イーロンが狂う前に買った」と一応テスラ車であることを認めたシールの上を行くシールも出回っているそうだ。
最近アメリカ、特にカリフォルニア州ではテスラ車に他の自動車ブランドのロゴを貼るのがトレンド。これは、トランプ政権におけるイーロン・マスクの言動にブチギレてる人が多く、テスラをみるとブーイングされたり、下手すると破壊されてたりする可能性を回避するのが目的。 pic.twitter.com/oSgYW7wprO
— Brandon K. Hill | CEO of btrax 🇺🇸x🇯🇵/2 (@BrandonKHill) March 7, 2025
「マスク・シェイム」がここまで進行すると、もう持ってるだけでリスクって感じになってる。でもこれ、皮肉なことに「テスラを売りたいのに売れない」というジレンマが背景にある。
売りたくても、中古車市場が崩壊してるせいで売れない
値段が暴落しすぎて、手放すに手放せない
かといって乗ってたら「イーロン信者」と思われる
最終的に、テスラのエンブレムを剥がして他社ロゴを貼るしかない😂
これはもうテスラオーナーの「詰み」。
「イーロンが狂ってると分かる前に買った」 → 「売るに売れない」 → 「せめてホンダのフリをする」

しかしこの、サイバートラックのバックにでかでかと貼ったTOYOTAシールが「イーロン・シェイムここに極まれり」感がすごいですね。
テスラはただのEVメーカーに成り下がるのか?
かつての「未来のクルマ」は、今や「手放すのが正解」と言われるようになってしまった。ブランド力の低下、中古市場の崩壊、マスクの政治的迷走……このまま行くと、テスラは単なるEVメーカーの一つに成り下がり、かつての輝きを失うかもしれない。
「マスク・シェイム」は、一時的な現象ではなく、テスラの未来にとって致命的な問題になる可能性がある。
猪瀬元都知事もきっとマスク・シェイムを感じているだろうからステッカーを進呈したい。
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