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在宅中なのに侵入される——「勝手口のスライド窓」が今、いちばん危ない


「家にいるから大丈夫」と思っていませんか?

実は今、その安心感が一番の盲点になっています。

玄関のカギはしっかりかけている。表の窓も閉めている。それでも、家の裏側——勝手口から、音もなく侵入される事件が全国で増えています。しかも、在宅中に。

今日はそのことを、少し真剣にお伝えしたいと思います。


「在宅だから安全」はもう通用しない時代に

警察庁が2024年10月に実施した調査では、「この10年で日本の治安は悪くなった」と答えた人が**76.6%**に上りました(令和に入ってから最多)。また、侵入窃盗の認知件数は令和5年に前年比+20.9%と増加に転じています。

かつての「空き巣」は留守宅を狙うものでした。けれど今は違います。

在宅中の隙を狙って侵入する「居空き(いあき)」、そして住人と鉢合わせしたときに刃物を突きつけたり暴力をふるったりする**「居直り強盗」**——この手口が確実に増えているのです。

2024年10月には首都圏の戸建て住宅で、実行犯が勝手口のガラスを破って侵入。住人の老夫婦を縛り、刃物で切りつけ現金を奪うという凄惨な事件も起きています。

「うちは関係ない」——そう思えていたのは、ほんの少し前までのことかもしれません。


狙われているのは「勝手口の採風スライド窓」

最近の戸建て住宅の勝手口ドアには、換気・採風のためにガラス窓部分が上下にスライドして網戸状態になるタイプが多く採用されています。

メーカーでは「採風機構」「通風機構」と呼ばれているもので、キッチン周りの換気をしながらドアのカギを閉めたままにできる、とても便利な仕組みです。

ところが——この便利さが、泥棒にとっても「好都合」になっているのです。

手口はこうです

  1. 勝手口の陰に回り込む(人目につきにくい場所が多い)

  2. 網戸部分をライターなどで焼いて穴を開ける

  3. 手を差し込み、スライド窓を動かしてドアの内側の鍵を解錠

実際に、大阪府下の住宅では網戸が2か所焼かれた状態で発見されたケースも報告されています。

「ドアのカギはかけていた」「スライド窓も閉めていた」——それでも侵入されてしまうのは、このスライド窓のロック機構に弱点があるからです。


スライド窓のロック、あなたの家はどのタイプ?

スライド窓のロック機構には、主に3つのタイプがあるとされています。

①全閉時のみロックできるタイプ 完全に閉じたときだけ施錠できます。防犯上、2か所にロックが設けられていることが多いです。

②35mmだけ開けてロックできるタイプ わずか35mmだけ開いた状態でロックできます。手が入らず、ドアの内鍵にも届かないため、比較的安全性が高いとされています。

③任意の位置でロックできるタイプ 好きな位置でロックできますが、開け方によっては手が入ってしまう隙間ができます。これが最も注意が必要なタイプです。

問題は、「スライド窓をロックしたつもりになっている」ケースが多いこと。

「ちゃんと閉めた」「ロックもした」——でもその状態で網戸を焼かれると、手が入る隙間があれば関係なく侵入されてしまいます。どのタイプであっても、ガラスを破られれば話は別。完全なゴールではないのです。

さらに、勝手口はリビングから離れた場所にあることが多く、少しの物音ではなかなか気づけません。テレビをつけていれば、なおさらです。


今すぐできる対策5つ

難しいことは何もありません。今日から始められることばかりです。

1. スライド窓のストッパーを必ず確認する

外出時はもちろん、就寝前・在宅中も スライド窓のストッパーが正しくかかっているか確認する習慣をつけましょう。「閉めた気がする」は危険です。手で触れて確認する一手間が命を守ります。

2. 窓センサー・チャイム機能を活用する

勝手口に窓開閉センサーを取り付けると、スライド窓が開いた瞬間にチャイムや警告音が鳴ります。在宅中でも「勝手口が開いた」とすぐにわかるため、早期発見・早期対応につながります。リビングで気づけない距離でも安心できます。

3. 補助錠を追加する

スライド窓のロックだけに頼らず、市販の補助錠(ドア用ストッパー錠) を取り付けることで、万が一ロックが外されても侵入までの時間を稼ぐことができます。侵入者が「5分以内に入れないと判断したら7割があきらめる」というデータもあります。時間を稼ぐことが、何より有効な防犯です。

4. 防犯フィルムを貼る

スライド窓のガラス部分に防犯フィルムを貼ると、焼いたり叩いたりしても簡単には穴が開かなくなります。コストパフォーマンスが高く、DIYでも施工できる製品が多く出ています。

5. センサーライトと防犯カメラを設置する

勝手口の周辺は人目がつきにくい場所です。センサーライトがあるだけで「見られている」という心理的プレッシャーを与えられます。加えて防犯カメラのステッカーを貼るだけでも、一定の抑止効果があります。


鉢合わせてしまったら——絶対に抵抗しないで

もし万が一、家の中で侵入者と鉢合わせてしまったとき。

抵抗しないことが最優先です。

命にかかわる状況になりえます。金品はあきらめて身の安全を確保することを最優先に。できるだけ大声を出し、逃げられる状況であれば逃げてください。そして安全な場所から、すぐに110番してください。


「家にいるから大丈夫」という思い込みを、今日手放してほしい

LIXILが2025年3月に発表した調査では、防犯対策をしない理由に**「家にいるから」をあげた50・60代女性が約4人に1人**いるとのことでした。かつての空き巣対策の常識——「在宅をアピールすれば大丈夫」——が今も根強く残っているのです。

でも今は、あえて在宅中を狙ってくる手口が増えています。

勝手口のスライド窓は、新築の戸建てにはほぼ標準装備されています。つまり、これを読んでいるあなたの家にも、おそらくあるはずです。

一度、今日、確認してみてください。

ストッパーはちゃんとかかっていますか? センサーはありますか? 窓の周りに死角はありませんか?

小さな確認が、大切な家族を守る大きな一歩になります。

どうか、気をつけてください。

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