XRP備蓄企業の次の一手 ― エバーノードCEOが語る「第2世代DAT」と韓国戦略
XRPを大量に備蓄してきた企業が、ただ貯め込むフェーズから「保有資産で稼ぐ」フェーズへと動き始めています。しかも、その中核市場として名指ししたのが韓国でした。今回は、ブルーミングビットがエバーノードのアシーシュ・ビルラCEOに直接聞いた話を、韓国発の一次情報として日本の読者にお届けします。
「備蓄するだけ」の時代は終わった ― 第2世代DATとは
ビルラCEOは、デジタル資産トレジャリー(DAT)業界が転換点に入ったと語ります。第1世代のDATは保有資産の値上がりに収益を頼るモデルでしたが、これからは保有する資産そのものから収益を生み出す「第2世代DAT」が主役になる、という見立てです。エバーノードは単なるXRP備蓄企業ではなく、XRPを基盤とした金融会社を目指すと位置づけました。その出発点に選んだのが実物連動資産(RWA)です。株式やMMFといった実物資産をブロックチェーン上でトークン化した金融商品で、世界市場はおよそ300億ドル規模とされます。備蓄してきたXRPをXRPL上のDeFiで貸し出しや流動性供給に回し、運用収益につなげる構想です。
なぜXRPLなのか ― トークン化に向いた設計
ビルラCEOはXRPLを「トークン化市場で最も競争力のあるチェーンの一つ」と評します。もともと金融資産のトークン化を念頭に設計され、その機能がネイティブに組み込まれているため、処理が速くコストも低いと説明します。XRPL上のトークン化資産は2025年に10億ドル未満だったものが、現在は約20億ドルへと急成長しているとのこと。グッゲンハイムがコマーシャルペーパーを、フランクリン・テンプルトンがMMFのトークン化を進めるなど、伝統的金融の参加も増えていると挙げました。
韓国を「核心戦略市場」に置く理由
注目したいのが韓国の位置づけです。ビルラCEOは韓国を「世界でもXRP需要が最も強い市場の一つ」と評し、米国上場の作業を終えた後に韓国市場の開拓を本格化させる考えを示しました。すでに韓国法人の設立や韓国株式市場への上場も計画として公表されています。韓国の金融機関とは何度も協議し、ステーブルコインやトークン化への関心はかなり高かったと振り返ります。米国で審議中のクラリティ法が成立すれば世界的に規制緩和が進み、韓国でも制度整備を起点にトークン化が動き出す、という見通しです。
日本の投資家にとっての示唆
このインタビューが日本の読者にとって興味深いのは、隣接市場である韓国が「トークン化の入口」として名指しされている点です。似たアジアの規制環境を持つ日本にとっても、RWAやステーブルコインの動きは決して遠い話ではありません。ただし米国上場はまだ承認前で、SECにS-4の修正案を提出して審査が進んでいる段階。規制も各国で審議の途上です。華やかな青写真として受け取るよりも、上場やクラリティ法の行方を一つずつ確かめながら、落ち着いて追っていくのがよさそうです。最終的な判断はご自身で。次の動きも、引き続き静かにお伝えしていきます。
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