2025.3.8 【読書記録】『酒を主食とする人々』高野秀行(断酒88日目)
『酒を主食とする人々』読了
2025年1月に出版された本書。
タイトルと著者名だけですでに面白そう。
普段は中古の本ばかりだけれど、これはさすがにそこまで待ってられないと思い、定価1980円(税込)で思い切って買った。
内容はタイトル通り。
高野秀行さんが、酒を主食とするエチオピアの民族に会いに行って詳細を確かめる話で、とっても面白かった。
正直、読む前は、そして読みながらも、酒を主食にしてもいいぐらいなら私のアルコール依存症診断なんて意味ない。だからもう飲んでもいいんじゃない、と考えていた。
だけど、終盤のある一文を目にして目が覚めた。
「それはデラシャの飲酒が気晴らしや娯楽のためではないから。パルショータは食事です。飲むことにも慣れているんです」(院長先生)
「アルコールのとりすぎで問題を抱える人はいます。でもそれはパルショータではなく、アラーケのようなもっと強い酒です」(ウォンドン先生)
デラシャ・・・酒を主食とする民族
パルショータ・・・デラシャの人々が主食にしている酒
アラーケ・・・デラシャの人々が私たちが指すところの「酒」の位置づけで飲んでいる、パルショータよりも度数の高い酒
これは高野さんたち一行がデラシャの病院を訪れ、「なぜ医学的にはよくないとされている飲酒がデラシャでは問題ないのだろうか?」という問いについて、医師に質問した際の一場面。
これを読んで思い出した。
薬物依存症の講演を聴きに行った時に、講演者の精神科医が言っていたこと。それは人間はクスリを使う生き物であるということ。そしてよいクスリ、悪いクスリがあるというわけではなく、よい使い方と悪い使い方があるだけだということ。
そう、酒そのものが悪いのではない。私の使い方が悪いのだ。
改めてそのことを思い出させてくれた意味でも、内容の面白さで笑いをくれた意味でも、今年買ってよかった一冊になった。
今日の断酒宣言
今日の私も、ひどい一日だった。
もう人間でないものになってしまいたい、と思うほど。
だけど、生きている限り私は私で、だから自分で変えていくしかない。
自分で自分のコントロールができず、情念むきだしのひどい私だったけれど、今週も少なくとも再飲酒はせずに土曜日を迎えることができた。
今日一日が終わるまで、私が酒を飲まずに過ごせますように。
