風葬
6月の
風が 吹きます
爪を
伸ばして います
ああ 仕方がないと
ため息交じりに
あきらめること
覚えましたね
伸びた爪に
そっと 茶色の
マニキュアを塗ります
たばこの吸い方も
忘れましたよ
山になった吸殻の
吸った数を数えることも
なくなりましたよ
こうして
鏡の中の君に
語りかけながら
寒い背中 すくませることも
もう
なくなりました
さらされては
消滅する ことに
なにもかも
あしたのために
慣れました から
6月の 風が
吹きます
慣れ切って 死んだ
あたしの まわりにも
