九州場所では関脇・安青錦が初優勝。懸賞本数は2,041本で、前年比+22.4%増加。企業の広告費、収益の好調さを裏付け。―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2025年11月23日)―
関脇・安青錦が、本割で大関・琴桜に勝ったあと、12勝3敗同士の横綱・豊昇龍との優勝決定戦を制し初優勝。場所後に大関昇進が確実に。
大相撲 令和7年(2025年)九州場所では優勝決定戦で関脇・安青錦が横綱・豊昇龍に送り投げで勝利し、12勝3敗での初優勝を決めました。ウクライナ出身力士の優勝は初めてです。優勝力士輩出国としては日本、米国、モンゴル、ブルガリア、エストニア、ジョージアに続いて7カ国目となりました。
14日目を終えて、横綱・大の里、横綱・豊昇龍、関脇・安青錦の3人が11勝3敗で並んでいましたが、大の里が左肩鎖関節を負傷し千秋楽を休場しました。結びで大の里と対戦予定だった豊昇龍が不戦勝となり、安青錦が大関・琴桜に内無双で勝って優勝決定戦になりました。
初土俵から14場所での初優勝は、年6場所制が定着した1958年以降では2024年春場所の尊富士の10場所に次ぐ2番目(付け出しを除く)のスピード記録です。安青錦は、九州場所が三役2場所目でしたが、新入幕だった今年春場所から5場所連続で11勝以上を記録しました。審判部が昇進を諮る臨時理事会の招集を八角理事長に要請し、受諾されたことで安青錦の大関昇進が確実になりました。
初土俵から所要14場所での大関昇進となれば、年6場所制定着以降で付け出しを除くと、琴欧州の19場所を大幅に上回り最速となります。
安青錦は7歳から相撲を始め、2019年の世界ジュニア相撲選手権大会で3位になっています。2022年2月にロシアのウクライナ侵攻が始まったことから、相撲を続けられる環境を求めて2022年4月に来日しました。世界ジュニア選手権で知り合った関西大学相撲部主将の自宅に住んで、関西大学や報徳学園の相撲部で練習、報徳学園監督が大相撲の安治川親方に紹介したということです。
「安青錦新大」の「安」と「錦」は安治川親方の現役時代の四股名「安美錦」から、「青」はウクライナの国旗の色、「新大」は日本で一緒に生活した当時関西大学相撲部主将の山中新大氏から採ったと言われています。安青錦の初優勝と大関昇進は、母国に大きな勇気を届けたと思われます。

大の里は71勝で、77勝の照ノ富士以来4年ぶりの70勝台での令和7年(2025年)の年間最多勝に。
14日目まで優勝争いのトップを並走しながら、残念ながら千秋楽を怪我で休場した大の里は71勝で令和7年(2025年)の年間最多勝になりました。師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)の69勝を超えたかたちです。年間70勝台は過去10年間では、関脇から横綱まで一気に番付を上げ77勝した令和3年(2021年)の照ノ富士しか届いていない大台です。この年の照ノ富士は年4回優勝しましたが、今年の大の里は年3回の優勝にとどまりました。

九州場所の懸賞本数は2,041本、前年同場所比+22.4%で、企業の広告費、収益の好調さを裏付け。
九州場所の懸賞本数は2,041本で九州場所初の2千本台になりました。昨年の九州場所の懸賞本数は1,667本だったので、前年同場所比は+22.4%の2ケタの伸び率で14場所連続増加になりました。横綱・大の里の千秋楽休場に伴い、横綱・豊昇龍戦の懸賞45本のうち30本が懸け替えられ、19本が大関・琴桜と関脇・安青錦の取組に回わりました。残り15本は取り止めになりました。九州場所の懸賞本数は、企業の広告費、収益の好調さを裏付けました。

九州場所の事前申し込み本数は2,177本で前年九州場所の事前申し込み本数1,767本を前年同場所比23.9%と23%台でしたが、千秋楽結びの横綱同士の一番に懸かる予定だった45本のうちの15本の取り消しがなければ、実績の前年同場所比も23%台のハズでした。
九州場所で一番多く懸賞を獲得したのは、秋場所で519本と自己最高本数を更新していた横綱・大の里の317本でした。第2位は横綱・豊昇龍の249本で、第3位は優勝した関脇・安青錦の128本でした。千秋楽結びの一番となった大関・琴桜との一番には42本の懸賞が懸かりました。

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