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映画感想『この夏の星を見る』はみんなに見て欲しい大傑作!【コロナ禍の青春群像劇】

あの未曾有のコロナ騒動が落ち着き、コロナ禍を描く作品も増えてきました。
私が観た中でものん主演『Ribbon』、河合優美主演『あんのこと』、板谷由夏主演『夜明けまでバス停で』、最近では小栗旬主演『フロントライン』と、4本ありました。
特に『フロントライン』は、タイトルの通り対コロナの最前線を圧倒的リアリティで描いた力作で、あの時、何が起きていたのか、誰がどのように動き判断・決断をしたのか、自分はどんな立場だったのかを思い出させるきっかけになりました。

『フロントライン』に寄せられた多くの声への違和感

その『フロントライン』で多く見たのが「医療従事者に感謝します」という感想。うん、確かに感謝しかない。
しかし、映画の中でも描かれていたが、当時の医療従事者への酷い扱いを簡単に水に流してしまっているようで私としては違和感が大きかった。それこそ掌返しの様に見えて、『その感想を書いているあなたたちは当時どうだったんですか?』と問いたくなってしまった。
私は医療従事者ではありませんが、みなさんが自宅待機やらリモートワークをしている時も、毎日電車で職場へ通い、感染の恐怖と闘いながら「陽性者が出た」という報告があれば防護服を着て消毒作業に向かっていました。
その時期は帰宅したらすぐに風呂場へ向かいシャワーを浴びる。家の中でもマスクをするなどで対応したり(勿論、消毒液を大量に持ち帰り使用していた)、最終的には家族と別居もした。
山梨に住んでいた実の親からは「今、東京にいるのはバカだ」、「当面会いたくない」、「コロナを持ち込むな」など、罵声を浴びせられました。
あの時、あなたはどう思っていましたか?

コロナに奪われた青春たち

本作で描かれるのは、コロナ禍で部活動や友だちと一緒にいる時間すら奪われた日本中の中・高生たち。
人生にたった一度しかない青い春を、消毒液の匂いと、マスクでお互いの顔すら認識できない不自由で異常な世界で過ごすことになってしまった世代。
でもそんな世界でも『何かできること』を探して動き、その輪を広げ、繋がって繋がって、光を灯した青春たちの物語。
本作はコロナ禍青春群像劇の傑作と呼んで間違いない。

演技・映像・演出・脚本・音楽 すべてが素晴らしい!

冒頭から何の繋がりもない登場人物が次々と現われるので、最初は面食らうかも知れない。何の話だ?どうなっていくんだ?
そんな不安も忘れてしまうほどにテンポの良い脚本、若手俳優たちの瑞々しい演技、美しい星空や五島列島の景色、ただ美しいだけでなくしっかり意味のある演出、控えめながらグッと心を掴む音楽。
コロナ禍という異常な世界の中で必死にキラキラと輝こうとする青春。『仕方ない』、『可哀想だ』だけで終わらせたくない大人たち。
コロナが繋ぐお互いを思う心。
地球からは見えない『月の裏側』にだって、いつかは届く人の心。
終盤に向けては涙が止まらないほどの大感動だった。

『ただコロナが怖いだけ』という優しい回答

冒頭に書いた『フロントライン』に寄せられた声への違和感。その回答がこの映画の中にあった。
それは凄く単純で、当たり前のことだった。
『ただコロナが怖いだけ』
この単純明快な言葉が、私の心のモヤモヤを晴らしてくれた。
そうだ、みんなただ未知のウイルスが怖かっただけなんだ。
怯えていただけなんだ。
「恐怖を煽ったマスコミが悪い!」と自分を棚に上げて怒るのではなく「みんなただコロナが怖かっただけなんだよ」という優しい回答
誰も悪くなんかなくて、誰もが辛かったんだ。

絶対に星を見たくなる!

本作を観終えて思ったのは『満天の星空を見てみたい』ということ。
プラネタリウムじゃなくて、自分の目で。
そして天体望遠鏡って作れるんだ。作ってみたいな。それで星を見てみたい。
この夏の宿題を出された気分だ。

From AleJJandro Hiderowsky


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