【読み切り小説】未覚
あらすじ
SNSに依存気味の生活を送る会社員、美雪
彼女の人生はある日を境に好転し、すべてが思い通りになっていく
これまでの不安やストレスから解放された美雪だったが、
次第に生活の中に違和感を感じるようになっていく…
はじまりの朝
ある朝、美雪は強い頭の痛みで起こされた
「いたた…昨日飲み過ぎたかなぁ…」
美雪はすぐに、傍らのスマホの時計を見て、寝過ごしていたことに気がつく
「やば!」
そう言って大慌てで着ているパジャマを脱ごうとした時、ふと気がつく
「あれ…私、昨日どうやって帰ってきたんだっけ…」
いつも通りの自分の部屋、いつものベッドと毛布、お気に入りのクッションや精神安定剤代わりのぬいぐるみ、全てがいつも通りだ。特に散らかった様子もない
美雪自身もしっかりとパジャマに着替えている
「我ながら、習慣ってすごいな…」
美雪はまだ眠い体を無理矢理起こし、整頓された化粧台から素早く道具を出して、器用にメイクをする
ハンガーからスーツを取り、テーブルの上にあった”美しさは、体作りから”と謳う健康補助食品を口に頬張りながら着替え、白い肌とは対照的な黒いパンプスに足を入れたかと思うと、玄関の扉がバタンと閉まった
習慣
通勤電車に揺られながら美雪は、いつも通りSNSでの自分の評価を確認しようとしていた
これは彼女にとって、寝食を忘れるほど重要なことだった
おそらくスキマ時間も含め、起きている時間のうち半分は、何らかのSNSに時間を費やしているだろう
昨日の投稿は特にビッグニュースだった
なにしろ、3年付き合った彼に振られた赤裸々な事実をアップしたのだ
プライベートを晒すことに最初は躊躇いもあった
しかし、今では生活の全てがSNS中心と言っても過言ではない
多少の犠牲はやむを得ないと割り切っていた
それは、美雪の周囲の友人関係においても同じだった
今では自己紹介の際、名前、職業、の次に来るのかフォロワー数なのだ
美雪はいつものアプリを立ち上げ、投稿の反響を期待しながら画面を確認する
しかし、慰めのコメントは数個ついたものの、
いつもより少し多いくらいの「いいね」しか獲得できていなかった
美雪は車窓から流れるハッキリしない景色の中、表情には出さずに、心の中で深いため息をついた
友人
「まだ、投稿を見ていない人が多いだけかもよ」
会社近くのカフェで別部署の友人とのランチタイム
友人はさっそく美雪を慰めてくれていた
「そもそもさ、元彼のどこが好きだったの?」
と続けて友人は美雪に聞く
昨日別れた彼をすぐに“元彼”と割り切った表現するところが彼女らしいと美雪は思った
「“バエ”と“サイフ”、かなぁ…」
「あーね、まぁ、見た目はいいし、有名人だから2ショット写真も結構バズってたしね」
「親も金持ちなんでしょ? ショップや旅行だって行き放題って自慢してたじゃん、何で別れたの?」
「なんか、“お前いったい誰何だよ“とかって言われて…意味不明…信じらんない…」
そう言い放ってテーブルに塞ぎ込む美雪
「はぁー?そいつ頭大丈夫?」
友人は美雪を慰めるように強めの嘲笑と同情をもって共感してくれる
本当にいい奴だと、美雪は思っていた
ピロン…ピロピロン…! ピロロロロン…!
その時、うつ伏せにした顔の真横、テーブルの上に置いていたスマホの通知音が連続で鳴った
それがSNSの通知であることを日頃から瞬時に認識できる美雪は、慌ててスマホのロックを解除する
すると、さっきまで落ち込んでいた美雪の表情は一変し、喜びに満ち溢れた
「やったー!見て!過去最高記録!」
美雪の投稿は、時間差で人気となっていた
自慢気にSNSの画面を友人へ見せる美雪
「おお! やっと、私のレベルまで来たね、美雪!」
そう友人は優しく笑いながらさりげなく、軽くマウントをとる
しかし、美雪はそこに悪意は感じていない
二人はさっきまでの別れ話など無かったかのように、打って変わって盛り上がっていた
インフルエンサー
その日から、美雪はインフルエンサーの仲間入りとなった
他のインフルエンサーからのコラボ依頼や広告案件などが舞い込み
評価に伴って副収入も増えていった
それはまさに一時期よく報道で繰り返し言っていた“指数関数的”な増え方だった
それから味をしめた美雪は、いかに彼と別れて落胆しているかという傷心的な投稿が多めになっていった
しかし、あからさまに落胆した様子を、無策に連続投稿などはしない
閲覧者のタイムラインに並んだ自分の投稿はあくまでもキラキラしていることが前提だ
フォロワーに“鬱陶しい“と思われてはいけないのだ
落胆していることを匂わせるくらいの匙加減、閲覧者から気づいてもらうくらいが丁度いい
投稿内容から、もっと「いいね」を獲得したい、などという生あたたかい体温は感じさせてはいけないと言うのが美雪のスタイルだった
長くインフルエンサーを追いかける立場だった美雪は、そのあたりの感覚を学び、心得ていた
フォロワーの多くからは、“悲劇のヒロイン“のように映っているのだろうと、美雪自身も自覚していた
そんな甲斐もあってか、美雪のSNSは止まることなく、伸び続けていく
「いいね」がさらに「いいね」を呼び、以前のようにコメントへの丁寧な返答などはとてもできなくなっていた
対して、美雪の“元彼”の人気が落ち込みはじめる
振られた美雪の他にも複数の女性との関係があることが報道されたのだ
彼は結婚をしている訳ではない、自由恋愛が法律に抵触することはもちろんない
しかし、美雪のフォロワーを含め、“世間“がその行為を認めなかったのだろう
美雪は友人とともに、“元彼の没落“に乾杯した
味覚
その日、美雪は憧れのインフルエンサーからパーティーに招かれていた
そこはまるでシンデレラ城のように煌びやかで、豪華絢爛の世界だった
「美雪さん、会社を辞めたんですって?」
パーティーの開会式が終わり、SNSで知り合った友人に話しかけられる美雪
「はい、私インフルエンサーとして生きて行くことを決めたんです」
「素晴らしい決意だわ、それでこそ美雪さんね!」
美雪は一瞬、昨日今日知り合った私の何を知っているんだろうと感じたが、
ここはたいして親しくもない知り合いを“家族”と呼ぶようなアットホームなコミュニティだということは以前から知っていたため、特に気には留めなかった
「…あれ?」
しかし、美雪はオードブルにあった綺麗なスイーツを一口食べて少し違和感を持った
味があまりしないのだ
その違和感を、確認するために手に持っていた飲み物を一気に飲み込むが、やはり味がしない
「まさか…これって…」
美雪が真っ先に疑ったのは、流行が落ち着いたとされるあるウィルスの感染だった
しかし、それについては十分なワクチンも打ち問題がないはずだ
「これ、すごく美味しい!」
目の前で別の招待客が美雪と同じものを食べて喜んでいる
その様子を見て、やはり自分がおかしいのかもしれないと不安を覚えながら、
もう一度同じものを口に運ぶ美雪
すると、美雪の舌にも味が染み出るように感じられてくる
「確かに美味しい…」
思わず美雪は感想を呟いていた
「だよね!」
見知らぬ招待客と共感し、美雪は安堵した
その後、美雪は様々な催し物を見ながら、キラキラしたパーティーの雰囲気に酔いしれ、パーティーを満喫した
「自分もやっと、ここまで来れたんだ…」
美雪は、平凡だった自分の人生のステージがここまで来たことに感動し、
人知れず涙していた
今座っている心地よい豪華な椅子さえも、そんな自分を胴上げし賛美しているかのように感じられた
すると、人混みの中から主催者である憧れのインフルエンサーがこちらへ歩いてくるのが目に入る
美雪は急に緊張し、涙を拭う
話しかけられて、さらに驚き、
座っていた椅子から思わず飛び上がり裏返った声で挨拶をした
「こ、っこ、ここここ、こんばんはです!」
主催者は美雪のその様子を見て思わず笑い、緊張を沈めようとなだめてくれる
そして、主催者は美雪へ細く美しい手を伸ばし、優しくも通る声で言った
「新しい世界へようこそ」
イージーモード
美雪への評価やフォロワーの数はその後も増え続けていた
“数字の悩み“から解放された美雪であったが、次にそれを維持し続ける不安に襲われた
しかし、それすらも憧れのインフルエンサーからコツを伝授されていたために解決に至る
その方法とは、過去の投稿内容を再度アップすると言うだけのものだった
情報は鮮度を信条としていた美雪にとってそれはとても信じられないものだった
しかし、実際にやって見ると、その戦略は見事にハマる
数字はこれまで以上に上がり続けた
これで数字が稼げるのであれば、美雪には下積みされた膨大な数の投稿がある
これまで毎日苦労して投稿内容を考えていたのは一体何だったんだろうか
美雪は呆れるような笑顔で人生がイージーモードに入ったかのような感覚になった
今や美雪のインフルエンサーとしての生活は磐石なものとなっていた
美雪が良いと言った商品は、信じられないほど売れ、企業はこぞって美雪に商品の宣伝を依頼してきた
まさに金も地位も名誉も手に入れたのだった
もはや美雪にとってカウントアップしていく数字は当たり前のことだった
「いいね」に比例しコメントなども数が多いため、
今ではうるさい通知音は常に止めている
以前のように投稿した後、画面を見続けることも無くなっていた
そんな時、美雪は、ふと数字以外のものに興味を持つようになる
きっかけは他のインフルエンサーが紹介していたことからだったが
新しい自分に相応しい、新しい“キラキラ“がそこにあると感じたのだ
嫌いなランニングをしてみたり
これまで見向きもしなかった山へ登ってみたり
興味のないスポーツ観戦に行ってみたりした
しかし、美雪には全く続けられなかった
一体こんなことに何の意味があるのだろうか、とすら思っていた
全くもって共感できない
実際にそれらのことを行ってみても、
紹介するインフルエンサーの画面から伝わってくる以上のものはなかった
疲れることもなく、充実感も、達成感も特にない、何をしても実感が感じられなかった
違和感
その日、いつものように美雪は友人とカフェにいた
美雪は何か悩んだ時はいつも彼女を頼りにしていた、まさに親友だった
「あ、また…」
カフェで食べていたのは、美雪が大好きな生クリームがたっぷり乗ったスイーツだ
「ねぇ、何か味、おかしくない?」
パーティーの時は“味がしない“と感じていたが、今は“まずい”に近い
味のなくなったガムを食べているような虚しさがあった
鼻を近づけて見ても、匂いすらしない
「こんなもんじゃない? 安定の旨さだよ!」
同じものを食べる友人があっさりと流す
そう聞くと、美雪もそう思えてくるのだから不思議だ
実際にもう一度食べてみると、確かに美味しい
しかし、この日の美雪は引き下がらなかった
そしてこれまで感じてきた違和感について友人に相談した
「そりゃあ、美雪だもん!」
友人はよく謎の理論で悩みを一蹴する
味は美味しいもの食べすぎなだけでしょ、運動は体力ありすぎ、匂いは…鼻がバカなんじゃない?
「ひどっ!」
悩んでいた美雪本人も友人の返答を受け、悩み自体がバカらしくなって笑ってしまう
いつも友人とはこんな感じで明るく話をすることができるから美雪は気が楽だった
「ねぇ…それでも、なんかおかしくない?」
それでも、この日の美雪は仕切り直したように話を元に戻す
友人は美雪のいつもと違う雰囲気を察し、
次の言葉を待っているかのように黙っている
「だって、最初にバズったあの元彼の投稿からもう何年も経ってるはずでしょ?」
「うん!」
友人は相変わらずハキハキと答える
「じゃあ聞くけど…すっごく寒い日とか、すっごく暑い夏とかあった?雨は日は?雪は日はあった?」
美雪は違和感の正体を分析するために用意していた質問を友人に立て続けに聞いた
友人はため息をつきながら、答える
「いくらでもあったよ!電車だって止まったじゃんよ!大変だったんだから!」
友人は続ける
「美雪インドア派だから、家の中ばかりいて外のことなんて気がつかないんじゃない?」
「う…確かに…でもさ…それにしてもさ…いくら何でも、さ…」
美雪は友人に説得されて、反対に自分の方がおかしいと思い始めていた
いつもの他人に流される思考パターンだ、美雪は少なからず自覚していた
美雪は人の目を見て話すのが小さい頃から苦手だった
それは親しい友人に対しても同じだ
しかし、その時は友人の言葉だけではなく、
話すその表情をこの目で確かめずにはいられなかった
やはりまだ、友人の言葉よりも自分の感覚を信じてみたかった
好奇心、探究心、猜疑心…どんな気持ちに当たるかはわからないが
お化け屋敷で“お化け”の正体を知りたいと思うような恐怖と欲求が入り乱れた複雑で、不安定な感情が美雪の中に灯っていた
しかし、目をあげた美雪は自分の目を疑った…
確信
「え?… だ、誰…?」
友人は自分にかけられた美雪の言葉に戸惑っている様子に思えたが、
目を凝らしてよくよく見るとそれも違った
友人のような形をした“それ“は、まるでリアルな人形のようだった
「美雪、どうしたの? 大丈夫?」
凝視している今の美雪には、言葉を発する“それ“が明らかにおかしいとわかった
“それ”は体をぎこちなく一定感覚で動かし、口だけがまるでテンポが合っていない吹き替え映画のような違和感を持って軽快に開閉している
どんな人にも、細かい仕草などに癖が出るものだ
体勢を崩したり、頬杖をついたり、腰を浮かしたり…しかしそれはとても自然なものだ
そんな無自覚な自然体にその人らしさ、人間らしさが滲み出るのではないだろうか
しかし、目の前の“それ”には全くそれがない
一定の動きとともに、口らしき場所から流暢な言葉を出力しているだけなのだ
「まさか、そんな…」
美雪は驚くとともに、自分さえも疑いはじめる
「! あれ…名前…何だっけ…?」
あれだけ親しくしていた友人の名前が全く出てこない
少し忘れたと言うレベルではない、頭文字などの手がかりすら全くない
それどころか、彼女との出会いなど過去のエピソードすらも思い出せない
思い出せるのは…
“彼女は親友”と言うフラグのようなものだけだった
「そうだ!SNSアカウント!」
アカウント名を見れば、そこに本名かあだ名が書いてあるはず
そう考えた美雪はスマホを慌ててタップし、
自身のSNSアカウントにある「友達リスト」の中から、
見慣れているはずの友人のアイコンを探した
しかし、そのリストを見た瞬間、美雪の手が止まる
リスト内のアイコンも名前も全てが「美雪」だったのだ
ピコン!
その時、SNSの通知音が鳴った
「いやっ!」
ガシャン!
驚いてスマホを落としてしまう美雪
そして、そのまま落ちたスマホの横にペタンと座り込んでしまう
ピコン!ピココン!ピコココココココココココ…
画面が少し割れても、けたたましく鳴り続けるスマホの通知音
美雪は、恐る恐る落ちたスマホの画面を覗き込んだ
そのスマホはひび割れた画面の中で
あらゆる数字が爆発的にカウントアップし続けていた…
「大丈夫ですか?」
その声にハッっと、我に帰る美雪
「大丈夫?美雪」
「お嬢さん、大丈夫かい?」
座り込んだ美雪に友人を含めた周囲の人々が語りかけてくれる
どうやら変な夢でも見ていたらしい…
こんなところに座り込んで一体何を考えていたんだろうと、頭を振る美雪
「ご、ごめんなさい、大丈夫です…すみません…」
自分の行動はきっと周りにとって相当挙動不審だっただろう…恥ずかしい…
そんな羞恥心からくる反省の面持ちで慌てて周りの人へ謝罪をする美雪
そして、立ちあがろうと上を見上げた美雪は恐怖した
自分を心配してくれて声をかけてくれる周囲の人間の見下ろした顔が全て
“美雪自身の顔“なのだ…
覚醒
ピーピーピーピー!
?「どうやら熱暴走したようです…今クールダウンいたしますので」
?「先生!」
ある病室の中で計測器の警告音が鳴り響いていた
先生「大丈夫です、システム的な問題ですので、美雪さんに影響はありませんよ」
年配の夫婦は美雪の両親
そして両親から先生と呼ばれているのは病院の医師だった
母親「あなたが、“いいね”をしすぎたんじゃないの!?」
父親「そ、そうなのか? 俺は多い方がもっと美雪が喜ぶと思ってだな…」
と美雪の母親が手にタブレットを持つ父親を責めている
先生「大丈夫です、大丈夫です、問題ありませんよ、安心してください
ほら、この通り安定しましたよ」
先ほどの音は止み、先生は画面の脳波計の画面を両親に見せる
両親も慣れたもので、その情報を見てすぐに安心する
その脳波の情報が、娘の状態を表すものだと医師から何度も何度も教え込まれていたのだった
すると、医師が自身のタブレットを取り出して画面を両親へ見せる
先生「それでは、こちらの画面へサインをお願い致します」
画面には、「同意書」の強調文字があった
植物状態の美雪の体と脳を管理する病院での治療を継続することへの同意書だ
「えーっと、今日は何日だったかな?」
画面に映る日付に間違いがないか几帳面な父親が母親に確認する
すると、代わりに先生が答える
「2033年4月15日ですよ」
「あの事故から、もう10年も立つのね…」
母親は傍のベッドの横たわる娘の体を触りながらしみじみと途切れそうな声を出した
10年前
ザー…
10年前のその日の夜、外は雨が降っていた
美雪は彼に振られたショックで
泥酔したまま傘もささずに夜道を家に向かって千鳥足で歩いていた
容姿には自信のある美雪にとって、恋愛で失敗するなど初めての経験だった
慰めのために、何度もSNSを確認する美雪
しかし、そこにも思うように数字が上がっていない現実を何度も見る
その場で立ちすくみ泣きじゃくる美雪
しかし、立っていた場所は、横断歩道の途中、道路の真ん中だった
片方の車線の車が美雪に気がつき、驚いて急ブレーキを踏む
なんとか美雪の手間で停車する
そして、ヘッドライトの強い光に美雪の全身が包まれた
美雪が驚いて眩しい光の方を向いた時、反対車線の車が光に包まれた美雪へ背後から突っ込んだ
美雪の体やスマホは宙を飛び、美雪の頭は強くアスファルトの地面に打ちつけられた
そして現在、美雪の体はこの病院で植物状態となっている
彼女の脳は電気的にサーバーへ接続し、アップロードされた先にある理想的な仮想世界で生きていたのだった
その世界の中では常に美雪は中心的な存在であり、何不自由なく暮らしていけるように設定されていた
両親は仮想世界内の美雪とSNSを通してコンタクトすることで交流ができた
美雪のSNS内の数字は好きなだけ両親がコントロールすることができる
そして現実世界で両親は美雪の反応を“脳波“によって知るのだった
父親「おい・・・!」
その時、父親が何かに気がついたように美雪を指差す
すると、母親も美雪の変化に気が付き、思わず裏返った声で呼びかけた
母親「!…美雪!?」
さっきまで閉じていた美雪の瞳は、いつの間にか驚くほど大きく見開かれ、その瞳孔はまるで奥深くまで真っ黒な無限の宇宙が広がっているかのようだった
眼球がキョロキョロと周囲を検索すると、自分を覗き込む両親の姿を認め、瞬きすることなく停止する
瞼の内側からは、一気に大量の涙が溢れ出し、
彼女の何年も動かなかった腕は自然と両親の方へ伸ばされた
貴重なお時間を使って最後まで読んでいただきありがとうございます!
「いいね」に縛られているのは、私自身です…はい…
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あなたから頂いた”先立つもの”を杖にして魔法を届けられるように頑張ります