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この時期に課せられる、“草刈り”という名のミッション。

春先から冬が来る直前まで──僕には、あるミッションが課せられます。
それは、「草刈り」。

普段は福祉施設の屋内で仕事をしている僕にとって、
エアコンのない屋外での作業はまさに地獄。
しかも、最近の夏は本当に容赦がありません。

「炎天下で死者」「プールサイドに座った子どもが火傷」なんてニュースを目にするたびに、
「そんな環境で草刈りするのか……」と、内心ため息が漏れます。

でも、やらなきゃいけない。
これはもう、“義務”なんです。


始まりは、父の“引退”から。

父が認知症を発症したのは、ちょうど7月下旬のことでした。
田んぼの草木がスクスク育つ、まさに“草のピーク”の時期。

8月にもなると、雑草は子どもの背丈を超えるほどに伸び、
田んぼ全体が緑のジャングルに。
その光景を前にして、僕は思わず立ち尽くしました。

「……これ、全部ひとりで刈るのか」


武器を選ぶ余裕はない

父が使っていたエンジン式の草刈り機は、僕にはうまく扱えませんでした。
代わりに、静音で扱いやすそうなバッテリー式の草刈り機を購入。

でもこれが、なかなかのクセ者。
根元から刈ろうとすると、草が絡みついて止まる。
かといって高い位置を狙うと、今度は腕がパンパンに疲れる。

そこで思いついたのが、以前購入していた“生け垣用の電動バリカン”。
これを腰の高さでサクサク刈っていく。…のですが、やっぱり疲れる。


もう体力の限界…

腕が重い。腰が痛い。汗が止まらない。
バッテリーはすぐ切れる。交換しても、またすぐ切れる。

休憩を挟みつつ、気づけば4時間。ようやく田んぼ1枚が終了。
早朝から始めたのに、時計を見るとすでに昼前。気温もぐんぐん上昇中。

「もう体力の限界……また今度にしよう。」


休日は、すべて“草”に持っていかれる

そんなふうに、休みのたびに草を刈る日々が続きました。
晴れれば草刈り、雨が降れば休み。
気づけば、8月の休日はほぼ“草刈り”で終了。

しかも終わりじゃないんです。
田んぼが終わったと思えば、今度は自宅周りの草刈りが待っています。


まるで終わりなきミッション。
でも、誰かがやらなきゃいけない。
そう思いながら、今年も草と格闘しています。



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