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空き家の代執行、実は7割強が「略式」って知ってた?その理由とビジネスチャンス

今日は、空き家問題を語る上で避けて通れない最終兵器ともいえる「行政代執行」と「略式代執行」の違いについて書きたいと思います。

この2つの制度、実は空き家ビジネスを考える上でとても重要なんですが、意外と混同されがちなんですよね。

ぼくもこれまでいろいろ発信する中では「行政代執行」という表現を使ってきましたが、実は正確な表現ではなかった部分もあるので、いま一度皆さんとおさらいしておきましょう。

「代執行は怖いもの」?

よく空き家関連のニュースで「行政代執行で取り壊し」という見出しを見かけますが、多くの人は「行政が勝手に建物を壊してしまう制度」という印象を持っているのではないでしょうか。

確かにそういう側面もあります。

でもこの2つの制度を正しく理解することで、空き家問題への向き合い方が変わってくるんじゃないかって思う部分もあるんです。

怖がるだけじゃなく、制度の仕組みを知ることで、むしろ空き家活用のヒントが見えてくることもあるんです。

行政代執行ってそもそも何?

まず行政代執行から説明しますね。

これをものすごくざっくりいうと、「本人がやるべきことをやらない時に、行政が代わりにやって、後から費用を請求する制度」です。

例えば、危険な空き家の所有者に「この建物を修繕してください」と命令を出したとします。
でも所有者が何もしない。そんな時に行政が代わりに修繕工事をして、後から所有者に費用を請求するのが行政代執行です。

行きつけの居酒屋でツケで飲んで、後から支払いを求められるような感じでしょうか。
ちょっと違いますが、イメージとしてはそんな感じです。

略式代執行は何が「略式」なの?

一方、略式代執行は2014年の空き家法(空き家等対策の推進に関する特別措置法)で新しく作られた制度です。

通常の行政代執行では、所有者に対して事前に命令を出したり、催告をしたりという手続きが必要なんですが、略式代執行では「所有者が分からない場合」や「所有者に連絡が取れない場合」に、これらの手続きを省略できるんです。

だから「略式」なんですね。
手続きが簡略化されているわけです。

実際の違いを整理してみると…

とはいえ、この2つの制度の違いって、実はかなり重要なポイントがあります。

行政代執行の場合

  • 所有者が特定できている

  • 事前に勧告、命令、催告などの段階的な手続きが必要

  • 所有者に対して事前に通知や説明の機会がある

  • 費用は所有者に請求される

略式代執行の場合

  • 所有者が不明、または連絡が取れない

  • 事前の命令や催告が省略される

  • 公告などで周知を図る

  • 費用回収が困難な場合が多い

簡単に言うと、相手がいるかいないかで手続きが変わるんです。


ここで考えてみたいのが、空き家を持っている人の気持ちです。

「代執行される前に何とかしなきゃ」と思っても、実際には経済的な事情や物理的な事情で動けない人も多いんじゃないでしょうか。

特に高齢の方や遠方に住んでいる相続人の場合、「やらなきゃいけないのは分かってるけど、どうしていいか分からない」という状況になりがちです。

ぼくが相談を受ける中でも、「行政から通知が来て怖くなった」という声をよく聞きます。

でも実際には、行政も最初から代執行を考えているわけじゃないんです。

まずは所有者と一緒に解決策を見つけようとしているんですね。

実際の数字を見ると…

ここで興味深いデータをお伝えしたいと思います。

実は代執行全体の約3/4(7割強)が略式代執行で、約1/4が行政代執行となっているんです。

これ、ちょっと意外じゃないですか?

略式代執行の頻度が高い理由は、所有者不明や命令対象者を特定できない事例が多く、より迅速に危険空き家を解消する必要性が高いためなんです。

緊急性が髙かったりすると、こういった選択になることが多いです。

つまり、「連絡の取れない空き家」がそれだけ多いということなんですね。

これって、空き家問題の現実を如実に表していると思うんです。

空き家ビジネスの視点から見ると…

というわけで、この現実を踏まえて空き家ビジネスの観点から見てみると、実は大きなヒントが隠されています。

行政代執行の対象になる前の段階、つまり勧告や指導を受けた段階の空き家は、所有者が「何とかしたい」と思っているケースが多いんです。

でも方法が分からない、資金が足りない、時間がないという状況です。

ここに空き家管理や活用提案のニーズがあるんじゃないでしょうか。

一方、略式代執行の対象となる「所有者不明」の空き家は、ビジネスとしては難しい面もありますが、地域の課題解決という意味では取り組む価値があります。

空き家は問題でもあるがチャンスでもある…

最終的に言いたいのは、これらの制度を「怖いもの」として避けるのではなく、空き家問題解決のための一つのツールとして理解することが大切だということです。

代執行される前に、所有者と一緒にできることはたくさんあります。

適切な管理、活用提案、売却のサポートなど、選択肢は意外と多いんです。

ぼくたち空き家に関わる人間は、この制度の存在を踏まえつつ、もっと早い段階で所有者に寄り添えるサービスを提供していけばいいんじゃないかって思うんです。

空き家は確かに課題ですが、同時にチャンスでもあります。

制度を正しく理解して、みんなでより良い解決策を見つけていきましょう。

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