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ongoing_teriha
観測14日目|境界は線ではなく、状態である
地図の上では、境界は明確な線として描かれる。
用途地域の区分、敷地の境界、建物の内と外。こうした区切りは、はっきりと分けられているように見える。
しかし実際の街を歩いていると、その境界はそれほど明確ではない。
ある場所で、店舗の前に置かれた商品が通路にはみ出していた。店内と外の区別はあるはずだが、その境界は曖昧に拡張されている。また別の場所では、建物の裏手が半ば公共の通路のように使われていた。
ここでは、内と外の区別は固定されていない。
境界は一度引かれた線として存在しているのではなく、使われ方によって常に変化している。
つまり、境界は「ここからここまで」という線ではなく、状態として現れている。
観測を続けると、この状態としての境界が頻繁に現れることに気づく。
完全に分離されている場所よりも、むしろ重なり合っている部分の方が多い。
そしてその重なりの中で、用途や意味が少しずつずれていく。
境界が固定されていないことで、場所は単一の機能に収まらず、複数の状態を同時に持つことになる。
観測は、この曖昧な領域において最も活発に起こる。
