カウントダウンする脈拍【毎週ショートショートnote】
――今日こそ、杏ちゃんに告白する。
「何だよ。悟が告るのに、俺がついてってどうすんだよ」
渋る親友の将斗を言いくるめて、俺は彼女がいる図書室へと向かった。
心臓がはち切れそうなぐらいどきどきと脈打つ。
だけど杏ちゃんとの仲は悪くない。何しろサッカーでインターハイまで行った俺だ。きっともうすぐスーパーゴールが決まるはず……!
「杏ちゃん」……10
「あ、悟くん」……9
「ちょっと話があって」……8
「話?」……7
「あの、外でいいかな」 ……6
杏ちゃんは、にこにこと俺の後をついてきた――行ける! ……5
「なあに?」……4
「えーと、勉強の邪魔してごめん」……3
「いいよ、そんなの。どしたの?」……2
「あの、俺さ。実は……」……1
大きく息を吸い込んだその瞬間だった。
「席取りありがとう、杏ちゃん」
「あ、佐藤くん! ――えーと悟くん、何だった?」
「……いや、いいんだ。ごめん」
……0
――嘘だろ? あいつ、B組の佐藤じゃん。イケメンどころか超地味メンの……。
二人は仲良く図書室へ入っていった。
陰から出てきた将斗が俺の肩を叩く。
「残念だけど、あれは脈ナシだよ。潔く諦めるんだな」
(477字)
【あとがき】
よおおおし、今週は日曜のうちに出せたぞううう!
先ほどは栗もなかを作ってご機嫌の秋しばです。
明日からはまた原稿に追われる日々ですが、栗もなかを食べながら頑張ります!!

*この記事は、以下の企画に参加しております。
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