「旅行」を「資産」に変えられるか。NOT A HOTELとSANUを、実際のオーナーが考えてみた
「旅行は形に残らない贅沢であり、資産形成の観点からは『純粋な出費』でしかない」
そんなイメージが、一般的ではないでしょうか。
たしかに、ホテル代は、払った瞬間に消える。
従来型の別荘は、買った後も固定資産税や修繕、管理といった維持コストを抱え続ける。
そう考えると、「旅行」や「セカンドホーム」は、"贅沢な消費"として扱われてきたのには、それなりの理由があります。
ただ、この前提はここ数年で少しずつ揺らぎ始めているように思います。
象徴的なのが、以下の二つのサービスです。
・NOT A HOTEL
・SANU 2nd Home Co-Owners
両者とも、
資産として不動産を共同所有しながら、使いたい時だけ全国の拠点を別荘代わりに利用できる仕組み
です。
私は現在、両方のオーナーです。
憧れやイメージだけではなく、実際に買って使ってみた立場から、できるだけフラットに構造を解き明かしてみたいと思います。
この2つは、うまくハマる人にとっては、
「人生を豊かにする支出を、できるだけ資産側へ寄せる仕組み」
として機能します。
一方で、税務面や流動性、運営会社のリスクなど、慎重に判断すべきポイントも存在します。
この記事では、一人のオーナーとしての実体験に基づき、「NOT A HOTELとSANUの『資産性』と『投資』としての観点」について、多角的に検証します。
そもそも、これは「別荘」なのか「投資」なのか
最初に結論を書いてしまいます。
NOT A HOTELもSANUも、純粋な投資商品ではありません。
かといって、単なる浪費や贅沢品として片付けるのも違う、と感じています。
実態として一番近いのは「利用価値」と「資産性」が同居した、“ライフスタイルアセット”です。
この整理は、かなり重要です。
「投資」として見ると、利回りや流動性、出口戦略の観点で期待しすぎる危険があります。
逆に、「ただの消費」として見ると、所有権や相続、売却可能性といった側面を見落とします。
この2つの中間にあるのが、いまの新しい所有モデルです。
使うことで生活の質が上がり、場合によっては資産としての性格ももつ。
ただし、明快なリターンを期待するものではない。
そう理解しておくほうが、評価を誤りにくいと思います。

1. 「未来のホテル代を先に買う」インフレヘッジ
ここ数年、宿泊価格は爆発的に上がりました。
インバウンド需要、人件費、建築コストの上昇、そして円安。
この環境でオーナー権を持つというのは、見方を変えると
「将来払うはずだった宿泊コストを、今の価格で固定する」
ということです。
これは実質的に、宿泊費インフレへのヘッジです。
特にこの新しい所有モデルが従来の別荘と決定的に違うのは、「使っていない期間の固定費(維持費)」の概念を覆したことにあります。
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