抹殺みかん【毎週ショートショートnote】
私はアマチュア作家・甘翔夏煌(あまかけるなつのきらめき)。
抹殺アンソロジー本『ウタ・レタ』に、凄腕スナイパー「スイート・サマー」が活躍するバイオレンスアクションを、2巻続けて執筆した。
「あのー、甘夏さん……スイート・サマーは、次回は書かないでください。打ち切りです」
「えっ、なんで」
「最初に説明したとおり、この抹殺アンソロのコンセプトは……権力や体制、陰謀や迫害、それに伴う暗殺や闘争に接する人間の苦悩を炙り出す『社会派』文学なんです」
「そうだっけ?」
「そうです。ちゃんと聞いてくれていたら……『抹殺するのに銃はいらねえ』を決め台詞にみかんをぶん投げて標的を暗殺する、なんて荒唐無稽な話は書きませんよね」
「でも、面白いでしょ?」
「だから……もう、こんな人だとわかっていれば、誘わず縁を切ったのに!」
うるさい奴だな。
たらればばかり、切る切るとばかり……
よし、じゃあ次は、同人誌主宰者「たらればかに」がみかんで抹殺される話を書くか。
※毎回410字ちょうどで書いていますが、今回ばかりは(あまかけるなつのきらめき)のルビ14字分だけ見逃してください……
