『REN-AI【恋愛】完全版』/高河ゆん
7月17日(木)18時まで49話分無料DA!!!激アツ!!!「月刊プリンセス」本誌の付録に当時のイラストボードが付くのだとか。
控えめに言って、欲しい。
高河ゆんの初期の大名作
初期と言えば「アーシアン」や「源氏」が話題になりやすいけれど、私はこんなにエネルギッシュに”情熱”が描かれた物語を他に知らない。
個人的に、高河ゆん先生の作品のテーマは一貫して「愛と情熱」とか「好きということ」だと思っているのですが、現代を舞台に描かれたこの作品は80年代前半から90年代手前にかけてのパワフルで勢いのある日本の若者と青春を特に描いていると思う。
あらすじは……私が書かずとも、せっかく無料なんだから漫画読んできて!と言いたいところだが、ざっくり書くと、アイドル並みにスペックが高い16歳の男子高校生・田島久美が、アイドルとして人気絶頂の藤緒理真に恋をして、”おっかけ”をしていたら、理真の元マネージャーで憧れの相手・池柴に見初められスカウトされてしまったところから、決して交わることがなかったはずのエリート高校生の久美と人気絶頂アイドルの理真の人生が交わってしまう…というもの。
未完とリメイク(完結)
1989年に月刊プリンセスで連載が始まった『REN-AI』は第一部と第二部に別れていて、第二部(完)で続きがありそうで、ない!という状態だったが、1998年に創美社の「クリムゾン」で『恋愛 crown』としてリメイク連載が開始。久美と理真の物語を最初から時代に合わせて構成し直しまとめて、セカンドシーズンとして真吾の物語を連載し見事完結。
セカンドシーズンで主役として描かれる真吾は、久美の追っかけ仲間で大阪の資産家の跡取りだけど、子どものころから「家」と向き合えず、東京に滞在して「おっかけ」をして暮らしていた。久美と理真と、池柴とその娘のマナと日常を送るうちに、そのまま居心地の良い東京で高校生活を送っていたが、やがて「家」とも「恋」とも向き合わなければならない時が訪れる……みたいなあらすじかな。
どっちもアツい!
物語として起承転結で収まっているのは「恋愛crown」の方なのは言うまでもないのだけど、溢れんばかりのエネルギーをばしばし感じるのはやっぱり無印の方だらう。
それは、ゆん先生自体が大人として、漫画家として成熟しつつある中で描いた「crown」と、とにもかくにも月間生産枚数がえげつない若い青春時代を送りながら連載していた88年~という違いのためと推測する。
無印の久美は、とにかく火の玉みたいに熱くてとんがっていて、それでいて色気のある16歳として描かれていて、これがまたたまらんのよね。私が知る全漫画のキャラクター(男)の中で、3本の指に入る色気と魅力のあるキャラクターだと思う。一方でcrownの久美は現代風。かっこよくてクールで、水面下でギラギラ燃えてる感じね。(真吾はだいたいウジウジしてモラトリアムしていて可愛い。そして、一番共感できるキャラだったりもする)
どちらも「好き」という気持ちのために、一直線に手段を選ばず進む姿がアツくてたまらない。元気が出る作品。
やっぱり漫画が上手い高河ゆん先生
さんざん好きだ好きだ言ってるし書いてるので、今更感はあるのだが、漫画が上手すぎる。
「LOVELESS」で言葉(スペル)による戦いを表現したこともあるし、デビュー時から、ビビットな台詞回しでゆん先生について、「言葉」について評価されているのをチラホラ見かけてきたのですが、こうあらためて電子書籍でブラウザ版で見開きも贅沢に読むと、もちろんセリフも抜群なのだけど、
とにかくコマ割りと見開きと、要は漫画としての見せ方が最高にかっこいいしグッと来るのだ。
およそ30年前の作品を読んで、改めてグッと来るのだから、本当に本当にたくさんの人にこの「ぐあ!!!かっこいい!!!」を味わって欲しい。
実家にはコミック版があり、また、今手元には文庫本があるわけですが、やっぱりちょっとでもでかい画面(絵)で読みたいし、縦スクロール型では味わえない見開きのかっこよさがあるんだよなあ。ちなみに、今の私の好みは社長です……。
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