都市か田舎かの二択じゃない、のかもしれない
都市か田舎か。この話題はなぜか、持ち家か賃貸かみたいな、どちらかを選ばなければいけない問いとして出てくる。でも本当にそうなのでしょうか。
この夏は、木工の街でのアーティストインレジデンシーで自宅のあるライプツィヒ(都市)とザイフェン(田舎)を往復する生活で、今年の前半もよく週末に郊外のメイカースペースに滞在して、ワークショップをして合間に自分の制作をしたりしていました。
都市と田舎を行ったり来たりしながら、「どっちにも住めたらいいのに」と思います。どちらにもそれぞれの良さがあって、いいとこどりをしたい!
都市にあるもの
都市には、とにかく何でもあります。材料も、道具も、人も。あと食材も。街を歩いているだけで「あ、これ使えるかも」という断片が拾える。展示を見て、人と会って話して、その帰り道に頭の中で何かがつながる。こういう偶然の密度は、やっぱり都市のものだと思います。
ライプツィヒには住み慣れた家があって、あとは去年から借りている庭があります。動きまわって、戻ってきてほっと一息つけるベースキャンプのような感じです。
車があれば移動の自由度は上がるものの、鉄道移動やフライトを考えると都市の便利さは捨て難いです。
田舎にあるもの
一方で、田舎に行くととにかく制作の集中できます。静かで、自然が近くて、余計な情報が入ってこない。
私は「ない」こと、あるものだけで工夫するのもなかなか好きです。買い足せないから、削ぎ落として考える。都市にいるとつい足し算になってしまうところを、引き算で組み立て直す感じで、生活や人生を見直すよい機会になり、定期的にこういう機会があるといいなと思っています。
スイーツは週に一度のパン屋さんのトラックの周回だけにして、あとはその辺に生えているラズベリー取りに行って食べています。これも好みが分かれるかもしれませんが、私は好きです。
そうそう、レジデンシーや半分仕事で目的を持って、さらにちょっと長めにまたは頻繁に滞在していると、地元とのつながりもできてよいです。
2026年夏の結論
選ばなくていいのかもしれない、というのが今のところの答えです。
ライプツィヒに家と庭があって、そこがベースとしてある。その安心感があるからこそ、身軽に出かけていける。帰ってくる場所が決まっているから、家の外での滞在を思いっきり楽しめるのだと思います。
私は日本では東京や京都で過ごした時間が長く、国外に出た後も一時期ドイツの黒い森で過ごした以外は、人口数十万人の都市で過ごしてきました。そんな経緯から都市をベースにしていますが、ベースは自分に合う場所、帰ってきて落ち着ける場所であれば、好みに合わせて選ぶとよいと思います。
どちらかに決めなくても、行き来すればいいのかな。 そんなことを、荷物をまとめながら考えていたのでnoteに書き残すことにしました。
みなさんは暮らす場所についてどう考えていますか?
昔住む場所について考えながら読んだ本
小さい頃から引っ越し続きで、旅もして、制作滞在もすることから「暮らす場所」は長らく考えているトピックのひとつです。そんな中で読んだ本を何冊か。
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2000年代後半から2010年代前半の高城剛さんの書籍も今の私の考え方の基礎になっています。『サヴァイブ南国日本』・・・だったっけかな、いくつか絶版になっているのは残念。
ここまでラディカルにノマドというか制度をハックして旅人ではいられませんが、2000年代に橘玲さんの小説を受けて感銘を受けました。
写真: ザイフェンからケムニッツに向かうバスがチョッパウという街にさしかかるときの景色。大好きな景色のひとつです。
