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2025年 AI×生命科学論文、いま何が引用され始めているのか タンパク質・創薬・オミクス・細胞画像で見るTop10

前回は、2025年に出版されたAI関連論文全体を見ました。
https://note.com/altevia/n/n82ae171964ee

今回は、その中でも「AI×生命科学」に絞ります。

AIというと、チャット、画像生成、AIエージェントの話を思い浮かべる人が多いと思います。

でも、生命科学の世界でも、AIはかなり深いところまで入り始めています。

タンパク質の形を予測する。

タンパク質の動きを扱う。

狙った相手に結合する分子を設計する。

酵素そのものを設計する。

細胞画像を自動で読み取る。

single-cellや空間オミクスのような大規模データを解析する。

なお、私は生命科学の専門家ではありません。

本記事は、論文メタデータ、タイトル、抄録、掲載誌情報をもとに、AIの助けも借りながら内容を整理し、原論文・出版社情報を確認しつつ編集したものです。

それでも、専門家から見ると解釈が粗い部分があるかもしれません。気づいた点があれば教えていただけると嬉しいです。

今回、2025年出版のAI×生命科学論文を見てみると、特に強かったのはやはりタンパク質でした。

ただし、単なる「構造予測」だけではありません。

タンパク質の動き、結合相手の設計、酵素活性部位の設計、AIエージェントを使った研究自動化、ベンチマーク検証まで広がっています。

※単純な被引用数だけだと、1月に出た論文が有利になるので、今回は出版からの経過月数で割った「月あたり被引用数」を目安にしました。

では、10位から見ていきます。

10位:AIが設計したタンパク質でヘビ毒を中和する

原題:De novo designed proteins neutralize lethal snake venom toxins

掲載:Nature
出版:2025年1月
被引用数:123
月あたり被引用数:7.58

10位は、AIで設計したタンパク質を、ヘビ毒の中和に応用する研究です。

ヘビ咬傷は、世界で年間10万人以上の命を奪う「顧みられない熱帯病」の一つです。

特に問題になるのが、コブラなどの神経毒に含まれるThree-Finger Toxins、3FTxです。

従来の抗毒素は、動物に毒を注射して得たポリクローナル抗体を使う方法が中心で、コストが高く、3FTxへの有効性も限定的でした。

この論文では、深層学習を使って、3FTxファミリーの神経毒や細胞毒に結合する新しいタンパク質をde novo設計しています。

結果として、高い熱安定性と結合親和性を持つ設計タンパク質が得られ、3つの3FTxサブファミリーをin vitroで中和し、マウスを致死的な神経毒攻撃から守ることができたと報告されています。

AIタンパク質設計と聞くと、研究室の中の話に聞こえるかもしれません。

でも、この論文は、AI設計タンパク質が、低コストでアクセスしやすい次世代抗毒素という、社会的にも意味のある応用に届き得ることを示しています。

タンパク質設計の研究が、実験室から治療応用へと一歩進んでいる例として読めます。

9位:生命科学の基盤モデルは、まだ単純なベースラインに勝てない

原題:Deep-learning-based gene perturbation effect prediction does not yet outperform simple linear baselines

掲載:Nature Methods
出版:2025年8月
被引用数:80
月あたり被引用数:8.23

9位は、生命科学向けの基盤モデルに対して、冷静なベンチマークを行った論文です。

近年、single-cellデータを学習する「生命科学基盤モデル」が次々と発表されています。

その期待の一つが、遺伝子摂動、つまりperturbationの効果予測です。

特定の遺伝子をノックアウトしたり過剰発現させたりしたときに、細胞のトランスクリプトームがどう変化するかを予測する、というタスクです。

この論文では、5つの基盤モデルと2つの深層学習モデルを、意図的に単純な線形ベースラインと比較しています。

結果は印象的です。

どの深層学習モデルも、単一摂動・二重摂動のトランスクリプトーム変化予測において、単純なベースラインを上回らなかったと報告されています。

AI×生命科学では、新しいモデルが出るたびに「すごい」と紹介されがちです。

でも、この論文は、ベースラインとの公平な比較がないと、本当の進歩は測れないことを思い出させてくれます。

「新しいモデルほど強い」とは限らないという、ベンチマーク文化の重要さを示す1本です。

8位:AIエージェントのチームが、ナノボディを設計する

原題:The Virtual Lab of AI agents designs new SARS-CoV-2 nanobodies

掲載:Nature
出版:2025年7月
被引用数:86
月あたり被引用数:8.76

8位は、AIエージェント同士を協調させて、研究そのものを進めようとする論文です。

タイトルにある「Virtual Lab」は、LLMベースのAIエージェントを、ある種の研究チームのように構成するアプローチです。

PI、つまり主任研究者役、機械学習スペシャリスト役、生物学スペシャリスト役のようなエージェントが、議論しながら研究を進める枠組みです。

この論文では、その仕組みを使って、新しいSARS-CoV-2変異株に結合するナノボディを設計しています。

ナノボディは、ラクダ科動物由来の小型抗体断片で、構造が安定していて扱いやすいため、抗ウイルス医薬や診断試薬の候補としても注目されています。

ここで重要なのは、単に「AIが分子を一つ生成しました」という話ではないことです。

研究の計画、設計、評価、議論を、AIエージェントのチームが分担して進めるという枠組み自体が新しい点です。

実用までは多くの検証が必要ですが、「AIエージェント × 生命科学 × 研究自動化」の交差点として、今後フォローされやすい論文だと思います。

7位:AlphaFoldの予測構造を研究インフラにする

原題:AlphaFold Protein Structure Database and 3D-Beacons: New Data and Capabilities

掲載:Journal of Molecular Biology
出版:2025年1月
被引用数:159
月あたり被引用数:10.08

これは、新しいAIモデルを発表する論文ではありません。

AlphaFoldで予測されたタンパク質構造を、研究インフラとして使いやすくする論文です。

AlphaFold Protein Structure Databaseに、変異の病原性スコア、構造検索、バルクダウンロードなどの機能が加わっています。

3D-Beacons側でも、予測構造や関連注釈へのアクセスが広がっています。

つまり、「AIで構造を予測しました」という段階から、「予測構造を検索し、比較し、研究の中で使う」段階へ移っているということです。

AI×生命科学では、モデルそのものだけでなく、データベースやワークフローの整備も重要になっています。

AlphaFold以後の世界では、予測構造が論文の話題ではなく、研究者が日常的に使う基盤になり始めていると読めます。

6位:AIで“多段階で働く酵素”を一から設計する

原題:Computational design of serine hydrolases

掲載:Science
出版:2025年4月
被引用数:165
月あたり被引用数:10.80

6位は、複雑な反応を担う酵素を、AIで一から設計する研究です。

セリンヒドロラーゼは、薬の代謝や神経伝達など、多くの生命現象に関わる酵素の大きなグループです。

特徴的なのは、反応が一段階で終わらない点です。

基質と一時的に共有結合を作り、それを切って生成物を出すという複数のステップを、すべて同じ活性部位で安定に進める必要があります。

この論文では、最小限の活性部位記述からRFdiffusionで足場を生成し、反応の各ステップで活性部位が適切に並んでいるかを評価する手法を組み合わせて、新しい酵素を設計しています。

結果として、自然界のセリンヒドロラーゼとは異なる5種類のfoldを持つ酵素が得られ、結晶構造はモデルとほぼ一致しました。

触媒効率もk_cat/K_m が最大2.2×10⁵ M⁻¹ s⁻¹に達しており、設計とは思えない水準で機能しています。

AIタンパク質設計は、「形を作る」段階から、「反応を起こす機能部位を作る」段階に確実に進んでいます。

これは、3位BindCraft、つまり結合分子設計とも組み合わせて読みたい1本です。

5位:顕微鏡画像をAIで切り分けるμSAM

原題:Segment Anything for Microscopy

掲載:Nature Methods
出版:2025年2月
被引用数:168
月あたり被引用数:10.97

顕微鏡画像のセグメンテーションに関する論文です。

セグメンテーションとは、画像の中から細胞、核、オルガネラなどを切り分ける作業です。

生命科学の実験では、顕微鏡画像が大量に出ます。

しかし、画像の条件、染色方法、装置、2D/3Dの違いによって、解析はかなり面倒になります。

μSAMは、一般画像向けのSegment Anything Modelの考え方を、顕微鏡画像に合わせて拡張したツールです。

光学顕微鏡と電子顕微鏡向けにモデルがfine-tuningされ、napariプラグインとしてインタラクティブ・自動セグメンテーションを提供します。

AI×生命科学というとタンパク質や創薬を思い浮かべがちですが、実験画像の解析も大きな接点です。

研究者の日々の画像解析を楽にする可能性があるため、幅広く引用されやすい論文だと思います。

4位:小分子・核酸・金属まで考えてタンパク質配列を設計するLigandMPNN

原題:Atomic context-conditioned protein sequence design using LigandMPNN

掲載:Nature Methods
出版:2025年3月
被引用数:157
月あたり被引用数:11.32

4位は、タンパク質配列設計の中でも、結合相手の環境まで一緒に考えるモデルです。

これまでの深層学習ベースの配列設計手法、たとえばProteinMPNNは、タンパク質の骨格構造から配列を提案できる強力なツールでした。

ただし、その多くは、結合する小分子、核酸、金属イオンといった「タンパク質ではない原子」を明示的には扱ってきませんでした。

実際の酵素や結合タンパク質では、活性部位や結合面に薬剤分子、補因子、金属が入り込みます。

そこを“見ないで”配列を決めると、せっかくの活性部位が機能しないことがあります。

LigandMPNNは、こうした非タンパク質成分を明示的にモデル化する深層学習ベースの配列設計手法です。

論文では、小分子と相互作用する残基の配列回復率が、Rosettaの50.4%、ProteinMPNNの50.5%に対して63.3%まで改善し、金属イオン周辺では36.0%、40.6%から77.5%へ大きく上がっています。

実際の応用としても、100以上の小分子・DNA結合タンパク質が実験で機能を確認されており、4つはX線結晶構造でも検証されています。

既存のRosetta設計の再設計に使うと、結合親和性が最大100倍上がったケースも報告されています。

3位のBindCraft、6位のセリンヒドロラーゼ設計と並べると、AIタンパク質設計が「相手のあるタンパク質」を扱う方向に明確に進んでいることが見えてきます。

3位:狙った相手に結合するタンパク質を設計するBindCraft

原題:One-shot design of functional protein binders with BindCraft

掲載:Nature
出版:2025年8月
被引用数:127
月あたり被引用数:14.32

BindCraftは、標的タンパク質に結合する新しいタンパク質バインダーを設計する研究です。

バインダーとは、特定のタンパク質にくっつく分子です。

抗体や阻害剤のように、生命科学や創薬で非常に重要な役割を持ちます。

従来は、ライブラリ探索、免疫化、指向性進化など、時間と実験量の大きい方法が使われてきました。

BindCraftは、そうした大規模スクリーニングを減らす方向で、AlphaFold2の重みを使いながら標的に合わせた結合面をAIで設計しようとしています。

ここでいうone-shotは、1候補で必ず成功するという意味ではありません。

ただ、AIがタンパク質を「読む」だけでなく、目的に合わせて「作る」段階へ進んでいることを示す論文です。

4位のLigandMPNN、6位のセリンヒドロラーゼ設計、10位のヘビ毒中和論文と並べて読むと、AIタンパク質設計が、基礎研究から治療応用や酵素工学まで広がっていく流れがよく見えます。

2位:タンパク質の“形”ではなく“揺らぎ”を生成するBioEmu

原題:Scalable emulation of protein equilibrium ensembles with generative deep learning

掲載:Science
出版:2025年7月
被引用数:187
月あたり被引用数:17.90

BioEmuは、タンパク質の単一構造を当てるモデルではありません。

タンパク質が取り得る構造の分布、つまり平衡アンサンブルを高速に生成するモデルです。

AlphaFold型の構造予測が「代表的な形」を与えるものだとすると、BioEmuは、そのタンパク質がどんな揺らぎ方をするのかに近い問題を扱っています。

タンパク質は、実際には止まった模型ではありません。

熱揺らぎの中で形を変え、隠れた結合ポケットが現れたり、ドメインが動いたり、局所的にほどけたりします。

創薬では、薬が結合する一瞬の構造や、機能に関わる揺らぎが重要になることがあります。

その意味でBioEmuは、構造予測の次に来る「タンパク質の動き」をAIで扱う研究として引用されやすいのだと思います。

公開コードも提供されていて、研究コミュニティが検証・利用しやすい点も追い風になっていそうです。

1位:タンパク質の進化を読む生命科学言語モデル ESM3

原題:Simulating 500 million years of evolution with a language model

掲載:Science
出版:2025年1月
被引用数:554
月あたり被引用数:34.20

1位はESM3でした。

これは、タンパク質を扱う生命科学向けの生成モデルです。

ポイントは、タンパク質を単なる文字列として見るだけではないことです。

ESM3は、配列、構造、機能を同時に扱うモデルとして説明されています。

文章生成AIが単語の並びを学ぶように、タンパク質の“言語”を学び、そこから新しい候補を生成しようとする研究です。

この論文で特に話題になったのが、「5億年の進化をシミュレートした」という表現です。

これは、AIが生命進化をそのまま再現したという意味ではありません。

モデルが設計した新しい蛍光タンパク質が、最も近い既知の蛍光タンパク質とも配列同一性が約58%にとどまるほど離れており、その距離を自然進化で到達する時間として推定したものです。

つまり重要なのは、AIが放っておけば勝手に進化するという話ではありません。

人間が用意した学習データ、モデル設計、実験検証の上で、AIが自然界にはないタンパク質候補を設計できる可能性を示したことです。

だからESM3は、単なる「AI for Scienceのすごい論文」ではなく、生命科学における基盤モデルの方向性を示す論文として引用されやすいのだと思います。

AIが文章を書くように、タンパク質の配列・構造・機能を扱い始めている。

ここに、2025年のAI×生命科学の大きな流れが見えます。

Top10から見えること

今回のTop10を見ると、2025年のAI×生命科学で強く引用され始めていたのは、まずタンパク質でした。

ただし、AlphaFold以後の方向性は、いくつかの軸に分かれているように見えます。

ひとつ目は、タンパク質を“言語”として扱う方向です。

ESM3が代表例です。

配列、構造、機能を同時に扱う基盤モデルとして、生命データの“言語化”が進んでいます。

ふたつ目は、タンパク質を“動き”として扱う方向です。

BioEmuがその代表例です。

一つの代表構造ではなく、揺らぐ状態の集まりとしてタンパク質を扱うAIが、構造生物学と創薬の接点に出てきています。

みっつ目は、タンパク質や結合相手を“作る”方向です。

BindCraft、LigandMPNN、10位のヘビ毒中和論文がこの軸です。

骨格と配列だけでなく、小分子・核酸・金属まで含めて結合相手を考えながら、タンパク質バインダーを設計する流れができています。

よっつ目は、酵素そのものを設計する方向です。

6位のセリンヒドロラーゼ設計が、その代表例です。

形を当てるだけでなく、複数のステップに渡る触媒反応を担う活性部位ごと、AIが組み立て始めています。

いつつ目は、AIを“研究自動化のチーム”として使う方向です。

8位のVirtual Labは、その入口に近い論文です。

LLMエージェントが研究計画から議論まで分担するという枠組みは、まだ実験段階ですが、AI×生命科学の未来像として無視できません。

むっつ目は、AI×生命科学に対する“ベンチマーク・検証”の流れです。

9位の遺伝子摂動効果予測の論文は、単純な線形ベースラインに深層学習が勝てなかったことを示しています。

「新しいモデルほど強い」とは限らないという視点は、AI×生命科学の議論を健全にするために重要です。

それから、タンパク質だけではありません。

5位のμSAMは顕微鏡画像解析に、7位のAlphaFold DB / 3D-Beaconsは予測構造を研究インフラ化する方向に、それぞれ深層学習や基盤モデル的な発想が入り始めています。

つまり2025年のAI×生命科学は、「すごいAIモデルが出ました」という段階から、設計、検証、応用、酵素工学、インフラ整備、研究自動化まで、領域がはっきり広がっている年だと言えそうです。

Top10には惜しくも入らなかった論文

今回の集計でTop10には届かなかったものの、注目しておきたい論文も少し挙げておきます。

Improved reconstruction of single-cell developmental potential with CytoTRACE 2(Nature Methods、月あたり被引用数 6.55)は、single-cell RNAシーケンシングデータから細胞の分化ポテンシャルを予測する解釈可能な深層学習モデルです。

single-cell解析にAIを組み込む流れの中で、重要な続編になりそうな1本です。

Investigating whether deep learning models for co-folding learn the physics of protein-ligand interactions(Nature Communications、月あたり被引用数 6.49)は、AlphaFold3やRoseTTAFold All-Atomのようなco-foldingモデルが、本当に物理を学んでいるかを検証する研究です。

9位のベンチマーク論文と並べて読むと、AI創薬・AI構造生物学に対する「健全な懐疑」の流れがよく見えます。

Atom-level enzyme active site scaffolding using RFdiffusion2(Nature Methods、月あたり被引用数 4.78)は、酵素の活性部位を原子レベルで設計するAI研究です。

6位のセリンヒドロラーゼ設計とテーマが近く、酵素設計の方向はこれからさらに引用が増える可能性があります。

Accurate de novo design of high-affinity protein-binding macrocycles using deep learning(Nature Chemical Biology、月あたり被引用数 3.87)は、薬剤候補に近いマクロサイクル結合分子をAIで設計する研究です。

タンパク質バインダーから創薬モダリティへの広がりという意味で、3位BindCraftや10位のヘビ毒論文と並べると面白い1本です。

なお、Data-driven de novo design of super-adhesive hydrogels(Nature、月あたり被引用数 8.37)は、月あたり被引用数だけ見るとTop10圏ですが、テーマが「材料・接着剤としてのヒドロゲル設計」に寄っているため、今回はAI×生命科学Top10本体からは外しました。

AI×材料側の記事として別途扱う方が読者にとって分かりやすいテーマです。

また、precision oncologyの基盤モデル論文(月あたり被引用数 9.11)は、内容的にはAI基盤モデルですが、医療診断・臨床応用寄りのため、本シリーズではAI×医療側の対象として扱う方針です。

専門領域ごとの動向を追う意味

今回のように、AI×生命科学だけに絞ると、AI全般ランキングでは見えにくい流れが見えてきます。

AI全体では、どうしてもLLMやエージェントが目立ちます。

でも、生命科学の中では、タンパク質設計、酵素設計、細胞画像解析のような、研究現場に近いテーマが早く引用され始めています。

これは、他の領域でも同じだと思います。

材料科学なら、材料探索や分子シミュレーション。

医療なら、評価、安全性、臨床応用。

研究公正なら、AI生成論文、引用捏造、Paper mill。

広く見るだけではなく、自分の専門領域で何が動いているかを見ることには価値があります。

2026年版、気になりませんか?

今回は、2025年出版のAI×生命科学論文を整理しました。

では、2026年はいま何が引用され始めているのでしょうか。

タンパク質言語モデルはさらに進むのか。

AlphaFold以後の動態・設計研究はどこまで広がるのか。

AIで設計された酵素は、どこまで自然酵素に近づくのか。

single-cellや空間オミクスの基盤モデルは増えるのか。

AI創薬では、期待だけでなく検証の論文が増えるのか。

AIエージェントは、本当に研究を進められるようになるのか。

こうした動向は、単発の記事よりも、継続して追うことで価値が出ます。

私は現在、OpenPharosという論文アラートサービスを作っています。

OpenPharosは、自分の専門領域に合わせて新着論文を追えるサービスです。

現在は新着論文の配信が中心ですが、今回のような専門領域別ランキングやベースラインレポートも、Proプラン向け機能として開発中です。

AI×生命科学、AI×材料、AI×創薬、研究公正のように、関心テーマごとに論文動向を追える形を目指しています。

Proプランは現在、初期普及期として月100円です。

先着での価格保証を予定しているため、今のうちに登録いただいた方は、後で価格を変更しても月100円を維持する予定です。

openpharos.org

集計方法について

最後に、今回の集計方法を簡単に書いておきます。

本記事は、OpenAlexから取得した論文メタデータをもとに、AI×生命科学の主要候補を抽出してまとめたものです。

対象は、2025年に出版されたAI×生命科学関連論文です。

タンパク質言語モデル、タンパク質設計、酵素設計、AlphaFold関連、創薬・分子設計、single-cell・空間オミクス、顕微鏡画像、生命科学基盤モデルなどに関する検索語を約50種類用意し、それぞれの語について被引用数上位の論文をOpenAlexから取得しました。取得日は2026年5月24日です。

重複を除いた約18,600件の論文を、タイトルと抄録のキーワードでAI×生命科学関連かどうかを判定し、医療診断・臨床LLM、医療ガイドライン、医療実務、教育・倫理・社会実装に強く寄ったものは別カテゴリへ移動しています。

材料科学や物性科学に寄った論文も、本シリーズではAI×生命科学Top10本体からは外し、別記事や別カテゴリで扱う方針です。

単純な被引用数だけでは出版時期の影響を受けやすいため、今回は現在の被引用数を出版からの経過月数で割った「月あたり被引用数」を目安にしました。

出版日は、OpenAlex上の出版日を基準にしています。OpenAlexでは online-first 公開日が採用されている場合があり、出版社ページやCrossrefなどの表示日とずれることがあります。

また、被引用数はデータベースによって異なります。今回はOpenAlex基準で統一していますが、Web of Science、Scopus、Crossrefなどでは数値が異なる場合があります。

なお、このランキングは2025年AI×生命科学論文を網羅的に評価したものではありません。

OpenAlexメタデータには誤差や欠損が含まれる可能性があります。

検索語の選び方、キーワード判定、別枠移動ルールによって、拾える論文・拾えない論文が変わります。

分野差、自己引用、引用の質、撤回・訂正情報までは十分に補正できていません。

重要な判断には、必ず原論文、出版社ページ、DOI、公式データベースを確認してください。

※本記事は、医療助言、専門的査読、公式評価ではありません。

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