見出し画像

だらしない最期

俺は今までに10回くらいかな、引っ越しをしている。学生の時を含めて。ただ、ここ数年は同じところに落ち着いている。とは言っても、環境がいいとか住みやすいとかじゃなくて、今の住処を出ていくだけのまとまった資金が用意出来ないだけの話だ。要は出ていきたくても出られないだけ

 

よく、環境を変えないと人生が停滞するとか、マインドが悪くなっていくみたいな言葉を目にするけど、確かに環境を変えると目に見えて気分は変わるし、新しい刺激が増えることは間違いない。だから俺も可能ならまた引っ越したいと思ってる。本来なら定住なんて意識はない人間だ。

ただ、くたびれた中年となった今、引っ越しに伴う面倒な作業をこなせる自信は無くなってしまった。家賃が払えなくなって強制的に追い出されるのがこの先最も可能性の高いムーブだが、「人生の後始末」をどうやってこなすか、考えただけで陰鬱になってしまう。

 

以前の記事で書いたような気がするが、俺は基本的にモノを捨てるのが得意じゃないタイプだ。日々出る瑣末なゴミはかろうじて捨てられるけど、粗大ゴミの処分を後回しにして、部屋の中がどんどん狭くなっている。そんな捨てられないもので溢れた部屋を見回すと、引っ越し準備として今ある荷物をたった一人で整理する事が出来るとは思えないんだ。

かといって、俺は性格的に荷造り作業を赤の他人に任せることが出来るタイプでもない。自分のものである以上は丁寧に扱わないと気が済まないし、機械類は壊されると嫌なので自分で扱うしかない。正直もう八方塞がりなんですよね。周辺環境を変える力が無いどころか変化を許容するメンタルタフネスも1ミリも残っちゃいない。詰んでる。

 

だから、本当にあまりに身勝手な思惑だが、ここに住んでるうちに4んじゃった方が楽なんだよね。基本的に身寄りも何もないので、業者に処分を頼むしか無いけど、4んだ後の家財の整理なんてさすがに俺の手を離れちゃった後なんだから、なすがままでしかない。

全部放棄、負け逃げ。あまりに無責任だが、俺らしい最期と言えるかもしれない。ってか、おそらくこの家追い出されてホームレスになるか、この家に住んでるうちに4ぬかどっちかしかないような気がする。何かしらの強制力が働かない限りは。だから図らずとも俺にとってここが終の住処なのかもしれないな。これから俺を待ち受けてるのは俺らしい、だらしない最期だよ。