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コンバージョンファネルとは?分析方法・活用ポイント・施策60選を徹底解説


Webサイトへのアクセスは増えているのに、問い合わせや資料請求、購入につながらない―そのような課題を抱えている企業は少なくありません。

成果を改善するためには、単に集客数を増やすのではなく、ユーザーがどのようなプロセスを経てコンバージョンに至るのかを把握し、離脱が発生しているポイントを特定することが重要です。

また近年は、Google検索だけでなくChatGPTやPerplexityなどのAIを活用して情報収集や比較検討を行うユーザーも増えています。そのため、従来のSEOだけでなく、AI検索を含めたコンバージョン導線の設計も重要になっています。

本記事では、コンバージョンファネルの基本的な考え方から分析方法、改善ポイントをわかりやすく解説します。コンバージョン率を改善したいWeb担当者やマーケティング担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

コンバージョンファネルとは?

コンバージョンファネルとは、ユーザーが商品やサービスを認知してから購入や問い合わせ、資料請求などのコンバージョン(CV)に至るまでの行動プロセスを段階的に可視化したフレームワークです。

「ファネル(Funnel)」は漏斗(ろうと)を意味します。認知段階では多くのユーザーが存在する一方で、興味・比較検討・行動の各段階で一定数が離脱し、最終的にコンバージョンへ至るユーザーは一部になるため、この形状になぞらえてファネルと呼ばれています。

コンバージョンファネルを活用することで、どの段階でユーザーが離脱しているのかを把握できるため、CVR(コンバージョン率)の改善や売上向上につなげることができます。

コンバージョンファネルの基本構造

コンバージョンファネルは一般的に以下の4段階で構成されます。

例えばBtoB企業の場合、

SNSや検索で記事を読む

サービスページを見る

他社サービスと比較する

問い合わせを行う

という流れになります。

ECサイトであれば、

広告を見る

商品ページを見る

カートに入れる

購入する

という流れになります。

重要なのは、どの業界でも「認知→興味→比較→行動」という大きな流れは共通していることです。

なぜコンバージョンファネルが重要なのか

コンバージョンファネルは単なるマーケティング用語ではありません。企業が集客や売上を改善するうえで非常に重要な分析手法です。

例えば月間10,000人がサイトへ訪問しているにもかかわらず問い合わせが少ない場合、問題は集客不足ではなく比較検討フェーズや問い合わせ導線にある可能性があります。

コンバージョンファネルを活用すると、

・どこで離脱しているのか
・どの施策を優先すべきか
・どのページを改善すべきか

を可視化できます。

感覚ではなくデータに基づいて改善できることが、コンバージョンファネル最大のメリットです。

コンバージョンファネル分析とは?

コンバージョンファネル分析とは、各フェーズにおけるユーザー数や離脱率を分析し、コンバージョンを妨げているボトルネックを特定する手法です。

例えば以下のようなケースを考えてみましょう。

この場合、

・資料請求率 5%
・商談化率 20%
・成約率 10%

となります。

もし資料請求率が低ければ、

・CTAが見づらい
・訴求が弱い
・フォームが使いづらい

などの問題が考えられます。

逆に資料請求は多いのに商談化しない場合は、

・リードの質
・営業プロセス
・訴求内容

などに課題がある可能性があります。

このようにファネル分析は「どこを改善すべきか」を特定するために活用されます。

目的別に見るコンバージョンファネル

コンバージョンファネルは業界や目的によって構造が異なります。
ここでは代表的な3パターンを紹介します。

BtoBサイトのコンバージョンファネル

BtoBサイトにおけるコンバージョンファネルでは、見込み顧客がWebサイトを訪れてから、問い合わせや商談に至るまでの一連の流れを可視化することが重要です。各フェーズでユーザーがどんな心理状態にあり、どのような行動を取るのかを把握することで、より的確なアプローチが可能になります。

1. 認知
この段階では、まだサービスの存在を知らない企業に「こんな選択肢がありますよ」と気づいてもらうことが第一歩です。特にBtoBの場合、特定の業界や課題に絞った情報発信が効果的です。

施策例

  •  Web広告(リスティング広告・ディスプレイ広告)

  • SEO対策(検索エンジン上での露出を増やす)

  • SNS投稿(業界向けコンテンツの発信)

2. 興味
サービスの存在に気づいたユーザーが「うちに関係ありそうだな」と感じ、情報収集を始める段階です。具体的な導入事例や導入後の業務改善イメージを持たせることがカギになります。

施策例

  • わかりやすい製品・サービス紹介ページの設計

  • 具体的な導入事例や成功事例の提示

  • 比較表やFAQを活用し、製品の強みを明確に伝える

3. 検討
サービスを導入するかどうか、社内で検討が始まるタイミングです。比較資料や価格の透明性など、「判断に必要な材料」が揃っていることが求められます。

施策例

  • ホワイトペーパーや事例集のダウンロードを促進

  • 業界向けセミナー・ウェビナーの開催

  • 価格や導入フローの詳細情報を提供

4. 行動
最終的に顧客が問い合わせや商談といったアクションにつながるフェーズです。UIのわかりやすさや、レスポンスの速さが成約率に直結するため、丁寧な導線設計が求められます。

施策例

  • 問い合わせフォームの最適化(入力の簡略化・UI改善)

  • 無料相談・見積もり依頼の導線強化

  • デモ体験の提供(無料トライアルやオンラインデモ)

  • インサイドセールスの仕組みを構築し、フォローを強化

ECサイトのコンバージョンファネル

ECサイトのコンバージョンファネルとは、ユーザーがWebサイトを訪問してから、最終的に商品を購入するまでのプロセスを可視化する手法です。

各フェーズにおけるユーザーの動きを分析することで、購買意欲を高め、結果として売上向上につなげることが可能です。

1. 認知
ブランドやECサイトそのものの存在を知ってもらう段階です。広告やSNSを活用し、ユーザーの日常に自然と溶け込むようなアプローチを行います。

施策例

  • SNS投稿(Instagram・X・TikTokなどでの認知拡大)

  • Web広告(リスティング広告・ディスプレイ広告)

  • マス広告(テレビCM・雑誌広告)

2. 興味
商品に目が留まり、「ちょっと気になる」と思ったユーザーが、詳細ページなどで説明を読んだり、写真や動画を見たりするフェーズです。商品の魅力を伝える工夫が欠かせません。

施策例

  • 魅力的な商品画像や動画を掲載し、視覚的な訴求力を強化

  • 詳細な商品説明文を用意し、商品の特徴やメリットを伝える

  • 購入者の口コミやレビューを表示し、信頼性を向上

  • 類似商品やおすすめ商品の提案で、選択肢を広げる

3. 検討
「買うかどうか」を真剣に考えはじめたユーザーが、カートに入れたり、比較したりするタイミングです。迷っている背中をそっと押すような設計が求められます。

施策例

  • 送料無料や期間限定割引の告知で、購入意欲を後押し

  • 在庫状況を表示し、購入のタイミングを促進

  • 「カートに追加する」ボタンを目立たせ、直感的に操作しやすくする

  • 商品の比較機能を用意し、ユーザーの意思決定をサポート

4. 行動
実際に購入手続きを進める段階です。フォーム入力や決済がスムーズに完了できるように整えておくことで、途中離脱を防ぐことができます。

施策例

  • 入力フォームを最適化し、購入手続きを簡潔にする(例:ゲスト購入の導入)

  • クレジットカード・電子マネー・後払いなど、多様な支払い方法を提供

  • 配送オプションを充実させ、即日発送や日時指定ができるようにする

  • 購入完了後のフォローアップ(メールでの注文確認・配送状況の通知)


採用活動のコンバージョンファネル

採用活動におけるコンバージョンファネルとは、求職者が企業の採用情報を認知し、応募し、最終的に内定を受けるまでの流れを段階ごとに可視化したものです。
「認知」「興味・関心」「応募・選考」「内定」の4つのフェーズごとに、求職者がどのように情報に接し、意思決定をしていくかを把握することで、より効果的な採用戦略を立てることができます。

1. 認知
企業や採用情報の存在を、まだ知らない求職者に届けるフェーズです。まずは「こんな会社があるんだ」と知ってもらうことが第一歩になります。

施策例

  • 求人情報を大手ナビサイト(リクナビ・マイナビなど)に掲載し、多くの求職者にアプローチ。

  • 合同説明会に参加し、直接コミュニケーションを取ることで企業の魅力を伝える。

  • SNSや人材紹介サービスを活用し、スカウトメールを配信してターゲット層を拡大。

2. 興味・関心
企業を知った求職者が「どんな会社だろう」と興味を持ち、詳細情報を調べる段階です。雰囲気や働く人のリアルな声が重視されます。

施策例

  • 採用ページを充実させ、従業員インタビューや企業カルチャーを発信

  • SNSやイベントを活用し、福利厚生や職場環境の情報を提供

  • スカウトメールを個別に送り、求職者に応じた情報を提供

3. 応募・選考
求職者が「応募してみよう」と行動に移す段階です。応募ハードルを下げ、心理的な不安を取り除く配慮が求められます。

施策例

  • 応募フォームを簡潔にし、必要書類を明確に案内

  • 迅速な面接日程調整と、求職者に寄り添った対応

  • 面接時に企業のビジョンやキャリアパスを明確に説明し、安心感を提供

4. 内定
内定後は、「本当にこの会社に決めていいのか」と悩む求職者も少なくありません。そんな気持ちに寄り添いながら、入社後の姿をリアルに感じられるようなサポートが効果的です。

施策例

  • 内定者向けのフォローアップ(定期的なメール・電話でのコミュニケーション)

  • 内定者向けイベント(内定式・座談会)を実施し、企業との接点を強化

  • 会社見学や現場社員との面談を実施し、入社後のイメージを具体化

ファネルの種類

マーケティングや営業の現場では、ユーザーが商品やサービスを知り、実際に購入・契約に至るまでの流れを“段階”として整理する考え方があります。これが「ファネル(漏斗)モデル」です。
ここでは代表的な4つのファネル(セールス/マーケティング/インフルエンス/ダブルファネル)について、それぞれの構造と注目すべきポイントを紹介します。

セールスファネル

セールスファネルは、営業活動のプロセスを段階的に可視化したものです。見込み客との最初の接点から受注に至るまで、どの場面で離脱が多いのかを把握しやすくなるため、営業の改善策を立てやすくなります。

1. リード獲得
まずは、興味を持ってくれそうな人たちにアプローチし、連絡先や企業情報などを集めていく段階です。新たな顧客候補をリストに加えることが目的です。
施策例: 広告、イベント、問い合わせフォームなどで情報を取得。

2. リード育成
連絡先を得た相手に対して継続的に情報を届け、関係性を築いていく段階です。すぐに商談につながらなくても、信頼を積み重ねることが将来の成果につながります。
施策例:メール配信、SNS活用、ウェビナー開催など。

3. 商談
相手から具体的な関心が見え始めたら、実際のやり取りが始まります。提案やデモを通じて、相手の課題にどのように応えられるかを明確に伝える段階です。
施策例: 商品説明、ヒアリング、見積もり作成。

4. 受注
成約に至る段階です。契約や発注の手続きだけでなく、アフターフォローまで含めた丁寧な対応が重要です。
施策例: 契約書の準備、納品調整、サポート案内。

マーケティングファネル

マーケティングファネルは、商品やサービスを知らなかった人が、最終的に購入や申し込みに至るまでの心の動きや行動を段階的に整理したフレームです。段階ごとに必要な情報や打ち手を明確にすることで、CVRの向上が期待できます。
1. 認知
まずは、「この商品・サービスが存在している」と知ってもらうフェーズです。ここで印象づけられるかどうかが後の行動につながります。
施策例: 広告出稿、SEO、SNS活用、口コミ促進など。
2. 興味
サービスに少しでも関心を持ってもらったら、さらに深く知りたいと思ってもらえるような情報提供が必要です。
施策例: 製品ページ、ブログ、メルマガ、ホワイトペーパーなど。
3. 検討
他社サービスとの比較や、コスト・機能などのチェックが行われる段階です。差別化ポイントを明確に伝えることが鍵です。
施策例: 料金比較表、レビュー、無料体験、オンラインセミナー。
4. 行動
購入、問い合わせ、資料請求など、ユーザーが実際に行動を起こすフェーズです。手続きのしやすさも重要になります。
施策例: 導線設計、簡易なフォーム、決済UIの整備、購入後のメール対応など。

インフルエンスファネル

このファネルは、購入後の顧客行動にフォーカスしたものです。満足したユーザーが他者に共有・紹介することで、新たな見込み客を生むという好循環を作り出します。
1. 発信(シェア)
商品やサービスを利用した体験を、SNSやレビューサイトなどで共有してもらう段階です。自発的な発信が増えるほど、次の顧客が生まれやすくなります。
施策例: シェア機能の導入、投稿キャンペーン、レビュー依頼など。
2. 紹介(ファン化)
「このブランドが好き」と思ってくれる人が、知人や同僚に勧めてくれる段階です。信頼をベースにした紹介は、広告以上に効果的なこともあります。
施策例: 紹介制度、リワード設計、限定イベントの実施。
3. 継続(リピート)
リピーターになってくれるかどうかは、購入後の体験で決まります。長期的な関係構築が求められるフェーズです。
施策例: 定期購入プラン、パーソナライズ施策、顧客対応の強化。

ダブルファネル

ダブルファネルは、「購入前の行動(マーケティングファネル)」と「購入後の行動(インフルエンスファネル)」を一連の流れとして捉える考え方です。顧客との関係を“取って終わり”ではなく“続いていくもの”として扱うのが特徴です。
購入前の段階

  1. 認知:サービスの存在を広く知ってもらう

  2. 興味:興味を引き、詳細を調べてもらう

  3. 検討:他社と比べながら選択肢に入れてもらう

  4. 購入:納得したうえで、最終的な意思決定をしてもらう

購入後の段階

  1. 満足:使ってみてよかったと思ってもらう

  2. リピート購入:次もまた選んでもらう

  3. アドボカシー:人に勧めたいと思えるほどブランドを信頼してもらう

コンバージョンファネル分析を行うメリット

コンバージョンファネル分析を行う最大のメリットは、ユーザーがどの段階で離脱しているのかを可視化し、改善すべきポイントを明確にできることです。

アクセス数やPVだけでは成果が出ない原因は分かりません。しかし、ファネルごとのユーザー数や離脱率を分析することで、ボトルネックを特定し、優先的に改善すべき施策を判断できます。

ここでは、コンバージョンファネル分析を行う主なメリットを紹介します。

1. ユーザーの離脱ポイントを特定できる

コンバージョンファネル分析では、認知・興味・比較・行動といった各フェーズで、どれだけのユーザーが離脱しているかを把握できます。

例えば、商品ページの閲覧数は多いにもかかわらず、問い合わせや購入につながらない場合は、料金ページやフォームなどに課題がある可能性があります。

離脱ポイントを特定することで、改善すべきページや導線を優先的に見直せるようになります。

2. コンバージョン率(CVR)の改善につながる

ボトルネックを把握できれば、改善施策を効率的に実施できます。

例えば、

  • 導入事例を追加する

  • FAQを充実させる

  • 入力フォームを簡略化する

  • CTAボタンの配置や文言を見直す

といった施策を実施することで、コンバージョン率の改善につながるケースがあります。

感覚ではなくデータに基づいて改善できることが、ファネル分析の大きなメリットです。

3. 顧客の行動パターンを把握できる

ユーザーがどのページを経由し、どのような流れでコンバージョンに至るのかを分析できる点も特徴です。

例えば、

  • どの記事から問い合わせが多いのか

  • どの導入事例が商談につながりやすいのか

  • どのページで比較検討しているのか

などを把握することで、成果につながる導線を強化できます。

ユーザー行動を理解することで、より効果的なコンテンツ設計やサイト改善が可能になります。

4. リピート率や顧客ロイヤルティの向上につながる

コンバージョンファネルは、新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客の育成にも活用できます。

購入後や契約後の行動を分析することで、

  • メール配信

  • コンテンツ提供

  • セミナー案内

  • キャンペーン施策

など、継続利用を促す施策を設計しやすくなります。

初回コンバージョンだけでなく、LTV(顧客生涯価値)の向上につなげられる点も、コンバージョンファネル分析の重要なメリットです。

コンバージョンファネルを効果的に活用するポイント

コンバージョンファネルは、一度設計して終わりではありません。継続的に分析と改善を繰り返すことで、より高い成果につながります。

ここでは、ファネル分析を活用する際に押さえておきたいポイントを紹介します。

1. 目的に合ったファネルを設計する

まずは、自社のビジネスモデルや目的に合わせてファネルを設計することが重要です。

ECサイトとBtoBサービスでは、購入・契約までのプロセスが異なるため、適切なファネル設計も変わります。

2. ユーザー行動をフェーズごとに整理する

認知・興味・比較・行動など、ユーザーの行動を段階ごとに整理しましょう。

各フェーズを可視化することで、必要なコンテンツや施策が明確になります。

3. 離脱率を分析し、課題を特定する

Google Analyticsなどの分析ツールを活用し、どのフェーズで離脱が多いのかを確認します。

特に、資料請求フォームや問い合わせページなど、CV直前の離脱率は重点的に確認することが重要です。

4. フェーズごとに最適な施策を実施する

各フェーズに応じて施策を最適化することが重要です。

  • 認知:SEO、広告、SNS、ウェビナー

  • 興味:記事コンテンツ、ホワイトペーパー

  • 比較:導入事例、比較記事、料金ページ

  • 行動:問い合わせフォーム、無料相談

ユーザーの検討段階に合わせて情報を提供することで、スムーズにコンバージョンへ導けます。

5. A/Bテストで改善を繰り返す

CTAボタンやフォーム、見出しなどは、一度改善して終わりではありません。

A/Bテストを実施し、データをもとに最も成果の高いパターンへ改善していくことが重要です。

6. 顧客の声を改善に活かす

アクセス解析だけでは分からない課題もあります。

アンケートや営業部門へのヒアリング、問い合わせ内容などを分析することで、ユーザーが感じている課題を把握し、コンテンツや導線の改善につなげられます。

7. 定期的に分析・改善を行う

市場環境やユーザー行動は常に変化しています。

そのため、一度設計したファネルも定期的に見直し、コンテンツや導線を継続的に改善することが重要です。

8. 顕在層から優先的に改善する

改善施策は、問い合わせや資料請求につながりやすい顕在層から優先して取り組むことをおすすめします。

顕在層向けの改善は成果が出やすく、その後に潜在層向けの認知施策へ広げることで、より効率的なマーケティング施策を実施できます。

【打ち手一覧】ファネル別の施策60選

ファネルの各段階でどんな施策が有効かを整理しました。実務で「このターゲットにどの打ち手が合うのか」と悩むことが多かったため、自分の経験も踏まえて、課題化前から明確層に至るまで幅広く活用できる手法をまとめています。

課題化前・認知(潜在層)

課題意識がまだ顕在化していない潜在層に、自社やサービスの存在を認知してもらう段階です。幅広い層にアプローチし、潜在的な興味を喚起することが目的です。

このフェーズでは、まだ自社やサービスを知らない層にどうアプローチするかが肝です。私自身、クライアントのBtoC案件でInstagram広告とSEO記事を併用したところ、2ヶ月でブランド名の検索数が約1.5倍に増えたことがあります。

施策

  1. オウンドメディアでのSEO対策記事作成

  2. SNS広告(X、Instagram、YouTube広告)

  3. 動画広告(短尺動画やリール)

  4. 記事広告(オンラインニュースや業界誌)

  5. 展示会・カンファレンスへの出展

  6. プレスリリース配信(新製品やサービスの発表)

  7. 比較サイトへの情報掲載

  8. マス広告(タクシー広告、テレビCM)

  9. ノベルティ配布(イベント時のプロモーション)

  10. ダイレクトメール(DM)配信

  11. 公共交通機関での広告掲出

  12. ソーシャルリスニングを活用した市場調査

興味・関心(潜在層〜準顕在層)

自社サービスに興味を持ち始めた層に対して、さらに関心を深めるための具体的な情報提供や行動喚起を行う段階です。

ここでは「ちょっと気になっている」層に一歩踏み込んでもらうための動きが重要です。以前、ホワイトペーパー配布とLINE経由でのリマインド配信を組み合わせた施策を行った結果、セミナー参加率が約2.3倍に伸びました。

施策

  1. 自社セミナーやウェビナーの開催

  2. メルマガ配信や公式LINEアカウントの活用

  3. ホワイトペーパーの提供(課題解決の資料)

  4. 業界特化のノウハウ集の作成と配布

  5. チャットボットでの即時対応

  6. CTAボタンやランディングページの改善

  7. 動画事例集の配信(具体的な活用事例)

  8. 共催セミナーへの参加でのリード獲得

  9. 最新データ集やレポート提供による信頼構築

  10. リード獲得用キャンペーンの実施

  11. レビューや事例を共有する

  12. FAQページを充実させた情報提供

情報収集(準顕在層)

興味を持った顧客が、実際に自社の製品やサービスについて詳しく調べ始める段階です。このフェーズの目標は、顧客に対して信頼性のある情報を提供し、競合との差別化ポイントを明確に伝えることで、自社を検討の対象に含めてもらうことです。

実際のプロジェクトでは、「この段階のユーザーが、あと一押しで商談化する」というケースが多くあります。診断ツールを使って無料相談に誘導した施策では、CVRが1.8倍になったことも。

施策

  1. リスティング広告での検索結果上位化

  2. サービスページやLP(ランディングページ)の最適化

  3. 成功事例集や顧客インタビュー記事の配信

  4. 無料相談・診断サービスの提供

  5. メールマーケティングによる顧客教育

  6. サンクスページの最適化でクロスセル提案

  7. 業界比較記事やデータ集の提供

  8. MAツールを活用した行動スコアリング

  9. 資料請求フォームのUX強化

  10. 公開ウェビナーの録画共有

  11. 無料トライアル版の提供

  12. リターゲティング広告を活用して再訪問を促進


比較・検討(顕在層)

自社の商品やサービスと他社製品を比較している顧客に対して、競合他社より優れている点を明確に伝え、選択肢の中で自社を第一候補として選んでもらうことを目指します。

検討段階の顧客に対しては、信頼と納得感が重要です。私の担当したプロジェクトでは、「他社比較表」と「コストシミュレーションツール」を用意しただけで、リードの質が劇的に向上しました。

施策

  1. 競合比較資料の提供で差別化アピール

  2. トライアル版やサンプルの無料提供

  3. オンライン個別デモの実施

  4. FAQページの充実(購入時の不安解消)

  5. 費用対効果シミュレーション資料の配布

  6. リターゲティング広告の活用

  7. フィールドセールスによる顧客課題解決の提案

  8. 動画広告でサービスの強みを視覚的に訴求

  9. テレアポでの深掘りヒアリング

  10. 導入成功事例や口コミの共有

  11. 購入前の条件緩和提案(カスタマイズや割引)

  12. 商談資料や価格表の明確化

指名検索・紹介(明確層)

すでに購入または契約の意欲が高い顧客に対して、最後の決断を後押しすることが目的です。

このフェーズは、最終クロージングとリテンションがカギです。経験上、「対応の速さ」だけで成約率が上がることもあります。実際、あるSaaS導入で、即日見積もり送付を行ったことで競合からの切り替えに成功しました。

施策

  1. 営業資料や提案書のカスタマイズ

  2. 既存顧客からの紹介キャンペーンの実施

  3. 営業担当者の個別対応強化

  4. トップセールスによるクロージング

  5. 見積書や契約書の即時発行対応

  6. 支払い条件やサービスプランの柔軟提案

  7. 購入者向け特典キャンペーンの展開

  8. 自動化システムによる契約進捗状況の共有

  9. 代理店連携でのセールス拡大

  10. 購入後フォローアップによるリテンション確保

  11. 購入者アンケートの実施で満足度向上

  12. 成約後のブランドロイヤルティ向上施策(ギフトや感謝状の送付)

コンバージョンファネル分析に役立つツール

コンバージョンファネル分析を効果的に行うためには、適切なツールを活用することが重要です。

ユーザーの行動を分析するツール、顧客情報を管理するツール、マーケティングを自動化するツールを組み合わせることで、コンバージョンまでの課題を可視化し、改善施策を実行しやすくなります。

ここでは、代表的なツールを「Web分析ツール」「CRMツール」「MAツール」の3つに分けて紹介します。

Web分析ツール

Web分析ツールは、ユーザーがサイト内でどのような行動を取っているのかを把握するためのツールです。

アクセス数だけでなく、流入経路、閲覧ページ、離脱ポイント、コンバージョン率などを分析できるため、ファネル分析の基本となります。

Google Analytics(GA4)

Google Analytics(GA4)は、多くの企業で利用されているアクセス解析ツールです。

ユーザー数やページビューだけでなく、コンバージョンまでの行動や離脱ポイントを分析できます。

例えば、

  • どのページで離脱しているか

  • どの流入経路が成果につながっているか

  • コンバージョンまでにどのページを閲覧しているか

などを把握できるため、改善すべきポイントを見つけやすくなります。

Adobe Analytics

Adobe Analyticsは、大規模サイトや高度なデータ分析を行いたい企業向けのWeb分析ツールです。

流入チャネルやユーザー属性ごとの行動分析に優れており、複雑なコンバージョンファネルも詳細に分析できます。

特に、大規模ECサイトや会員制サイトなど、多くのデータを扱う企業で活用されています。

Mixpanel

Mixpanelは、Webサービスやアプリのユーザー行動分析に強みを持つツールです。

「会員登録→初回利用→継続利用→有料化」といったイベント単位でユーザー行動を可視化できるため、SaaSやアプリサービスの改善に適しています。

CRMツール

CRM(Customer Relationship Management)は、顧客情報や商談状況を一元管理するためのツールです。

BtoB企業では、資料請求から商談、受注まで複数の担当者が関わるケースも多いため、顧客情報を適切に管理することが重要になります。

Salesforce CRM

Salesforce CRMは、世界的に利用されているCRMツールです。

リード管理、商談管理、営業活動の履歴管理などの機能が充実しており、大規模な営業組織でも活用されています。

HubSpot CRM

HubSpot CRMは、操作性に優れたCRMツールで、中小企業から大企業まで幅広く利用されています。

メール配信やフォーム作成、営業活動の管理なども行えるため、マーケティングと営業を連携しやすい点が特徴です。

Zoho CRM

Zoho CRMは、コストを抑えながらCRMを導入したい企業に適したツールです。

営業管理だけでなく、メールマーケティングやワークフロー自動化などにも対応しており、中小企業を中心に導入が進んでいます。


MA(マーケティングオートメーション)ツール

MA(Marketing Automation)ツールは、見込み顧客の育成(リードナーチャリング)やマーケティング施策を自動化するためのツールです。

ユーザーの行動に応じてメールを配信したり、興味関心の高いリードを営業へ引き渡したりすることで、効率的なマーケティング活動を実現できます。

Marketo Engage

Marketo Engageは、大企業を中心に利用されている高機能なMAツールです。

顧客属性や行動履歴に応じたシナリオ配信やスコアリング機能が充実しており、複雑なマーケティング施策にも対応できます。

Salesforce Pardot(Marketing Cloud Account Engagement)

Salesforce Pardotは、BtoBマーケティングに特化したMAツールです。

リードスコアリングやメール配信、営業部門との連携機能に優れており、見込み顧客を効率よく商談につなげる仕組みを構築できます。

SATORI

SATORIは、日本企業向けに開発されたMAツールです。

匿名ユーザーにもアプローチできる点が特徴で、Webサイトのポップアップ表示やメール配信などを活用しながら、見込み顧客の獲得・育成を支援します。

SHANON MARKETING PLATFORM

SHANON MARKETING PLATFORMは、セミナーやイベントマーケティングとの相性が良いMAツールです。

イベント管理、メール配信、アンケート収集、リード管理までを一元化できるため、展示会やウェビナーを活用するBtoB企業で多く利用されています。

【事例】ファネル分析の成功事例

ファネル分析で成功した事例をご紹介いたします。

①離脱リード1,200件にメール施策を実施し、有料会員転換率20%達成|株式会社ビープラウドの事例

課題

  • Pythonのオンライン学習サービス「PyQ」を提供する株式会社ビープラウドでは、無料試用プロセスでの離脱率が高いという課題があった。

  • 無料試用のID登録の際、クレジットカード情報を入力する段階で1,200名ものユーザーが離脱していた。

取組み

  • クレジットカード情報登録を後回しにしているユーザーに対し、ID作成が未完了であることを伝えるリマインドメールを配信した。

  • 無料体験プランを紹介するレコメンドメールを配信。メール内で「無料体験中は課金されない」ことを明記し、登録への心理的ハードルを下げた。

  • Marketo Engageを活用し、ライフサイクル分析を通じてユーザー行動のボトルネックを特定し、適切な施策を講じた。

成果

  • 離脱リードのうち、240件を有料会員に転換(リサイクル率20%)した。

  • 離脱リードのリサイクル率1%を安定的にキープした。

  • 初期段階で収益サイクルモデルを構築し、売上向上に成功した。


②部門間の連携を改善し案件化数が40倍に増加した|さくらインターネット株式会社の事例

課題

  • さくらインターネットでは、新規顧客と既存顧客のリードが混在し、リード精度の低下が課題だった。

  • リード放置期間が平均34. 9日にも及び、マーケティング部と営業部の連携不足により見込み案件を逸失していた。


取組み

  • リードの獲得から育成までのプロセスを再構築し、マーケティングと営業の連携を強化した。

  • インサイドセールス部門を設立し、MQL(温度の高い見込み顧客)への対応日数を短縮。対応完了率を大幅に向上した。

  • マーケティング部と営業部が「新規訪問の成功例を作る」という共通のミッションを共有し、両部門の連携を円滑にした。

成果

  • MQL対応完了までの日数が34. 9日から4. 8日に短縮した。

  • 対応完了率が76.3%に向上した。

  • MQLからの案件化数が40倍に増加した。

  • マーケティングと営業部門の連携強化により、新規顧客開拓が大幅に効率化されました。


③会員登録プロセスを改善し、離脱率を大幅に改善しCVRが向上した|メルカリの事例


課題

  • メルカリのウェブ版は、スマートフォン版と比較して会員登録プロセスでの離脱率が高いことが課題だった。

  • 特にウェブ版の利用者増加に伴い、登録プロセスの改善が求められていた。

取組み

  • ファネル分析を活用して、サイト訪問から購入完了までの各段階の離脱率を算出し、スマートフォン版と比較して離脱率が高い箇所を特定した。

  • 分析結果をもとに、登録フォームの入力項目を簡素化。UI/UXを改善し、登録のハードルを下げるデザインを導入した。

  • プロトタイプを用いてユーザー行動を観察し、さらなる改良を加えた。

成果

  • 会員登録プロセスの離脱率を大幅に改善した。

  • ウェブ版の登録完了率がスマートフォン版と同水準に向上した。

  • ファネル分析を起点に、ウェブ版利用者の利便性向上に成功した。

コンバージョンファネルに関するよくある質問

Q1.コンバージョンファネルとカスタマージャーニーの違いは何ですか?

コンバージョンファネルは行動プロセスを数値で分析するためのフレームワークです。

一方でカスタマージャーニーは顧客心理や意思決定プロセスまで含めて設計します。

Q2.BtoBでもコンバージョンファネルは必要ですか?

必要です。むしろBtoBは比較検討期間が長いため、ファネル分析の重要性が高い傾向があります。

Q3.AI検索時代でもコンバージョンファネルは有効ですか?

有効です。
ただし現在はGoogle検索だけでなくChatGPTやPerplexityなども情報収集の入口になっています。

そのためAI検索経由の流入や比較検討も考慮したファネル設計が重要になります。

コンバージョンファネル改善とAI検索対策を一気通貫で支援します

コンバージョンファネルを作成しても、各段階の課題を正しく特定し、具体的な施策へ落とし込めなければ成果にはつながりません。

特にAI検索時代は、従来の「検索→サイト訪問→問い合わせ」という流れだけでなく、「ChatGPTやGeminiで情報収集・比較検討→サイト訪問→問い合わせ」という新たな顧客行動も考慮する必要があります。

アムール株式会社では、AI検索最適化(AEO/GEO/LLMO)を中心に、Webサイト改善、SEO、コンテンツ制作、広告運用、広報PRまで一気通貫で支援しています。認知獲得から比較検討、問い合わせ、商談化まで、ファネル全体を見据えたマーケティング基盤を構築します。

アムール株式会社の3つの強み

① GUGAシニアパートナーによるAI検索対策

生成AI活用普及協会(GUGA)のシニアパートナーとして、5万件以上のAI回答分析で培った知見をもとに、AEO・GEO・LLMOなど、AI検索時代に選ばれる企業づくりをご支援します。

② 戦略から実行まで伴走する現場主義のマーケティング支援

戦略立案だけでなく、Webサイト改善、SEO、広告運用、コンテンツ制作、広報PRまで一気通貫で支援します。成果創出にこだわる支援体制が評価され、「2025年SMBグロース企業賞(デジタルマーケティング部門)」を受賞しています。

③ Google・BOXIL口コミ4.9以上の高い顧客満足度

成果創出まで伴走する支援品質をご評価いただき、多くのお客様に継続してご依頼いただいています。Google口コミ・BOXIL口コミともに4.9以上の高評価を獲得しています。

今後の自社訴求文では、この3つの強みを共通パーツとして使用し、前後の導入文・相談例・CTAだけを記事テーマに合わせて変更する形がよいです。

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