マイダンジョンカード的恋愛論/必殺技『陰極まって陽になる』
・マイダンジョンカードとは
黒羽さえり先生が開発したヒューマンデザインを元にした統計学の一種。
自分の生年月日からその人の生まれ持った才能を導き出します。
・必殺技『陰極まって陽になる』
この必殺技を持っている人は、否応なしに不定期に気分が落ち込むデザインになっています。
気分が落ち込んだ時に、よくやりがちなのが、無理やり楽しいことをやってテンションをあげるということです。
普通の人が、そうするのはまったく問題がないのですが、この必殺技を持っている人がやるとドツボを踏みます。
苦しくなった時によくやる間違いが、愛情やお金、お酒、薬に頼って手っ取り早く良い気分になろうとすることです。
この必殺技のスイッチを入れるためには、今の苦しさからちょっとでも逃げないで、ひたすら落ち込んでいる時は落ち込み続けるのがコツです。
・エピソード
松田静香(『陰極まって陽になる』持ちの社会人2年目)
梶原芽衣子(『陰極まって陽になる』持ちの松田静香の会社の先輩)
とあるおしゃれなイタリアンのお店で…
梶原芽衣子「静香ちゃん、大丈夫?」
松田静香「いつも、すいません」
梶原芽衣子「いいのよ。今日の仕事のミスはどっちもどっちなんだから、静香ちゃんが100%悪くはないわよ」
松田静香「はぃ…」
梶原芽衣子「静香ちゃんって、よく気分が落ち込んだりするの?」
松田静香「えっ? なんで分かるんですか?」
梶原芽衣子「う~ん。私もよく不定期だけど気分が落ち込むから」
松田静香「えっ! 芽衣子先輩、そんな感じ全然したことないですけど」
梶原芽衣子「そう? まあ、気分が落ち込んでる時期は会社では、いちおう普通に見えるよう努力はしてるけどね」
松田静香「そうだったんですか…」
梶原芽衣子「そうよ」
松田静香「芽衣子先輩、質問してもいいですか?」
梶原芽衣子「いいわよ」
松田静香「私、実は今日みたいにミスした時だけじゃなくて、何の原因や理由もないのに時々、死にたくなるくらい落ち込むんです」
梶原芽衣子「それって、もしかしたら子供の時から?」
松田静香「えっ! なんで分かるんですか! その通りです」
梶原芽衣子「なるほどね。実は私も静香ちゃんと同じだったから」
松田静香「そうなんですか? 芽衣子先輩も?」
梶原芽衣子「そうそう」
松田静香「今もですか?」
梶原芽衣子「今もそうよ。時々、落ち込むわよ。あなたが言うように意味もなく」
松田静香「えぇ! 私みたいな人が他にもいたんだ」
梶原芽衣子「そうそう」
松田静香「辛くないですか?」
梶原芽衣子「まあ、辛いけど、今は落ち込んでも抜けるコツを掴んだから平気だよ」
松田静香「コツ? 私は落ち込んだらカラオケで騒いだり、無理やりスポーツクラブいってダンスレッスンで身体動かしたりするんです」
梶原芽衣子「あー、それ、逆効果だから」
松田静香「えーー! やっぱり。無理やりテンション上げても、またすぐ元に戻るんですよね」
梶原芽衣子「そうでしょ」
松田静香「じゃあ、どうすればいいんですか? そのコツを是非とも教えてください」
梶原芽衣子「もちろん、いいわよ」
松田静香「お願いします」
梶原芽衣子「落ち込んだら、徹底的に落ち込むに任せるのよ」
松田静香「落ち込むに任せる???」
梶原芽衣子「そうそう。例えば、長い長いハシゴを登っているとイメージしてみて」
松田静香「長い長いハシゴですね」
梶原芽衣子「そうそう。落ち込んだ時って一刻も早く明るくなりたい、元気になりたいって思って、必死にそのハシゴを登ってない?」
松田静香「はい。思いっきり努力して登ってます。でも、イメージでは登っても登っても、ハシゴはずっとずっと上まで伸びていってます」
梶原芽衣子「そうそう。そんな感じよね」
松田静香「はい」
梶原芽衣子「だから、コツはそのハシゴから手と足を離して一気に真っ逆さまに下に落ちていくイメージをするのよ」
松田静香「ええ! それって怖すぎます… 死んじゃう…」
梶原芽衣子「そう思うよね。私も初めてやった時はものすごく怖かったわ」
松田静香「そ、そうなんですね…」
梶原芽衣子「でも、勇気を出してハシゴから手を離してヒューって落ちていったのね」
松田静香「はい」
梶原芽衣子「ちょうど落ち込み始めたのが木曜日の夜だったから、次の金曜日も仕事だけは何とかこなして、それ以外はずっと落ちるに任せてたの」
松田静香「へー」
梶原芽衣子「週末は完全に引きこもり状態。食事とトイレ以外はお風呂にも入らずに、ずっと寝るか落ち込みまくるかしてたのよね」
松田静香「大丈夫なんですか?」
梶原芽衣子「そして、日曜日の夜に、ストンと」
松田静香「ストンと?」
梶原芽衣子「例えて言うなら、深海の底に着いたって分かったのよ」
松田静香「えぇ!」
梶原芽衣子「ほんとに感覚的なものなんだけど、あぁ、底に着いた。これ以上は落ちないわって」
松田静香「へー」
梶原芽衣子「そしたらね、次の瞬間、どーーーーん!って一気にロケット噴射したみたいに、海から飛び出て空高くまで跳ね上がったのよ」
松田静香「すごーーーい!」
梶原芽衣子「あくまでも、そんなイメージよ」
松田静香「へーー」
梶原芽衣子「そしたらね、気分も爽快で月曜日に出社したら、部長に呼ばれて、前から私がやりたかったプロジェクトのリーダーに抜擢されたのよ」
松田静香「ええ! そうだったんですか? 芽衣子先輩、いつもカッコイイから、そんな時期を越えて来たなんて想像できませんよ」
梶原芽衣子「実はそうなのよ。だから、あなたも落ち込んだら、とことん落ち込むのが吉ね」
松田静香「はーーい!」
・社会的に成功するけどしんどさは変わらない
落ち込みまくった挙句に、底まで行って一気にロケット噴射したら、社会的に成功する人が多いです。
この必殺技が発動するとお金持ちになることはできますが、残念ながら不定期に来る落ち込みはそのままです。
落ち込んでもその先にチャンスがあると捉えて、ひたすら落ち込みまくりましょう。
※記事の内容はあくまでも私の個人的解釈になります。
解説動画もあります。
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