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maumau_5
缶蹴り恋愛逃走中【毎週ショートショートnote】
片想いって、かくれんぼみたいだ。
バレないようにドキドキ気持ちを隠しながら、でも心のどこかでは、見つけてほしいって願ってる。
ある日の放課後、忘れ物を取りに教室に戻ると、意中の味園くんが友達の酢田くんと話していた。
「……最近、後ろの席になった佐糖汐乃さんに、すごく見られている気がするんだ。積極的に話しかけてくるし、そもそも席替えのときも、佐糖さんから『一緒の班になろうよ』って声かけられたし、もしかして、俺のこと――」
あっ、ヤバい。見つかっちゃう。
「――何話してるの、二人とも?」
「あっ、えっと……大した話じゃないよ、な?」
「うん、うん」
「ふーん。ま、いいけど。……そうそう、味園くん、酢田くん」
「え、何?」
「一緒の班になれて、嬉しいな。班決めのとき、私が汐乃に頼んだの。味園くんに声かけてよ、って」
「……味野本さんが?」
片想いがかくれんぼなら、三角関係は缶蹴りだ。
私は、親友を見つけられる直前で間一髪、缶を蹴り飛ばした。
