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頑張るほど売れなくなる?~ひとりよがりな努力の落とし穴~

配信時間を増やしている。
新しい衣装も用意した。
プロフィールも写真も見直した。
ユーザー様へのメッセージも送っているし、イベントやチップメニューも、自分なりに考えている。

何もしていないわけではない。
むしろ、かなり頑張っている。
それなのに売上が伸びないと、
「まだ頑張りが足りないのかな」
「もっとたくさん配信しないとダメなのかな」
「やっぱり私には向いていないのかもしれない」
と、自分を責めたくなることがあります。

でも、すでに頑張っている人が、さらに頑張れば必ず売上が伸びるわけではありません。
結果が出ないときに必要なのは、努力量を増やすことではなく、努力の方向を見直すことかもしれません。
今している努力は、本当にユーザー様が楽しみやすくなるものでしょうか。
それとも、自分の中だけで「頑張った」で完結していないでしょうか。




ユーザー様は、こちらの努力量にコインを使うわけではない

少し厳しく聞こえるかもしれませんが、ユーザー様は、私たちがどれだけ苦労したかに対してコインを使っているわけではありません。

配信の準備に何時間かかったか。
衣装選びにどれだけ悩んだか。
イベントの内容を考えるために、何日使ったか。
眠い中、何時間ログインしていたか。

そこにかけた時間も労力も、本物です。
頑張ったこと自体を否定する必要はありません。
ただ、その頑張りが、そのままユーザー様の楽しさになるとは限らないのです。

ユーザー様が見ているのは、
「楽しそう」
「入ってみたい」
「自分でも参加できそう」
「この子ともう少し過ごしたい」
「コインを使って遊んでみたい」と思えるかどうかです。

どれだけ時間をかけて準備していても、楽しみ方が分かりにくければ、ユーザー様は動きません。
反対に、シンプルでも内容が伝わりやすく、気軽に参加できるものであれば、売上につながることがあります。

大切なのは、
「私はこれだけ頑張った」ではなく、
「その努力によって、ユーザー様は楽しみやすくなったか」という視点です。


一生懸命だからこそ、ひとりよがりになることもある

ひとりよがりな努力というと、ユーザー様のことを考えず、自分勝手に仕事をしている人を想像するかもしれません。

でも、実際はそうとは限りません。
もっと楽しんでもらいたい。
他の配信者と違うことをしたい。
常連ユーザー様を大切にしたい。
分かりやすい仕組みを作りたい。

そう思って、一生懸命考えた結果、ユーザー様を置いてけぼりにしてしまうことがあります。

本人の中では、すべてきれいに整理されていても、ユーザー様には、その人の頭の中までは見えません。
自分には分かりやすくても、初めて見る人には分かりにくい。
自分には意味のあるルールでも、ユーザー様には必要のない制限になっている。
ここに、努力の方向性のズレが生まれます。


3種類のルーレットを用意した女性の話

以前、配信で使うルーレットを3種類用意していた女性がいました。
1つ目は、【初見さん専用】
2つ目は、【常連さん専用】
3つ目は、【特別な人専用】

一見すると、相手との関係性に合わせて分けられていて、分かりやすそうに見えます。
ルーレットを3つ考え、それぞれに内容を練り、整える。
時間も手間もかかったはずです。
本人は、ユーザー様ごとに楽しめるものを用意したかったのだと思います。

しかし、ユーザー様の立場で考えて欲しいんです。
ユーザー様からすると、自分がどこに当てはまるのか分かりません。

「先日1回ふらっと来たから、初見ではないよなぁ。でも、まだ常連でもないよなぁ。」
「自分は女性側から常連だと思われているのかな。」
「何回来たら『特別な人』になれるのかな。」
「『常連専用』を回して怒られたらどうしよう。」
「『特別な人専用』を回したら、厚かましいと思われるかもしれない。」
考える程、どれを回せばいいのか分からなくなります。

ルーレットは本来なら、
「どれを回そうかな?」
「何が当たるんだろう」と、楽しみながらコインを使ってもらう場面です。

ところが、3つの分類を作ったことで、ユーザー様は遊ぶ前に、自分と女性との関係性を考えなければならなくなりました。
その結果、せっかく作ったルーレットは、それほど回してもらえなかったのです。


そもそも、ルーレットを回す人まで指定する必要はない

この例の問題は、分類の基準を詳しく説明しなかったことではありません。「3回来たら常連です」
「こちらから案内した人だけ、特別な人専用を回せます」と説明を加えればよいわけでもありません。

そもそも、誰がどのルーレットを回すかまで、こちらが指定する必要がないからです。

ルーレットを置く目的は、ユーザー様に楽しんでもらい、その流れでコインを使ってもらうことです。つまり、課金を促すことなんです。

だから、誰がどれを回しても構いません。
初めて来たユーザー様が「特別な人専用」の内容に興味を持ったなら、回してもらえばいい。
常連のユーザー様が「初見さん専用」を面白そうだと思ったなら、選んでもらえばよい。

必要なコインを使い、本人が楽しみたいと思っているのであれば、こちらが制限する理由はありません。

それなのに、自分で作ったルールによって、ユーザー様の選択肢を狭めてしまった。

努力の方向が、「ユーザー様に楽しくコインを使ってもらう」ではなく、「自分が決めた分類どおりに遊んでもらう」という方向に向いてしまったのです。


手段が目的に変わっていないか

ルーレットは、ユーザー様に楽しんでもらうための手段です。
プロフィールは、自分の魅力を伝え、配信に興味を持ってもらうための手段です。
メッセージは、ユーザー様との関係をつなぎ、また会いたいと思ってもらうための手段です。
イベントは、普段とは違う楽しさを作り、配信を盛り上げるための手段です。
配信時間を増やすことも、売上を作るための手段です。

ところが、努力の方向がずれると、
・ルーレットをきれいに分類すること。
・プロフィールを長く丁寧に書くこと。
・毎日メッセージを送ること。
・イベントを予定どおり開催すること。
・目標の配信時間を達成すること。
それ自体が目的になってしまいます。

本人は予定どおり行動できたので、頑張った実感を得られます。
でも、本来見るべきなのは、
ユーザー様が入りやすくなったのか。
内容が伝わりやすくなったのか。
コインを使いやすくなったのか。
また来たいと思ってもらえたのか。という部分です。

「やったかどうか」だけではなく、ユーザー様の行動がどう変わったかまで確認しなければ、努力の方向が合っているかは分かりません。


ユーザー様に考えさせすぎていないか

ユーザー様を置いてけぼりにする仕組みには、共通点があります。
相手が自分で考えなければならないことが多いのです。
「自分はどのルーレットを回せるのか。」
「イベントには参加してよいのか。」
「どのメニューを選べばよいのか。」
「何コインあれば楽しめるのか。」
「どうすれば女性が喜ぶのか。」
「何をしたら配信が進むのか。」

ユーザー様は、楽しむためにコインを使っいます。
それなのに、配信の進め方や女性との関係性まで考えなければならないと、楽しむ前に疲れてしまいます。

ユーザー様目線で考えるとは、
「好きにしてください」
「何がしたいですか」と、すべてを相手に丸投げすることではありません。

迷わず楽しめるように、こちらから選びやすい形を作ることです。
「今日はこの2つがおすすめだよ」
「初めてなら、こっちがから選んでみてね」
「あと○コインで、ゴール達成するよ」と伝えれば、ユーザー様は自然と動きやすくなります。

自由に選べることと、判断を丸投げすることは違います。


こだわりが、ユーザー様の邪魔になることもある

世界観を作る。
衣装や背景にこだわる。
プロフィールを丁寧に書く。
イベントにオリジナリティを出す。
こうした工夫は、他の配信者との差を作るために必要です。

ただし、そのこだわりがユーザー様の楽しさにつながっているかは、別に考えなければなりません。
世界観を大切にしすぎて、何をして楽しめる配信なのか分からない。
プロフィールに思いを詰め込みすぎて、必要な情報が埋もれている。
特別感を出そうとして、イベントのルールが複雑になる。
常連のユーザー様を大切にしようとして、関係性ごとにメニューを細かく分けすぎる。

本人には、すべて理由があります。
でも、理由があることと、ユーザー様に必要なことは同じではありません。

何かを追加するときは、
「これは誰のために必要なのか」
「このルールがないと、本当に困るのか」
「初めて見る人でも分かるのか」を考えてみてください。

必要のないルールを増やすほど、ユーザー様は動きにくくなります。
工夫を重ねたつもりが、自分で売れにくい仕組みを作ってしまうこともあるのです。


頑張りやすいことだけを頑張っていないか

努力の方向がずれている人は、自分が取り組みやすい作業に偏っていることもあります。
写真を撮るのが好きだから、何度も撮影する。
衣装を選ぶのが好きだから、新しいものを増やす。
文章を書くのが好きだから、プロフィールを何度も修正する。
企画を考えるのが好きだから、次々とイベントを作る。
もちろん、それらも必要な仕事です。

ただ、本当に売上を止めている原因が別のところにあるなら、好きな作業を増やしても結果は変わりません。
ユーザー様に提案するのが苦手。
会話を有料の流れにつなげるのが苦手。
反応を見て、その場で内容を変えるのが苦手。
配信後の数字を振り返るのが苦手。
うまくいかなかった理由と向き合うのが苦手。

そうした部分を避けながら、やりやすいことだけを頑張っていると、本人は忙しいのに、売上を止めている原因は残ったままです。

努力の方向性を考えるときに大切なのは、
「私は何を頑張りたいか」ではなく、「今の売上を伸ばすために、何を変える必要があるか」です。
忙しく動いていることと、前に進んでいることは同じではありません。


改善するときは、ユーザー様の反応を見る

努力の方向が合っているかどうかは、自分の達成感ではなく、ユーザー様の反応で確認します。
プロフィールを変えたら、入室は増えたのか。
配信中のサムネを意識し、タイトルを変えたら、反応は変わったのか。
メッセージの内容を変えたなら、返信や再訪は増えたのか。
チップメニューを分かりやすくしたなら、選ばれる回数は増えたのか。
イベントやルーレットを用意したなら、実際に参加してもらえたのか。

反応がなかったときに、「もっと頑張って作らなければ」と考える前に、
分かりにくくなかったか。
参加までに迷わせていなかったか。
必要のない条件をつけていなかったか。
ユーザー様が本当にやりたい内容だったか。
という部分を見直してみてください。

努力量を増やす前に、ユーザー様がどこで止まっているのかを見つけることが大切です。


頑張ったことと、方法が正しかったことは別

時間をかけて考えた。
自分なりに工夫した。
ユーザー様を楽しませたいと思っていた。

それでも結果が出なかったのであれば、方法は見直す必要があります。
頑張ったことと、そのやり方が正しかったかどうかは別の話です。
方法を変えることは、これまでの努力を否定することではありません。

せっかく使った時間や工夫を、ユーザー様に届く形へ修正することです。
「こんなに頑張ったのに」と思うほど、方法を変えるのは悔しいかもしれません。

でも、売れなかった理由をユーザー様のせいにして、同じことを続けるよりも、ずっと建設的です。
ユーザー様が動かなかったのであれば、動きにくい仕組みになっていなかったかを確認する。
それが、売上を伸ばすための改善です。


最後に

頑張っているのに報われないと感じると、もっと努力しなければいけないと思いがちです。

配信時間を増やす。
企画を増やす。
メッセージを増やす。
衣装や写真を増やす。

でも、努力量を増やす前に、今している努力がどこに向いているのかを確認してみてください。

3種類のルーレットを用意した女性も、努力していなかったわけではありません。
むしろ、ユーザー様に楽しんでもらいたいと思い、普通よりも手間をかけていました。
ただ、その努力が、「ユーザー様に楽しくコインを使ってもらう」という目的ではなく、「自分で決めた分類どおりに遊んでもらう」という方向へずれてしまった。
そのため、本人は一生懸命準備しているのに、ユーザー様は参加しにくくなってしまいました。

ひとりよがりな努力とは、何も考えていないことではありません。
一生懸命考えた結果、自分のこだわりやルールを優先し、ユーザー様を置いてけぼりにしてしまうことです。

自分はこれだけ頑張った。
これだけ時間を使った。
これだけ工夫した。

そこで終わらず、その努力によって、ユーザー様が本当に楽しみやすくなったのかを考えてみてください。

売上を作るために必要なのは、ただ努力量を増やすことではありません。
ユーザー様が迷う場所を減らす。
必要のないルールを取り除く。
楽しみ方を分かりやすくする。
気軽に参加できる流れを作る。

コインを使った先に、どのような楽しさがあるのかを伝える。
頑張っているのに報われないと感じるなら、努力が足りないとは限りません。

ただ少し、努力の向きが、自分のルールや達成感のほうへ寄っているのかもしれません。

努力をやめる必要はありません。
その努力を、ユーザー様が受け取りやすい方向へ向け直せばよいのです。

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