見出し画像

🌋桜島が見えたから、忘れない旅になった

今日は朝から「よーし!ついにこの日が来た!」って感じで、気合いがちょっと入りすぎていた。
なにせ、家族3人での初めての旅行。妻と、生後7ヶ月の赤ちゃんと僕。なんかもう、それだけでドキドキする。

昨日の夜は、嬉しすぎて寝つけなかった。まるで小学生の遠足前みたいだった。
というか、目覚ましの30分前に起きた時点で小学生より上級者。眠いはずなのに、テンションだけで体が動いてた。ハイ状態。

ベビーカー、麦茶、ガーゼ、スタイ、おむつ、着替え、ガチャガチャと全部詰め込んで、気分は完全に“遠征”。旅というよりも、ミッションだ。これに成功すればランクがひとつ上がる、そんな予感がしていた。

午後、鹿児島中央駅に到着。

「ついに来たか……」と、心の中でつぶやいた。
正直、到着しただけでちょっと達成感があった。
赤ちゃんはベビーカーの中でキョロキョロしていて、「ここどこ?」って顔してる。うん、正しいリアクション。

空気はほんのりあたたかくて、なんとなく“南”を感じる。
旅先って、なぜか駅の空気からもう違う気がするから不思議だ。

僕の心の中では、旗を振るおじさんがいた。
「こちら鹿児島中央駅でごわす!初家族旅行の方いらっしゃ〜い!」って、テンション高めに叫んでる。
誰にも聞こえないけど、僕には確かに見えてた。たぶん、それくらい嬉しかったんだと思う。

ホテルにチェックインして、部屋に荷物を置いて、ふぅーっとひと息。
ベッドに転がって、「ここが今夜の我が家か……」とひとりつぶやいてみる。
妻が笑って、赤ちゃんはにやり。7ヶ月なのに、ちゃんと空気を読んでくるあたりがすごい。

授乳を終えて、少しだけ休憩してから出かけることに。
目指すは、駅ビルの屋上にある観覧車「アミュラン」。赤いボディが駅からも見えていて、ずっと気になっていた存在。

そして乗った、その瞬間。思い出した。

僕、高所恐怖症だった。

完全に忘れてた。なんであんなにワクワクしてたんだろう、俺。

ゴンドラはしずかに、でも確実に上がっていく。
下を見ると、地面がどんどん遠くなっていく。
手汗がじんわり。心臓がドクンドクン。脳内は「これ何分で終わるんだっけ?」とグルグル状態。

でも、景色は本当に素晴らしかった。
空は真っ青で、白い雲がふわふわ浮かんでいて、遠くには桜島がどっしりと見えた。
どこかの風景画みたいだった。いや、ほんもののほうがすごい。写真じゃ伝わらないやつ。

赤ちゃんもじーっと外を見ていた。ゴンドラの窓に顔を近づけて、景色にくぎ付け。
その姿を見て、ふと我に返る。「あ、怖がってる場合じゃないかも」って。

観覧車を降りて、アミュの中をぶらぶら。赤ちゃんがちょっと眠たそうになってきた頃、「じゃあ夜ごはんにしようか」と、駅近くの郷土料理のお店へ。

ここからは鹿児島のごちそうタイム。

まずはクロマグロ。赤身なのにトロけるんだけど?
これが赤身なら、僕が知ってるマグロは何だったんだ。驚愕の赤。

次にカツオのたたき。香ばしい表面としっとりした中身のコントラストに、ちょっと泣きそうになる。
ポン酢の酸味がまた絶妙。高知じゃないけど、全然いい。全然好き。

そしてお待ちかね、さつま揚げ。
「さつま揚げってこんなに美味しかったっけ?」って毎回言ってる気がするけど、今回が一番おいしい。甘みと旨味のバランスが最高。もっとくれ、って言いたくなる。

赤ちゃんはというと、お口をモグモグさせながら、僕らの皿をじっと見ていた。
「あれ、なに?うまそう」って目をしていた。うん、あと半年したら、ちょっとずつ食べられるようになるからね。
そのときは、一緒にクロマグロいこう。さつま揚げも分け合おう。

食後、ホテルへ戻る道。街の灯りがきれいだった。
駅前のにぎわいがちょっと遠くに感じられて、なんだかロマンチックでもあった。

お風呂に入って、赤ちゃんにパジャマを着せて、絵本を読んで寝かしつけ。
いつも通りの夜のルーティンだけど、場所が変わるだけで、ちょっと特別な時間になる。

僕たちの旅の1日目が、こうして静かに終わった。

明日もまた、きっといろんな「はじめて」が待ってる。
赤ちゃんにとっても、僕たち夫婦にとっても。

きっとこの旅は、後になって振り返ったときに、「最初の家族旅行はさ…」って何度も話したくなる思い出になると思う。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集