東京で農業を学べる場所 完全ガイド|ボランティア・研修・アカデミーを全部まとめた【2026年最新版】

最終確認日:2026年4月19日
※ 各制度の募集時期・内容は年度によって変更される場合があります。申し込み前に必ず各窓口に最新情報をご確認ください。
「農業に興味がある。でも、いきなり脱サラして就農する勇気はない」
「まずは体験してみたい。でも、どこに行けばいいかわからない」
「在職中でも参加できるものはあるのか?」
──こういう人、ものすごく多いと思うんです。
実は東京都内には、無料で農作業を体験できるボランティア制度、半年間の養成講座、5日間の短期研修、そして2年間のフルタイム研修農場まで、段階的に農業を学べる仕組みが整っています。
しかも、ほぼ全部無料か格安。
問題は、この入口の存在を知っている人が少なすぎること。
この記事では、東京都内で農業を体験・学習できる制度を、レベル1(5分で登録)からレベル5(2年間ガチ研修)まで、全部まとめました。
この記事の対象者
☑ 東京都内に住んでいる(または通える)
☑ 農業に興味があるが、何から始めればいいかわからない
☑ 在職中でも参加できる農業体験を探している
☑ 将来の就農に向けて「農業経験」を積みたい
☑ 青年等就農計画に書ける「研修実績」が欲しい
まず知っておくべきこと:東京都の農業支援は「5段階」ある

在職中でもできるのはレベル1〜3。 レベル4は有給を使えば可能。レベル5は退職後のフルタイム研修です。
【レベル1】とうきょう援農ボランティア ── 5分で登録、1回だけでもOK
一番ハードルが低い入口です。東京都農林水産振興財団が運営する無償のボランティア制度。
仕組み
区市町村の枠を越えて、都内各地の農家で農作業をお手伝いするボランティア。農家の「人手が欲しい」と、ボランティアの「農作業を体験したい」をマッチングしてくれます。
特徴
オンラインで会員登録するだけで参加できる
1回だけの参加もOK。毎週でも月1回でも自分のペースで
平日だけでなく土日の募集もある(在職中でも参加可能)
農家が作業を教えてくれるので、経験ゼロでも大丈夫
最寄駅から畑までのアクセス、当日の作業内容、トイレ情報まで掲載
都外在住の方も登録可能
登録方法
専用サイト(agrivolunteer-tokyo.jp)にアクセス
「ボランティア会員登録」から必要事項を入力
携帯電話番号とメールアドレスが必須
事務局が登録内容を確認(約1週間)
確認後、募集情報を見て好きな場所・日時で参加申込み
募集がある地域(2026年4月時点)
【区部】 世田谷区、杉並区、板橋区、練馬区、足立区、葛飾区、江戸川区
【北多摩】 立川市、武蔵野市、三鷹市、府中市、調布市、小金井市、小平市、東村山市、国分寺市、国立市、狛江市、清瀬市、東久留米市、西東京市、武蔵村山市
【南多摩】 八王子市、日野市、町田市、多摩市
【西多摩】 青梅市、あきる野市、日の出町、瑞穂町
【島しょ】 八丈町
とうきょう援農ボランティア
https://www.agrivolunteer-tokyo.jp/
【レベル2】地域の農業ボランティア養成講座 ── 半年間のカリキュラム
広域ボランティアが「行って手伝う」だけなのに対して、地域のボランティア養成講座は講義+実習のカリキュラムがあるのが大きな違いです。修了すると「認定ボランティア」として登録され、地域の農家に派遣されます。
区部の窓口一覧

多摩地域の窓口一覧(主要市)

注目ポイント: 杉並区は区外からの参加が可能。自分の区に制度がなくても、杉並区に問い合わせてみる価値があります。また立川市は通年募集なので、いつでも応募できます。
地域援農ボランティア 問い合わせ窓口一覧
https://www.agrivolunteer-tokyo.jp/volunteer/region
足立区の農業ボランティア制度(詳細)
足立区に住んでいる方向けに、詳しく紹介します。
制度の流れ:
4月頃、あだち広報・ホームページで養成講座の受講者を募集
6月の開講式から約半年間、区内農家での実習・講義を全8回以上実施
出席率70%以上で「農業ボランティア」として認定・登録
認定後は、農家からの援農依頼があった際に区から派遣される
メリット:
半年間の養成講座で区内農家のリアルな現場に入れる
認定新規就農者の審査で「技術・知識の習得」の実績として書ける可能性
地元の農家とつながりができる
費用は無料
足立区 農業ボランティア制度
https://www.city.adachi.tokyo.jp/s-shinko/shigoto/shogyo/nogyo-volunteer.html
東京の青空塾(援農ボランティア養成講座)
東京都と市区町村が一体となって運営する養成事業。農作業体験や農業者との交流を通じて農業への理解を深め、研修修了後は「東京農業の支え手」として認定されます。
講義、視察研修、市内農家での実習がセットになっています。
問い合わせ:東京都農林水産振興財団 農業振興課 TEL 042-528-1357
【レベル3】農業体験型農園 ── プロ農家に教わりながら栽培
足立農すくーる
足立区が支援する農業体験型農園。園主(プロ農家)が管理・運営し、利用者は園主から農作業を教わりながら野菜作りを体験します。
区民農園との違い: 区民農園は「自由に作る」。農すくーるは「教えてもらいながら作る」。初心者には農すくーるの方が圧倒的に学びが多いんです。
募集時期: 毎年1月頃
次回募集: 2027年1月予定
足立農すくーる
https://www.city.adachi.tokyo.jp/s-shinko/shigoto/shogyo/nogyo-nosuku-ru.html
足立区都市農業公園
足立区鹿浜にある農業公園。水田、畑、古民家があり、無農薬・無化学肥料栽培で年間60種以上の農作物を栽培。援農ボランティアの受け入れも行っています。
有機農業・自然農に興味がある方にとっては、東京都内で無農薬栽培の現場を見られる貴重な場所です。
足立区都市農業公園 TEL 03-3853-4114
https://toshino.ces-net.jp/
区民農園
足立区では区民農園を13カ所設置。利用期間は2年間。年間6,000円で約15平方メートルの区画が使えます。ただし自由栽培なので、指導はありません。
応募は往復ハガキまたはオンライン。募集は利用期間切替時に行われます。
シェア畑(民間サービス)
足立区内にも複数の「シェア畑」があります。道具完備、アドバイザー常駐で、手ぶらで通える貸し農園。ただし月額料金がかかります(月5,000円〜)。
公的制度とは異なりますが、「平日の仕事帰りに畑に寄りたい」「土日だけ通いたい」という方には選択肢の1つです。
【レベル4】東京都の公的農業研修 ── 5日〜60日の本格研修
東京都では「指導農業士」による農業研修制度を設けています。段階的に4つのコースがあります。
① 農業体験研修(5日以内)
対象: 東京都内で就農を希望する方。農作業経験ゼロでもOK。
内容: 東京都指導農業士のもとで農作業を体験し、自分の適性を確認する。
費用: 無料(交通費は自己負担)
在職中: 有給を5日使えば参加可能。「農業を仕事にしたいけど、向いているかわからない」という段階の方に最適。
② 雇用就農研修(5〜10日程度)
対象: 農業法人等への就職を検討している方
内容: 雇用就農に必要な基礎的な技術・知識を学ぶ
③ 農業技術研修(20日程度)
対象: 都内で就農準備中の方、就農おおむね5年以内の農業者
内容: 栽培管理技術、出荷調整技術、販売方法などを学ぶ
④ 営農力育成研修(60日程度)
対象: 都内での親元農業後継者や就農準備中の方
内容: 播種から収穫までの一連の作業を習得
📎 問い合わせ:東京都農林水産振興財団 TEL 042-528-1357
【レベル5】東京農業アカデミー八王子研修農場 ── 2年間の本格研修
東京都内で本格的に農業を学べる、2020年に新設された研修施設です。「東京で農家になるための登竜門」と呼ばれています。

カリキュラム
1年目:基礎技術の習得
座学:栽培管理、土壌肥料、作物保護、マーケティング、農産物流通
実習:二十数種類の野菜を管理し、収穫まで行う
2年目:実践的な就農準備
農場内に自分の区画(約4a)を持ち、自分で計画を立てて作物を育て、販路まで考える
週2日は就農予定地域の農家に通って実地研修
就農計画の作成
修了要件
就農5年後の年間所得を300万円とする「青年等就農計画」または「経営計画書」を作成すること。
申請資格
申請時18歳以上
原則都内在住で通所可能
就農意欲が高く、都内で独立就農を目指す方
普通運転免許を取得している方
実績
卒業生は全員が新規就農に成功。現場見学希望者は40名を超える人気。年間受講料118,800円で2年間みっちり学べる環境は、全国的に見ても破格の条件です。
スケジュール(次回募集)
| 項目 | 日程 |
| 現地説明会 | 2025年9月〜10月(複数回) |
| 申請受付期間 | 2025年9月12日〜11月7日 |
| 研修開始 | 2026年4月 |
※上記は前回の募集情報です。次回(2027年4月入講分)の日程は2026年夏頃に公表される見込みです。
☆追記:申請前に確認しておきたいこと☆
実際に現地見学された緑黄色YuKiさんからコメントで教えていただいた、見落とされがちなポイントです。
○就農先は研修終了時にマッチングで決まる仕組み
2年間の研修後、就農先は研修中のマッチングを経てほぼ決まる流れとされています。「研修だけ受けて自分のタイミングで就農地を探す」という使い方ではなく、就農までセットの設計です。
☆提携農家の栽培方法を事前に確認☆
緑黄色YuKiさんによれば「実績は慣行農家中心」という説明があったとのこと。最新の状況は変わっている可能性がありますが、有機・自然農で就農したい方は、現地説明会で必ず以下を確認することをおすすめします。
☐ 提携している就農先農家に有機/自然農の実践者は含まれるか
☐ 自分の希望と合う就農先がない場合、どう扱われるか
☐ 研修内容に有機・自然農のカリキュラムは含まれるか
☐ 卒業後、提携先以外で独立就農することは可能か
※慣行農業と有機・自然農のどちらが優れているという話ではなく、2年という時間と就農後の人生を考えると、自分の方向性と研修先の得意領域が合っているかは、入る前に確認しておく価値があります。
東京農業アカデミー
https://www.nogyoacademy.tokyo/
就農準備資金との組み合わせ
東京農業アカデミーの研修は、就農準備資金(年間最大165万円)の対象になる可能性があります。
就農準備資金は「都道府県が認めた研修機関で研修を受ける就農希望者」に交付される給付金。研修費用年間118,800円を払っても、就農準備資金で年165万円が入れば十分に生活できる計算です。
ただし、就農準備資金の交付を受けるには別途要件があります(49歳以下、世帯所得600万円以下など)。詳しくは補助金ガイドの「就農準備資金の申請準備ガイド」をご覧ください。
相談窓口まとめ

よくある質問
Q. 農業経験ゼロでも参加できる?
レベル1〜3はすべて経験不問です。農家が教えてくれるので心配いりません。レベル4の農業体験研修も経験ゼロ向けに設計されています。
Q. 23区に住んでいても参加できる?
広域援農ボランティアは都内全域が対象で、都外在住でも登録可能です。地域援農ボランティアは基本的に当該区市の住民が対象ですが、杉並区は区外からの参加が可能。
Q. 在職中でも参加できる?
広域援農ボランティアは土日の募集もあるので在職中でも参加できます。地域の養成講座は自治体によりますが、週末開催のものもあります。東京農業アカデミーは月〜金のフルタイムなので、退職後に参加する前提です。
Q. これらの経験は認定新規就農者の審査で評価される?
直接的な要件ではありませんが、青年等就農計画の「技術・知識の習得状況」欄に記載することで、審査のプラス材料になります。特に養成講座の修了証書は客観的な証明になりますよ。
チェックリスト
☐ とうきょう援農ボランティアにオンライン登録した(5分で完了)
☐ 自分の区(市)の地域援農ボランティアの募集状況を確認した
☐ 足立区在住の方:農業振興係に養成講座の募集を確認した
☐ 農業体験研修(5日以内)の詳細を東京都農林水産振興財団に問い合わせた
☐ 東京農業アカデミーの説明会スケジュールを確認した
☐ 足立区都市農業公園の見学日を決めた
まとめ
東京都内には、レベル1(5分で登録)からレベル5(2年間ガチ研修)まで、段階的に農業を学べる仕組みが整っています。
しかもほぼ全部、無料か格安。
「農業に興味がある」の次の一歩が見つからない人は、まずとうきょう援農ボランティアに登録するところから始めてみてください。5分で完了します。そこから先は、自分の本気度に合わせてステップアップしていけばいい。
入口は開いています。あとは、入るだけです。
※「自分も挑戦したいけど、お金が…」と思った方へ。
脱サラ・就農で使える補助金をまとめたマガジンもあります。よければどうぞ。
▶ 知らないと損する補助金ガイド
※ 本記事は2026年4月時点の公開情報に基づく情報提供です。
※ 各制度の募集時期・内容・対象者は年度によって変更される場合があります。
※ 申し込み前に必ず各窓口で最新情報をご確認ください。
※ 本記事は専門家による助言ではありません。
参考リンク
とうきょう援農ボランティア
https://www.agrivolunteer-tokyo.jp/地域援農ボランティア 問い合わせ窓口一覧
https://www.agrivolunteer-tokyo.jp/volunteer/region足立区 農業体験(区民農園・ボランティア)
https://www.city.adachi.tokyo.jp/shigoto/nogyo/taiken.html足立区 農業ボランティア制度
https://www.city.adachi.tokyo.jp/s-shinko/shigoto/shogyo/nogyo-volunteer.html足立区都市農業公園
https://toshino.ces-net.jp/東京都産業労働局 とうきょう就農支援情報
https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/nourin/nougyou/shuunou/shuunousien東京農業アカデミー八王子研修農場
https://www.nogyoacademy.tokyo/東京都農林水産振興財団
https://www.tokyo-aff.or.jp/
この記事を書いた人
映像業界20年 → XR → 2年後に農業シフト予定の46歳。住宅ローン1400万円、子供2人。
足立区に住んでいます。この記事を書いた前日に、とうきょう援農ボランティアに登録しました。
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