うちの平日の夕飯|隣の小道
私の住んでいるアパートと山の名残の一部に挟まれた小道は、登下校の時間帯だけ子どもたちでいっぱいになる。
道に乗り出す木々に覆われて一日のほとんどが薄暗い小道も、そのいっときは子どもたちが身につけている色とりどりの洋服やランドセルや靴で一気に彩られる。
黄色い帽子をかぶり、真っ黒な制服を着て、赤と黒のランドセルを背負っていた時代よりずい分とカラフルになったなぁと思う。
夕方、いつものように開けた窓から小道を歩く子どもたちの声が聞こえてくる。
「ダンゴムシだー‼‼」と、毎回、世紀の大発見みたいに子どもたちによって発見されるダンゴムシ。
道の真ん中を歩いていただけで「なんでこんな所にいるんだ」とちょっかいをかけられる野バト。
手の平でおもちゃにされる虫や、行列を乱されるありんこたち。
なんでもないただの道にサイダーみたいに弾ける声が次々とこだまして、私には見えない宝物が子どもたちには見えるんだな、と思う。
どこか遠くまで行かなくても、ちょっとした緑の中の自然を覗いて、あんなにわくわくできるんだな、と思う。
昔、おばあちゃんに買ってもらった『昆虫記』を書いたファーブルみたいな好奇心を、あの子たちも持っているんだな(そしてかつての私も持っていたんだな)と思う。
あの子たちが大きくなっても、あんなふうに楽しいことがあるといいな、と思う。
潮が引くように遠くなっていく子どもたちの声にそんなことを思いつつ、夕飯の献立を考える今日この頃。
月曜日(6月15日)

×ピーマンのじゃこ炒め
じゃが芋と椎茸の味噌汁
火曜日(6月16日)

カリフラワーの甘酢漬
ワサビ菜のサラダ
人参とカリフラワーの葉
ペペロンチーノ
年に一度あるかないかのカリフラワー。
ブロッコリーと似ているようで、食感も違う。
もったいないので、カルシウムも豊富という葉っぱも炒めて食べてみる。
病院に行った帰りに寄ったスーパーで勤務中のTさんに会う。
ひと言ふた言だけど、話せてちょっと嬉しい帰り道。
水曜日(6月17日)

じゃこの玉子炒め
サラダ
木曜日(6月18日)

キャベツと葱のスープ
葱納豆

この時期のおやつ
金曜日(6月19日)
最近見つけた近所の和食屋さんで、夫の誕生日祝い。
「父の日」みたいな「夫の日」はないので、誕生日に「いつもありがとう」を言う。
ほんとにいつもありがとう。
【おまけ】

織部、という町で買った南部鉄の風鈴を思い出し、しまっていた棚から取り出してさっそく吊るしてみました。割れた茶碗の代わりを探しに行った折に見つけて、えいやで買ってしまった風鈴です。
ずっしりとした色と見た目に反して、高く澄んだ音色がします。
愛知や岐阜には陶芸の名産地がいくつかあって、織部のほかにも常滑や瀬戸にも行ったことがあります。常滑には土管を焼く古窯を改装したレストランもあり、その町の特色とともに焼き物を見て回る楽しさがありました。
冒頭の子どもたちのように虫の魅力は感じられなくなったけれど、この年になって焼き物の面白さがわかるようになりました。
面白いのです(買えないけど)。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
