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satomigoro
節分の半分は優しさでできています【毎週ショートショートnote】
「鬼は外!」
「ま、待ってくれ。俺は悪い鬼じゃないんだ」
「何を言う」
「もちろん野蛮で暴れん坊な奴も多いけど、全員がそうじゃない。鬼の半分は、優しく素直な性格なんだよ」
「信じられないな」
「なら、まずは信用してもらうために、お前の村の力仕事を請け負おう。どうだ?」
「ふむ……今日は『節分』。新しい季節を迎えるための日に、人と鬼が役割を半分ずつ分担する新しい時代を作る、か――」
「いい話だろ? じゃあ、早速村へ――」
「……」
「ぐあっ! ……ど、どうしてまた豆を投げるんだ」
「まだ半信半疑だからだよ。お前の話どおり、鬼の半分が優しく素直な性格なんだとしても……お前自身はもう半分、残忍で嘘つきなほうなんじゃないのか?」
「……!」
「とはいえ、話半分で聞いていたが、先程の構想は面白そうだ。……優しく素直な鬼が本当にいるなら、お前を鬼質にすることで、投降させ、奴隷にして、村の労役を担わせられるかも――半分と言わず全部」
「お、鬼だ!」
