J-Rock Diary 23 Khaki カオスでポップ、唯一無比の個性
今回紹介する「Khaki」と言うバンドは、不思議な魅力がある。
私にとって「何だかよくわからないけど、心が惹かれるもの」なのだ。
例えば、村上春樹の小説。彼の小説を読むと、現実ではないどこかに来たような感覚になる。その感覚が面白い。
Khakiの音楽も、それに似ている気がする。
いわゆるJ-Pop、J-Rockとは一線を画すサウンド。私の音楽知識では説明が難しいのだけど、ロックと言うより、ジャズ的な要素が強いサウンド。(ただし曲によって全く印象が変わるものもある。)ポップさの中に不穏な雰囲気が漂よっているような、独特な曲の展開。
歌詞はシュールで、文学の「詩」という表現もできそうな「歌詞」。彼らは自分たちの音楽を「イマーシブ、アートロック」と呼ぶのだそうだ。その一言が、彼らの個性をうまく表現していると思う。
彼らの曲は、私たちを、現実でないどこかに誘うかのような、不思議な魅力がある。
彼らを知ったのは、2年前の、テレ朝系のEight-Jamという番組(その頃はまだ関Jamだったか?)だった。川谷絵音が、おすすめのバンドでKahkiを紹介したのだった。"Undercurrent"という、ロックンロールとジャズとフォークが3部作になった曲だった。その不思議な展開の曲に、私も強い印象を受けた。
(Undercurrent)
彼らを決定的に好きになったのが、1stアルバムにある"Kajiura"という曲である。どこか懐かしさを感じさせる、哀愁のあるメロディ。シュールだけど、希望を感じさせるような歌詞。ツインギターが絡み合うサウンド。まさに、この人たちにしかできない曲。そして個人的には、一生心に残る名曲。
(Kajiura)
彼らの面白いところは、全員が作詞・作曲に携わっているところである。特に曲制作の中心になるのが、いすれもギターボーカルの中塩博斗、平川直人の2名。上に紹介した"Undercurrent"は、(確認できなかったけど、恐らく)中塩の曲。"Kajiura"は平川の曲。どちらが作っても、歌詞やサウンドが"Kahki"というバンドとして、統一感があるのが面白い。ちなみに二人とも自分の曲は、自分で歌っている。令和のレノン&マッカートニー、という感じ。(念のため注釈すると、ビートルズのジョン・レノンとポール・マッカートニーの事です。)
2ndアルバム”Hakko”は、彼らのマニアックな音楽性が、より際立ってきた感じがする。その中から、カオスティックな展開で高揚感のある、まさに彼ららしい1曲「裸、道すがら」を紹介。(タイトルからしてインパクト大!)中塩のパフォーマンスも、ぶっ飛んでいる。
(裸、道すがら)
こういうバンドは、J-Popとしては異端というか、歌番組に出るようなメジャー感はないかもしれないけど(ひょっとすると、大化けもあるか?)、間違いなく一定の支持を得る存在になるだろう。異端であるからこその、強烈な個性は新鮮だ。フジロックに出演したり、「注目の若手」であることには間違いない。若い奴らの音楽はちょっと…。と思っているシニア世代の音楽好きにも、「面白いバンドが出てきたな」と感じてもらえれば嬉しい。
ぜひ聴いてほしい。
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