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気づいたら“この位置”にいた理由

気づけば、銀行員として33年が過ぎていました。
来月で55歳になります。

出世を目指してがむしゃらに働いてきたかと言われると、少し違います。
むしろ私は、若い頃から「早く出世しすぎない方がいい」と考えてきました。

きっかけは、昔読んだ一冊の本でした。
タイトルはうろ覚えですが、「会社の使い方」というような内容でした。

その中で印象に残ったのは、
「会社は評価してもらう場所ではなく、活用する場所だ」という考え方でした。

それ以来、私の中で働き方の軸が決まりました。

評価を追いかけるのではなく、
自分にとって必要な経験を積むこと。
そのために会社という環境をどう使うかを考える。

そうやって33年間やってきました。



もちろん、評価というものを否定しているわけではありません。
ただ、人事評価というのはどうしても限界があります。

過去の上司の印象や、限られた情報の中で判断されるため、
その人の本当の強みや現場での価値が十分に伝わらないことも多いと感じています。

だからこそ、評価に一喜一憂するのではなく、
「自分の力がどれだけ現場で役に立っているか」を大切にしてきました。



現在、私は副支店長という立場にいます。
兼務店ということもあり、日々の業務では実質的に最終判断を任されることが多い立場です。

毎日、様々なお客様と向き合い、
一人ひとりに合わせたコミュニケーションを取り、
部下の育成を考え、営業を進め、時にはトラブルにも対応する。

その中で感じるのは、
「現場でしか身につかない力が確実にある」ということです。

もし若い頃に出世を急いでいたら、
今のこの感覚は得られていなかったかもしれません。



そんな中で続けてきたのが、日々の小さな積み重ねです。

10年日記もそうですし、
eラーニングもその一つです。

5年前に単身赴任していた頃、
ITパスポートの勉強をきっかけに始めました。

といっても、特別なことはしていません。
朝起きた時と、仕事から帰ってきた時に、
音声を流しているだけです。

画面を食い入るように見ているわけでもなく、
「勉強している」という感覚も正直あまりありません。

ただ、生活の中に自然と流れている。

それを続けてきただけです。



気づけば、それが5年続いていました。
会社には3000人以上の職員がいますが
たまに見るマイページで見ると自分ほど
この教材を使っている人はあまりいません。


でも、そこに特別な努力をしているとか
達成感があるわけではありません。


ただ一つ言えるのは、
この積み重ねが、日々の仕事に確実に活きているということです。


お客様との会話の中で、
部下とのやり取りの中で、
判断を求められる場面で、


「あの時聞いた内容がここでつながる」


そんな瞬間が何度もあります。



これからは、65歳、70歳まで働く時代です。
私のサラリーマン人生も、まだ途中です。

ただ振り返ってみると、
出世を急がず、自分のペースを守りながら、
会社を有効に活用してきたことで、


今も現場に立ち続けられている。


それは結果的に、
とてもラッキーな人生だったのかもしれません。



特別なことはしていません。
ただ、自分のペースを崩さなかっただけです。


そしてこれからも、
そのスタイルは変わらないと思います。

今 明生

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