光の祈りの旅—平安へ還る道 —椿大神社と松下幸之助社①
🌿出雲の風から始まった祈り
先月、出雲の地を訪れました。
古くから“ご縁の国”と呼ばれるその場所で、
私は静かに「つながり」と「祈り」について
思いを馳せていました。
その後、
名古屋、尾張を経て
伊勢の近く――椿大神社へとお伺いする
機会をいただきました。
まるで、出雲の風が
次の旅の扉をそっと開いくれたかのようでした。
四日市駅からバスに揺られて約一時間。
最初は街の風景が続いていたのに、
次第に窓の外には山の稜線が近づき、
田んぼや緑が広がっていきます。
その景色の変化を眺めながら、
心の中でも少しずつ
静けさが広がっていくのを
感じました。

バスを降りると、
すぐ目の前に鳥居がありました。
そこには大きな御神木が立っていて、
まるで「よく来たね」と迎えてくれているよう。
柔らかな光の中、
深呼吸をして鳥居をくぐりました。

🕊 椿大神社のご由緒
椿大神社(つばきおおやしろ)は、
伊勢国一之宮として知られ、
主神・猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)を
お祀りしています。
猿田彦大神は「道開きの神」として、
人の歩む道を明るく照らし、
良き方向へと導いてくださる神さま。
また、別宮の椿岸神社には、
その妻神である天之鈿女命(あめのうずめのみこと)が祀られています。
天岩戸の神話で、舞によって世に光を
もたらした女神さま。
夫婦和合・芸能・心の調和を護る存在としても
厚く信仰されています。
古くから“人生の岐路に立つ人々を導く聖地”
として崇敬を集め、
いまも多くの方が「新たな始まり」の祈りを
胸に訪れる場所です。

🐉庚龍神社—導きの始まりに出会う—
鳥居をくぐる前、まず目に留まったのが
小さなお社でした。
「庚龍神社(かのえりゅうじんじゃ)」と
書かれたその場所。
そっと足を止めた瞬間、胸の奥で何か
湧き上がる感じがありました。
後で社務所の方に伺うと、
ここには“とてもお強い龍神さま”が
祀られているのだそうです。
金龍・白龍・黒龍の三柱が御祭神で、
境内を守り、訪れる人々の道を清める役目を
担っておられるとのこと。
まだその時は詳しい由来も知らなかったのに、
なぜか強く惹かれるようにその場に立ち、
写真を撮ったのです。


🌿 御船磐座—導きの始まりの地
参道を歩いていると、
左手に苔むした石と大きな木々に囲まれた
静かな一角がありました。
「御船磐座(みふねいわくら)」――
猿田彦大神と瓊瓊杵尊と、𣏌幡千々姫命が
祀られる磐座であり、
神々がこの地から船出したと伝わる
"はじまりの場所”
この磐座は、御本殿の神座の原点ともいわれ、
神々の御神霊が最初に降り立たれた聖域
ここから、猿田彦大神が九州へと導きを
広げたとも伝わっています。
木々の間を吹き抜ける風が、心地よくて
しばらくその場から離れられませんでした。
苔の香りと静けさの中で、
「始まり」と「導き」が同じところから生まれている――
そんな感覚が、胸の奥に広がっていきました。




🌿 本殿への道
参道は、
清々しく、爽やかで、どこか温かい。
冷たさではなく、包まれるような清らかさに
満ちていました。

進んでいくと、
大国さまと恵比寿さまが
並んで鎮まる場所に出会いました。
お二人の笑顔を見ていると、
こちらまで、にっこり
笑いが溢れます。
自然に「ありがとうございます」
と手を合わせていました。

風が木々を揺らし、鳥の声が響く。
そのすべてが、
優しい祈りのように感じられました。
🌳高山土公神陵 —猿田彦大神の御魂の地—
そのまま参道を歩いていると、
右手に「高山土公神陵」と書かれた石碑が目に
入りました。
その言葉の響きがなぜか心に残り、思わず
足を止めて写真を撮りました。
後から知ったのですが、ここは猿田彦大神の
御魂が鎮まる聖域で、
この椿大神社の中心となる“御陵”なのだそうです。
その時はまだ何も知らなかったのに、
森の空気がひときわ静まり、
まるで時間が止まったような感覚の中で、
「ここは特別な場所だ」
と感じました。



🐌螺旋のしるし—カタツムリさんとの出会い—
高山土公神陵を後にして、
参道を進むと、木々の間から差し込む光が
少しずつやわらかく変わっていきました。
その先に見えてきたのは、本殿の鳥居。
写真を撮ろうと立ち止まったその時――
視線の目の前に、
一匹の大きなカタツムリさん。
✨🐌✨
まるで絵本の世界から、抜け出してきたみたいな
艶やかな殻の螺旋を背負い
石の上をゆっくり、そして堂々と歩いていく姿。
「素敵な紋様のお家ですね。」と
思わず話しかけてました。笑
“螺旋は命の流れ、再生の象徴”――
そんな言葉がふっと心に浮かぶと
同時に、
こんな声が聞こえたような気がしたのです。
「自分のペースで進んでいいんだよ。
ゆっくりでも良いんだよ。
動いてないように感じても、
ちゃんと確実に、進んでいるからね。」
その言葉に、
焦らなくてもいい。
ゆっくりでもいい。
立ち止まることも、進むことのうち。
あの小さな螺旋の背中が、
まるで“いのちのリズム”を思い出させて
くれるようでした。


✨ 本殿への祈り—祝詞の響き—
カタツムリさんに見送ってもらって、
石段を上がり、お賽銭を入れようとした瞬間、
本殿の中にご祈願の方と神主さまが
入ってこられました。
まるで神さまが、
「今この瞬間に祈りを重ねていいですよ」
と告げてくださったようでした。
やがて、祝詞の声が響きはじめます。
澄んだ音が風に溶け、木々を揺らしながら、
心の奥まで届いていきました。
その響きを聴きながら、
"祈りとは、願うことではなく
いのちの響きを思い出すこと"
そう気づかせてくれた、
時間のように感じたのです。



🪷今日のひとしずく🪷
金の光が 森の息を抱き
再生する 小さないのち
水の音は やがて風となり
ひとすじの道が
心を導きますように
感謝と祈りを込めて🙏

