知らぬ間に負債も相続…実例で学ぶ「単純承認」の怖さ
相続というと「遺産がもらえる」というイメージを持つ人が多いですが、
実はプラスの財産だけでなくマイナスの財産も引き継ぐのが
法律のルールです。
相続対策をしないまま相続が発生すると、
借金や保証債務まで抱え込んでしまう危険があります。
以下は、実際に起こり得る具体例です。
1. 親が事業融資を受けていたケース
状況:被相続人(親)が個人事業主で、銀行から数百万円の事業融資を受けていた。
落とし穴:事業が赤字続きで返済不能に近い状態だったが、親は詳細を家族に話していなかった。
結果:子どもが単純承認で相続したため、融資の返済義務がそのまま相続人に移る。事業資産を売却しても返済が終わらず、個人財産から補填することに。
2. 親族や友人の借金の保証人になっていたケース
状況:被相続人が兄弟や友人の借金の連帯保証人になっていた。
落とし穴:被相続人が亡くなった時点では主債務者が返済中で、債務が表面化していなかった。
結果:相続後に主債務者が返済不能になり、保証債務が相続人に請求される。保証額が数百万円〜数千万円になることも。
3. 不動産に抵当権が付いていたケース
状況:親名義の土地・建物が住宅ローンや事業資金の担保になっていた。
落とし穴:不動産の評価額は高くても、担保設定によって売却の自由がない状態だった。
結果:相続した不動産を売却しても、ローン返済で消え、現金はほとんど手元に残らない。
4. クレジットカードや消費者金融の債務
状況:被相続人が複数のカードを使っており、キャッシングやリボ払いが残っていた。
落とし穴:死亡直後はカード利用明細がすぐに届かず、家族も把握できなかった。
結果:相続後に請求書が届き、利息や遅延損害金込みで高額請求される。
5. 未払い税金・社会保険料
状況:固定資産税や国民健康保険料、国民年金保険料などを滞納していた。
落とし穴:これらの滞納分も相続の対象になることを知らなかった。
結果:役所から督促が届き、延滞金込みで支払うことに。
💡 防ぐためのポイント
相続放棄や限定承認の判断期限は「3か月以内」。
財産だけでなく、借金や保証債務の有無も必ず調べる。
銀行・信用金庫・カード会社・法務局(不動産登記)などに照会し、負債状況を確認する。
このように、相続対策を怠ると「もらえるはずのお金」どころか、
「払わなければならない借金」を背負うことになりかねません。
相続発生後は、感情的にならずにまず調査と判断を行いましょう。
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