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相談支援専門員が心理学の本を読んで学んでいくシリーズ その32【認知スタイル】

成功も失敗も「誰のせい」?人生を左右する「認知スタイル」

テストで良い点を取ったとき、「自分が頑張ったからだ!」と思う人と、「今回はヤマが当たって運が良かった」と思う人がいます。逆に失敗したとき、「自分の努力不足だ」と落ち込む人と、「問題が難しすぎた」と環境のせいにする人がいます。

このように、私たちには何か出来事が起きたとき、その「原因をどこに求めるか」という思考のクセがあります。心理学ではこれを「認知スタイル」と呼びます。

今回は、心理学者ロッターが提唱した、原因を「自分の内側」に求めるか「外側」に求めるかという「統制の所在」の2つのタイプについて、RPGゲームを例にわかりやすく解説します!

1. 内的統制者(自分次第タイプ)

出来事の結果を左右する原因は「自分の中(能力や努力)」にあると考えるタイプです。RPGで例えるなら、「自分がレベル上げをして強くなれば、必ずボスは倒せる!」と考えるプレイヤーです。

  • 利点(光):

    1. 「自分の行動次第で結果を変えられる」と信じているため、困難な状況でもやる気や主体性を持ちやすく、モチベーションを高く保てます。

  • 欠点(影):

    1. 「すべては自分の力(責任)」と考えるため、他者への感謝を忘れて独りよがりになったり、失敗したときに「全部自分が悪いんだ」と過剰に自分を責め、精神的に追い詰められたりする危険性があります。

2. 外的統制者(環境・運次第タイプ)

出来事の結果は「自分の外側(運、他者、環境など)」によって決まると考えるタイプです。RPGで例えるなら、「このボスを倒すには、強い武器を拾うか、強い仲間が必要だ」と考えるプレイヤーです。

  • 利点(光):

    1. 失敗しても「運が悪かった」「環境が合わなかった」と考えるため、自尊心が傷つきにくく、他者への不満を逃がすことで心の負担を軽減できます。

  • 欠点(影):

    1. 「どうせ自分が頑張っても、環境や運次第で結果は変わらない」と考えがちなため、目標達成への意欲を持ちにくく、無力感に陥りやすい傾向があります。

【実践編】どちらが良い・悪いではなく「バランス」と「見立て」

この理論で最も重要なのは、「どちらのタイプが優れている」というわけではないということです。

たとえば、悩みや困難を抱えている人の相談に乗る場面を想像してみてください。

内的統制が強すぎて「全部自分が悪い」と押し潰されそうになっている人には、「それはあなたのせいではなく、環境や仕組みの問題ですよ」と外的な要因に気づかせる支援が必要です。

逆に、外的統制が強すぎて無気力になっている人には、「あなたのこの行動が、この小さな成功を生み出したんですよ」と、自分自身の力(ストレングス)でコントロールできた経験に光を当てる支援が有効になります。

相手の「認知スタイル」を見立てることで、どのような言葉がけがその人の心を軽くし、前を向く力になるのかが変わってきます。

あなた自身、そしてあなたの周りの人は、どちらの傾向が強いでしょうか?「心のクセ」を知ることで、自分や他者への関わり方が、また一つ優しく、そして的確になるはずです。

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