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【悲報】24歳Forbes起業家、税務署の「たった1文字のミス」で、銀行口座を全部失う

6月のある日の夕方。バンコクのホテルの部屋で、私はベッドに寝転んで、プールに行くタイミングを計っていた。

夕方のプールを死守する。これは、私が人生で唯一守っているルールだ。あと10分だらけ終わったら、水着に着替えて降りよう——そう思った、まさにその時だった。

スマホが、ピコン、と鳴った。

海外送金サービス「Wise」からのメールだった。私のアメリカの会社の、メインの口座だ。何気なく開いた私の目に、英語の一文が飛び込んでくる。

`your account has already been deactivated and your appeal has been rejected.`

「……は?」

アカウントが、無効化された。異議申し立ても、却下された。心のこもっていない定型文の「お詫び」とともに、私の口座は、跡形もなく消えていた。

待ってほしい。私、何かした? 不正でもした? いや、何もしていない。ただ、本人確認の書類を出しただけだ。それなのに、なぜ口座が殺される?

夕方のプールは、頭から吹き飛んだ。

たった1文字、「S」が「C」になっていた

何が起きたのか、まったくわからない。私は、震える指で、自分が提出した書類を1枚ずつ開いて、見比べていった。

まず、会社の設立証明書(デラウェア州が発行する、会社の戸籍みたいなものだ)。そこには、こう書いてある。

Hundreds US, LLC

正しい。私の会社の、正式な名前だ。

次に、アメリカの税務署が発行した、納税者番号の書類を開く。そこに書かれていた会社名は——

Hundreds UC, LLC

「……UC?」

何度見ても、UCだった。US の「S」が、「C」になっている。 たった1文字。アルファベット1個の、書き間違い。

そして、それをやったのは、私じゃない。アメリカの税務署が、私の会社の名前を、打ち間違えていたのだ。

Wiseのシステムから見れば、これは「書類によって名前が違う、怪しい会社」だ。人間が見れば一瞬で「あ、ただのタイポね」とわかる。でも、機械に、そんな気の利いた判断はできない。容赦なく、私の口座は処刑された。たった1文字で。

しかも、地獄はここからだった。

仕方ないので、私は別の送金サービスに乗り換えようとした。そこで、血の気が引く。どこの銀行も、口座開設の審査では、必ず「設立証明書」と「税務署の書類」を照らし合わせる。 つまり、税務署の書類が「UC」のままである限り、私はどこへ行っても、永遠に同じ理由で弾かれ続ける。

アルファベット1文字のせいで、私は、地球上のどこの銀行にも口座を作れなくなった。Forbesに載っていようが、本を出していようが、一切関係ない。1文字の前で、私は完全に無力だった。

そして、この1文字を直せるのは、世界でただ一人。それを打ち間違えた張本人、アメリカの税務署だけだった。

英語が苦手なのに、アメリカの税務署に電話する

正直に言うと、私は、英語が得意じゃない。電話も苦手だ。その2つを掛け合わせた「英語で国際電話」は、私にとって、火の中に手を突っ込むくらい避けたい行為だ。しかも、相手はお役所である。

でも、口座がなければ、何も始まらない。私は覚悟を決めて、アメリカの税務署の番号にかけた。

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