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三陸沖スロースリップ加速、今できる備え

三陸沖で「スロースリップ」が加速している、というニュースを見て、不安になった方も多いのではないでしょうか。

私も、こうした情報を見るたびに心配になります。特に、海の近くにお住まいの方、ご家族が東北や北海道の沿岸部にいらっしゃる方は、心配なお気持ちだと思います。

まず最初にお伝えしたいのは、これは「必ず大地震が起きる」という話ではない、ということです。

ただし、政府や研究機関が注意を呼びかけている以上、私たちも「まだ大丈夫」と思い込まず、今できる備えを見直しておきたいところです。

この記事では、難しい専門用語をできるだけ使わずに、三陸沖で今何が起きているのか、そして読者様に確認していただきたい備えを、私なりに整理してお伝えします。

確認日:2026年5月16日

まず結論:怖がりすぎず、備えを見直しましょう

今回、大切なのは次の2つです。

1つ目は、2026年4月20日に三陸沖で大きな地震があり、その後も地下でゆっくりした動きが続いているとみられることです。

2つ目は、それが「すぐに大地震が来る」という意味ではないことです。

気象庁や地震調査委員会が伝えているのは、大きな地震が起きる可能性が、普段より相対的に高まっているという注意喚起です。予言でも、日時を当てる地震予知でもありません。

けれど、こういう時こそ、備えを後回しにしないことが大切です。

読者様には、どうか今日のうちに、家の中、避難場所、持ち出し袋、家族との連絡方法だけでも確認していただきたいです。

三陸沖で何が起きているのでしょうか

4月20日に大きな地震がありました

2026年4月20日、三陸沖でマグニチュード7.7の地震が発生しました。

マグニチュードとは、地震そのものの大きさを表す数字です。この地震では、青森県で最大震度5強を観測し、津波も観測されました。

気象庁はこの地震を受けて、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表しました。

これは、北海道から三陸沖にかけての地域で、あとからさらに大きな地震が起きる可能性に注意してください、という情報です。

「注意情報」と聞くと怖く感じますが、これは「必ず起きる」という意味ではありません。けれど、備えを見直すきっかけにはしておきたいですね。

その後も地下で動きが続いています

政府の地震調査委員会は、4月20日の地震後、震源の周辺で「ゆっくりすべり」が加速していると評価しています。

ゆっくりすべりとは、地下の断層が一気に動くのではなく、時間をかけて少しずつ動く現象のことです。

英語では「スロースリップ」と呼ばれます。

産総研や東北大学の資料でも、2025年11月以降、三陸沖周辺で微動や地震活動が続いていたことが示されています。

ここでいう「微動」とは、人が体で感じにくい小さな揺れや地下の動きのことです。

スロースリップとは何でしょうか

スロースリップは、地下のプレートや断層が、ゆっくり動く現象です。

普通の地震のように一瞬で大きくずれるのではなく、数日から数週間、場合によってはもっと長い時間をかけて動くことがあります。

普通の地震との違い

普通の地震は、地下にたまった力が一気に解放されることで起こります。

たとえるなら、強く引っ張った輪ゴムが急に切れるようなものです。

一方、スロースリップは、たまった力がゆっくりほどけていくような動きです。

そのため、スロースリップそのものでは、私たちが大きな揺れを感じないこともあります。

なぜ心配されているのでしょうか

「ゆっくり動いているなら、むしろ安心なのでは」と思われる方もいるかもしれません。

でも、必ずしもそうとは言えないようです。

ある場所でゆっくりすべりが起きると、周りのまだ動いていない場所に力がかかることがあります。もし、その周りの断層に大きなひずみがたまっていれば、別の地震につながる可能性があります。

だからこそ、研究者や専門機関は、三陸沖の動きを慎重に見守っています。

私たちも、怖がりすぎる必要はありませんが、「いつかやろう」と思っていた防災の準備は、今しておきたいです。

大地震はすぐ起きるのでしょうか

東日本大震災前にも似た動きがありました

2011年の東日本大震災の前にも、三陸沖周辺で大きな地震や、ゆっくりすべりに関係する動きが確認されていました。

今回も、三陸沖で大きな地震が起きたあとに、ゆっくりすべりの加速が指摘されています。

そのため、「今後、大きな地震につながる可能性があるのではないか」と心配されています。

この部分は、私もとても気になります。特に沿岸部にお住まいの方や、ご高齢のご家族がいらっしゃる方は、不安なお気持ちになると思います。

ただし、地震予知ではありません

ここで大事なのは、スロースリップがあるからといって、必ず大地震が起きるわけではないということです。

気象庁も、後発地震注意情報について「特定の期間中に大規模地震が必ず発生するという情報ではない」と説明しています。

つまり、これは地震予知ではありません。

ただし、地震が起きる可能性が普段より高まっていると考えられるため、備えを確認しておく必要があります。

不安をゼロにすることはできません。けれど、準備をしておくことで、「もしも」の時に自分と大切な人を守りやすくなります。

政府や研究機関は何と言っているのでしょうか

地震調査委員会の見方

政府の地震調査委員会は、2026年5月14日に「2026年4月20日三陸沖の地震の評価」を公表しました。

その中で、4月20日の地震後、震源周辺でゆっくりすべりの加速が見られていることが示されています。

これは、今回の地震だけで終わったと考えるのではなく、その後の地下の動きにも注意する必要がある、という意味です。

気象庁の注意情報

気象庁は、4月20日の地震を受けて「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表しました。

これは、北海道の根室沖から三陸沖にかけて、大規模地震の可能性が平常時より相対的に高まっているときに出される情報です。

何度も確認しておきたいのですが、これは「必ず大地震が来る」という情報ではありません。

ただ、普段より注意して備えるべき時期だと受け止めるのがよさそうです。

津波の恐れがある地域では、すぐ避難できるようにしておくための注意情報でもあります。

研究機関の観測

産総研は、三陸沖の地震前後で微動活動を観測し、スロースリップを示す可能性のある現象として報告しています。

東北大学災害科学国際研究所も、三陸沖の地震や津波、後発地震注意情報について速報会資料を公開しています。

国土地理院は、地殻変動のデータを公開しています。地殻変動とは、地面や地盤がどの方向にどれくらい動いたかを示す情報です。

防災科学技術研究所は、地震の揺れの観測記録を公開しています。

こうした情報を合わせて、専門家の方々が三陸沖の地下で何が起きているのかを調べています。

読者様へ、私からの注意喚起です

ここからは、私から読者様へのお願いです。

今回のニュースを見て「また怖い話だな」と流してしまわず、どうか一度だけでも、防災の確認をしてみてください。

地震は、昼間に起きるとは限りません。夜中かもしれません。お風呂に入っている時かもしれません。家族と離れている時かもしれません。

だからこそ、「その時どうするか」を今のうちに考えておくことが、とても大切です。

特に、次に当てはまる方は、早めに確認しておいてください。

  • 海の近くに住んでいる方

  • 川の近くや低い土地に住んでいる方

  • 高齢のご家族と暮らしている方

  • 一人暮らしの方

  • 小さなお子さんがいるご家庭

  • 持病があり、薬が必要な方

  • 車がないと避難しにくい地域に住んでいる方

不安をあおりたいわけではありません。

ただ、心配だからこそ、読者様には「備えていてよかった」と思える状態でいてほしいのです。

もしもの場合に用意しておく物

ここからは、もしもの場合に備えて、家に置いておきたい物、すぐ持ち出せるようにしたい物をまとめます。

すべて完璧にそろえなくても大丈夫です。まずは、できるところからで構いません。

水と食べ物

地震の後は、水道や電気、ガスが止まることがあります。

最低でも3日分、できれば1週間分を目安に準備しておくと安心です。

  • 飲み水

  • レトルト食品

  • 缶詰

  • 乾パンやクラッカー

  • 栄養補助食品

  • 飴やチョコレート

  • 紙皿、紙コップ、割り箸

  • 缶切り

水は重いので、家の何か所かに分けて置いておくとよいと思います。

薬と健康に関わる物

持病がある方は、薬の準備がとても大切です。

災害時は、すぐに病院へ行けないこともあります。

  • 常備薬

  • 処方薬

  • お薬手帳のコピー

  • 保険証のコピー

  • 老眼鏡や予備の眼鏡

  • マスク

  • 消毒液

  • 体温計

  • 絆創膏

  • 生理用品

  • 介護用品

  • 入れ歯洗浄剤

  • 補聴器の予備電池

ご家族に高齢の方がいる場合は、その方に必要な物を一緒に確認しておいてくださいね。

明かりと情報を得る物

停電すると、夜は想像以上に不安になります。

スマートフォンだけに頼らず、別の手段も用意しておくと安心です。

  • 懐中電灯

  • 予備の電池

  • 携帯ラジオ

  • モバイルバッテリー

  • 充電ケーブル

  • 乾電池式の充電器

  • メモ帳とペン

笛は、閉じ込められた時や助けを呼びたい時に役立つことがあります。

避難する時に必要な物

避難所に行くことになった場合、すぐ持ち出せる袋を用意しておくと安心です。

  • 現金

  • 身分証のコピー

  • 保険証のコピー

  • 通帳やカードの控え

  • 家族の連絡先メモ

  • 軍手

  • タオル

  • 下着

  • 靴下

  • 雨具

  • 防寒具

  • ウェットティッシュ

  • トイレットペーパー

  • ビニール袋

  • 携帯トイレ

特に現金は、小銭も少し用意しておくと安心です。

女性やご家庭で追加したい物

女性の場合、避難生活では衛生面の不安が大きくなりやすいです。

できれば、普段から使い慣れている物を少し多めに入れておくと安心です。

  • 生理用品

  • おりものシート

  • 中身が見えない袋

  • ウェットティッシュ

  • ヘアゴム

  • 基礎化粧品の小分け

  • リップクリーム

  • 替えの下着

  • 大判ストール

  • 防犯ブザー

小さなお子さんがいるご家庭では、ミルク、おむつ、おしりふき、母子手帳のコピーも必要です。

ペットがいる方は、ペットフード、水、リード、トイレ用品も忘れないようにしてください。

家の中の安全を見直しましょう

まず、家の中を見直してください。

特に大切なのは、寝ている場所の安全です。

寝ている時に大きな揺れが来ると、とっさに動けないことがあります。

確認したいことは次の通りです。

  • タンスや本棚を固定しているか

  • 寝室に倒れてくる家具がないか

  • 棚の上に重い物を置いていないか

  • 窓ガラスの近くで寝ていないか

  • 懐中電灯をすぐ取れる場所に置いているか

  • 玄関や廊下に避難の邪魔になる物がないか

  • ガラスが割れた時のために靴やスリッパを用意しているか

「あとでやろう」と思っている家具の固定があれば、できるだけ早めに確認しておきましょう。

津波から逃げる場所を決めてください

三陸沖の地震で特に注意したいのは津波です。

海の近くにいる場合、強い揺れを感じたら、津波警報を待たずに高い場所へ逃げることが大切です。

家の近く、職場の近く、よく行く港や海沿いの場所で、どこに逃げるかを決めておいてください。

確認したいことは次の通りです。

  • 一番近い高台はどこか

  • 津波避難ビルはどこか

  • 夜でも歩ける避難経路か

  • 家族と別々にいる時はどこへ向かうか

  • 車が使えない場合でも逃げられるか

  • 避難に何分かかるか

どうか、「私は大丈夫」と思わないでください。

津波は、来てからでは逃げる時間が足りないことがあります。だからこそ、先に逃げる場所を決めておくことが命を守ります。

家族との連絡方法を決めましょう

大きな地震の後は、電話がつながりにくくなることがあります。

家族であらかじめ連絡方法を決めておきましょう。

話し合っておきたいことは次の通りです。

  • 集合場所をどこにするか

  • 電話がつながらない時は何を使うか

  • 遠方の親戚を連絡先にするか

  • 高齢の家族や一人暮らしの家族を誰が確認するか

  • 子どもを迎えに行く人を決めているか

  • ペットを連れて避難する方法を決めているか

家族で話すのは少し面倒に感じるかもしれません。

でも、何も決めていないまま災害が起きると、不安は何倍にもなります。短い会話でいいので、今日か明日にでも話してみてください。

情報を見るときの注意点

地震のニュースが出ると、SNSなどでさまざまな情報が流れます。

中には、不安を強めるだけの投稿や、根拠がはっきりしない情報もあります。

信頼できる情報源を見ましょう

まず確認したいのは、公式情報です。

たとえば、次のような情報源を優先してください。

  • 気象庁

  • 地震調査研究推進本部

  • 自治体の防災情報

  • NHKなどの主要報道機関

  • 研究機関の公式発表

地震や津波に関する情報は、命に関わることがあります。

誰かの投稿だけで判断せず、できるだけ元の情報を確認してくださいね。

怖い言葉だけで判断しないでください

「前兆」「確定」「巨大地震が来る」といった強い言葉には注意が必要です。

今回のスロースリップ加速も、注意すべき現象ではありますが、地震を日時まで予知するものではありません。

大切なのは、怖い言葉に振り回されることではなく、何が確認されていて、何がまだ分かっていないのかを分けて考えることです。

不安になった時ほど、深呼吸して、公式情報を確認しましょう。

まとめ:大切な人を守るために、今日できる備えを

三陸沖では、2026年4月20日に大きな地震があり、その後も地下でゆっくりすべりが加速しているとみられています。

この動きが、今後の大きな地震につながる可能性は否定できません。

一方で、スロースリップが起きたからといって、必ず大地震が起きるわけではありません。

だからこそ、私たちに必要なのは、怖がりすぎることではなく、落ち着いて備えを確認することです。

読者様が、ご自身と大切な方を守れるように、どうか今日できることから始めてください。

水を買い足す。懐中電灯を確認する。避難場所を調べる。家族に連絡しておく。

それだけでも、もしもの時の安心につながります。

地震は止められません。

でも、備えを進めることで、被害を減らすことはできます。

どうか皆さまが安全に過ごせますように。大きな被害が起きないことを、心から願っています。

参考文献

地震調査研究推進本部・地震本部
https://www.jishin.go.jp/main/oshirase/20260420_off_sanriku.html

気象庁「北海道・三陸沖後発地震注意情報」
https://www.data.jma.go.jp/eew/data/nceq/index.html

気象庁 報道発表
https://www.jma.go.jp/jma/press/2604/20b/nceq202604201920.html

産総研 地質調査総合センター
https://www.gsj.jp/hazards/earthquake/sanrikuoki2026/index.html

東北大学 災害科学国際研究所
https://irides.tohoku.ac.jp/research/prompt_investigation/20260421sanriku-oki-eq.html

東北大学 IRIDeS 速報会資料
https://irides.tohoku.ac.jp/media/files/disaster/eq/20260423_Sanriku-oki_2_Toda_Tomita_Okada.pdf

国土地理院
https://www.gsi.go.jp/BOUSAI/20260420_sanrikuoki_earthquake_00002.html

防災科学技術研究所 強震観測網
https://www.kyoshin.bosai.go.jp/ja/topics/20260420165300/

ウェザーニュース
https://weathernews.jp/news/202605/150191/

FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/articles/FujiTV/1044857

Science Portal / JST
https://scienceportal.jst.go.jp/newsflash/20260421_n01/

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