「好きを仕事に」。稼げないなら、もうやめようか。
「好きを仕事に」
って、パワーワードだよね。
昔からの趣味。
スクールで学んだこと。
一念発起して取った資格。
心躍るあのことが、仕事になったらどんなにいいだろう、と。
私自身ずっとそう思ってきた。
一方、「好きを仕事に」を理想にすると「好きを仕事にできてない自分」を惨めに感じることがある。
なーんだ、こんな「好き」、あの人に比べたら大したことないじゃん。
この「好きなこと」は稼げないから、もうやめておこう。
そして気付けば、「好きなこと」ごと手放したくなっちゃう。
個人でFPの仕事を始めて、丸2年。
不動産屋でライフプランを作ってもらったことをきっかけに、FPの仕事に興味を持った。
お金のことは、大好きとまでいかないまでも、好きなことだなと思う。
頑張って資格も取ったし、FP相談を仕事にできたら理想かな、と思ってきた。
もちろん、この2年で前に進んだなぁということもある。
でも正直、2年やっても「年商◯桁」みたいな世界線には全然いない。
一方、SNSだと上手く行ってる人ばかりが目につく。
人は人と分かってはいても、「3ヶ月でチーム化」とか「年内予約いっぱいです」なんて投稿をみると、羨ましくなる。
そして、自分の「好き」は仕事にならないなぁ、もう辞めて他のことしようかなぁ、と思い始めてしまう。
そんな、苦しい期間が長かった。
でも、最近になって「好きを仕事に」って、やっぱり言う程簡単じゃないよなぁと冷静に考えられるようにもなってきた。
よくよく考えれば、好きを仕事にするためには、色んな要素が必要なわけで。
スキルや知識ももちろんだけど、それを売り出していく力、仕事をもらえる人間関係、仕事にどのくらい時間を割けるか、そもそも業界として儲かるのか、など。
誰かの会社で働くのではなく、自分で仕事を始めるならなおのこと。色んな要素が噛み合って初めて、「仕事にできる」世界なんじゃないかと改めて思っている。
おまけに、人生って仕事単体で構成されているわけではない。
その時々によって仕事に割り振れるリソースは変わってくる。
結局、本当に「好きを仕事に」したいなら、現実を受け入れながら「それでもやりたい」と下積みするような期間が必要なんじゃないかと思う。
もちろん例外的にすぐに上手くいく人もいるだろうけど。
おまけに、何年もやって形になるとも限らない。
「好きなこと」が変わったり、環境や考えが変わることだってあり得る。
その中でも(たまたま)「好きが仕事になる」って人がいる。
そのくらいの温度感が現実的なんじゃないかと最近は思っている。
◇
FPとは関係ないんだけど、私は、2年に1回くらい絵を描きたい波が来る。
そのときは、毎回熱心に描く。
でも、大体1ヶ月くらいでその波は去って、また描かなくなる。
頻度が高くないから、「毎日絵を描かないと死んでしまう」みたいな人に比べるとちっとも上手くならない。
そのときですら、「好きを仕事に」という言葉が頭に浮かぶことがある。
ネットを見ると、すぐに絵を仕事にしている人が出てくるから。
すると、目の前の絵を見て、「この好きは仕事にならないから、意味がないなぁ」とどこか思ってしまう。
なんとなく「仕事にならない好き」を自分で卑下する感覚っていうのかな。
やっても無駄だなぁと思ってしまう。
でもそれは、きっと勿体無いこと。
お金にならなくても、2年に1回絵を描くことは、きっと私にとって意味がある。
気分転換にもなるし、絵を描くことで発散されている何かがあるとも感じてる。
ライターみくまゆたんさんのnoteが大好きなんだけど。
なんというかSNS戦国時代を生きるの武人たちの中で、1人武装もせず丸裸で、戦うことなくそのまんま立ってるみたいな感じがたまらない。(ほめてます)
で、みくさんはたまに絵を描いている。
それがまた、味があって彼女の魅力を何倍にもしてると思う。
おそらく、みくさんは「絵を仕事に」とは思ってない(違ったらごめんなさい)。
でもきっと絵を描くのは好きで、その”好き”が彼女の味になってる。(と、イチ読者の私は思う)
「好きを仕事に」は、
思ったよりも簡単じゃない。
本当に仕事にしようと思ったら、自分の現在位置を受け入れて、それでも泥臭く続けることが必要なんだと思う。
そして、その「好き」がもし仕事にならなさそうでも、だからと言ってやめる必要はない。
それを「好き」だと思って続けることが、広い視点で見ればその人自身の味になるかもしれない。
仕事に何もつながらなくても、人生そのものに彩りが添えられるなら、それだけでいいことじゃない、とも思う。
私はというと、もう少し「好きを仕事に」を目指してゆったり下積みしようと思ってる。
「好きを仕事に」は響きがいい。
でも、なんでもかんでも「仕事になるか」「お金になるか」と考えるのは違うかなと思う。
大事なのは、お金の向こう側にあるその人の人生。
働き方を選び直したい人に、ライフプラン相談やっています。
